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2016年04月26日

3Dプリンタートラブル事例 造形完全失敗レベル モーターの脱調による位置ずれ

先に反りや割れとその対策を紹介しようと思いましたが、写真がなかなか用意できないので
後回しにして、 3. モーターの脱調による位置ずれ を解説します。
まずは写真を見てください。

20160426_225355.jpg


スネ夫みたいになっていますが、ヘアスタイルでもファッションでもなく積層ずれです。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?

殆どのFDMは綺麗に造形しようと考えてはくれません。
造形物を観察する機能がないので、造形物に不具合があっても修復も補正もしません。
何らかの理由でいちど位置がずれてしまった場合でも、ずれたまま動き続けてしまうのです。

位置ずれの殆どはステッピングモーターの脱調によるものです。

原因と対策を紹介していきましょう。私の環境で頻度の高い順です。


脱調の原因その1 ノズルの衝突
   これが脱調の原因ダントツナンバーワンです。
   反り、外れた造形物やサポート、ノズルから垂れ落ちて固まったゴミなどのでっぱりに
   ノズルがぶつかるとあっさり脱調してしまいます。
 
   対策は以下の通り、やりやすさと効果を意識して並べております。
     ノズルの掃除や固定ネジの締め直しなどのメンテナンスをまめに行う。
     Z-lift設定で、空走時のノズルの位置を上げ、衝突を避ける。
     ノズルの空走速度を下げる。
     ブリムやラフトで反りを抑える。
     造形物の厚みが極端に変わる場所を見直し反りを減らす。
     サポートの密度を上げ、外れにくくする。
     材料を反りが少ないものに変える。(ABSからPLAなど)


      
脱調の原因その2 モーターのパワーダウン
  ステッピングモーターは早く回転させるとトルクが下がります
  また、連続使用などによる発熱でもトルクが下がってしまいます。

  対策はモーターの回転速度を下げる、モーターをファンなどで強制的に冷やすなどです。



脱調の原因その3 ヘッドの反転など急な移動で生じる慣性力にモーターが力負け
  モーターの力がノズルユニットの慣性力に負けてしまうと脱調します。

  対策は、スライサーの加速度の上限値を低く設定する。
  ノズルユニットを軽量化する。 (ダイレクトならボーデンタイプにするなど)
  x軸、Y軸のモーターに供給する電流を増やす。
  x軸、Y軸のモーターを大きくトルクの高いものに交換するなどです。


いかがでしょうか。 
対策は衝突を避けることが最重要視してください。
モーターのトルクは移動の慣性力に負けない程度は必要ですが、
衝突しても脱調しない事を目指す必要は無いと私は考えています。
(脱調を回避できても造形物が変形したり壊れてしまいます)

スライサーの設定だけでもけっこうな対策ができますので
脱調でお悩みであれば一度お試しください。
 
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ないものづくりエージェント 多夢
今までになかったものや、他にないものをつくる ないものづくりエージェント です。 「工夫」が私のテーマです。 「工夫」とは生きる力であり、奪われることのない自由。 価値を生むプロセスであり、価値のあるプロセス。 できると信じて、想像と創造、思考と試行を続けること。 そんな「工夫」の楽しさや価値を伝える仕事をしたいと思っています。
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