『競争』 から 『協力』へ
『力比べ』から『助け合い』へ
『競い合い』から『教え合い』へ
『勝ち組、負け組を決める争い』 から
『共存、共栄』へ
思いきって舵を切ってみてはいかがでしょうか?
価値観の転換、パラダイムシフトの時代が来ているような気がします。
私は、二十歳の頃から六十歳までテニスを楽しんでいましたが、勝負事・競い合う事に興味がなくなりやめました。
スポーツ中継も楽しみでしたが、今は一切観ません。
スポーツ自体を否定しているのではありません。
単に、私が勝負事や競い合う事に興味がなくなっただけです。
作家の小林正観さんは、著書 『ありがとうの神様』(ダイヤモンド社)の中で、競い合わないことの大切さについて、次のように述べています。 (17頁〜19頁)
「 私には、知的障害を抱えた長女がいます。
彼女は、普通の子どもよりも筋力が足りないため、速く走ることができません。
運動会の徒競走では、いつも『ビリ』です。
彼女が小学校6年生のとき、運動会の前に足を捻挫してしまった友達がいました。
長女はこの友だちと一緒に走ることになっていたため、私の妻はこう思ったそうです。
『友だちには悪いけれど、はじめて、ビリじゃないかもしれない・・・』
運動会を終え、妻はニコニコしながら帰ってきました。
私は、
『ビリじゃなかったんだ』
と思ったのですが、
『今回もやっぱりビリだった』
というのです。
今回もビリだったのに、どうして妻は、いつも以上にニコニコ嬉しそうにしていたのでしょうか。
徒競走がはじまると、長女は、足を捻挫した友だちのことを何度も振り返り、気にかけながら走ったそうです。
自分のこと以上に、友だちが無事にゴールできるか、心配だったのでしょう。
友だちは足をかばうあまり、転んでしまいました。
すると長女は走るのをやめ、友だちのもとに駆け寄り、手を引き、起き上がらせ、2人で一緒に走り出したそうです。
2人の姿を見て、生徒も、父兄も、先生も、大きな声援を送りました。
そして、ゴールの前まできたとき、娘は、その子の背中をポンと押して、その子を先にゴールさせた・・・というのです。
この話を聞いたとき、私は気づきました。
人生の目的は、競い合ったり、比べ合ったり、争ったりすることでも、頑張ったり努力をしたりして 『1位になる』 ことでもない。
人生の目的は、
『喜ばれる存在になること』
である。
私はそのことを長女から教わりました。
そして長女は、そのことを教えるために、私たち夫婦の子どもになったのだと思います。」
ほとんどの人は、競い合うこと、抜きんでることに価値があると思っています。
しかし、正観さんが述べているように、価値観の転換が必要なのではないでしょうか?
弁護士・医学博士の秋山佳胤氏の著書 『競わない生き方』 (三笠書房 知的生きかた文庫) の表紙にこう書かれています。
「 『競わない生き方』 とは、この世で一緒に生きている仲間とも、自分の内なる声とも競わないスタンスです。
素直にさらけ出せば、誰ともぶつかりません。」
さらに秋山博士は、この本の中でこう述べています。 (6頁)
「 今は、裁判の相手方であっても――
もちろん立場上言うべきことは言いますが――
同じ星に暮らしている同胞であるということを意識し、愛を送るようにしています。」
私たちは、同じ地球に生きるもの同士、スピリット(魂)です。
この世には、勝ちも負けも存在しません。
アーノルド・パテント氏は、著書 「『成功』+『幸せ』 を手に入れる21の原則」 (訳=あさりみちこ 徳間書店) の中で、助け合いの大切さについて次のように述べています。(37頁〜38頁)
「 助け合いのシステムをうまく活用できるかどうかは、助け合いこそが、宇宙を動かしているシステムだと認識しているかどうかにかかっています。
このシステムを認識する気持ちが強ければ強いほど、人生も、いっそう楽しく充実したものになります。
助け合いが宇宙のシステムだと知っている人は、あまり多くはないでしょう。
むしろ、人生は競争であり、人間は本来争う生き物だと信じている人のほうが、圧倒的に多いのではないでしょうか。
現代社会は、目的やゴールに向かってあくせく奮闘することを奨励しています。
幸せは、ほかの人の犠牲があってはじめて成り立つもの、という考えを植えつけられたりもします。
そこまで極端ではなくても、『人のことなどかまっていたら、自分は幸福にはなれない』 程度のことは、ごくあたり前と見なされています。
このような考えを刷りこまれてしまっているために、『エッセンス』 = 『愛』 こそが、人間の 『ほんとうの姿』 である、という真実が信じられなかったり、ときにそれを疑ってしまったりするのです。
わたしたちは、競争のシステムを肯定するだけでなく、それを美徳とさえする社会に、首までどっぷりつかりきっています。
感覚がすっかり麻痺してしまっているのです。
(中略)
わたしたちはみな、心の深いレベルでは、
『互いに助け合って生きたい』
と望んでいます。
それもそのはず。
本来はそれこそが、人間にとって自然な生き方だからです。
ただし、あせりは禁物です。
これまでの生き方を刷新するには、一歩一歩、着実に前進していかなくてはなりません。」
『愛』 こそが、私たちの本当の姿です。
『競争』 から 『協力』へ
『力比べ』から『助け合い』へ
『競い合い』から『教え合い』へ
そして、『共存、共栄』へ!!
思い切って舵を切ってみてはいかがでしょうか?
『ありがとうの神様』
(著者 小林正観 ダイヤモンド社)
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『競わない生き方』
(著者 秋山佳胤 三笠書房)
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「『成功』+『幸せ』を手に入れる21の原則」(著者 アーノルド・M・パテント 訳者 あさりみちこ 徳間書店)
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