世界三大心理療法家の一人であるアルバート・エリス博士が、著書
『現実は厳しい でも幸せにはなれる』
(訳者 齊藤勇 文響社)
の中で、
『こころのチキンスープ』
を提唱しているので、
抜粋して御紹介します。(282頁〜288頁)
「
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自分にはそれができるのだと強く信じることさえできれば!
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私という人間と私の行動は別のものだ。
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自分の行為やものごとの遂行の仕方だけしか評価しない。
自分にそう約束する!
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人はしばしば下劣な行為をするけれども、それで彼ら自身が下劣な人間であることにはならない!
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世の中や人生を全面的に『よい』とか『悪い』とか判断しない。
世の中がよくでなしに思えることもあるけれど、それはあくまでいくつかの側面についてだけ言えることである。
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でも、完璧で、完全に動揺しないような超人間にはなることはできない。
人間でいるかぎり、誰でも誤りやすいのだ!
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試しもせずに、自分にはできないと決めてかからないことである。
困難なことでも、それができるかできないかは、まずやってみてから判断する。
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仕方ないことだってある!
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ものごとを完全によいとか悪いとか考えない。
極端な楽観主義や極端な悲観主義を避ける。
バランスのとれた、現実的なアプローチをとることを自分の目標とする。
でも、その目標でさえも極端にならないように気をつけなくてはならない。
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だからと言って、私自身が偉大で素晴らしい人間だということにはならない。
ただ、自分の長所を存分に楽しみ、活用すればいいのだ!
そして、自分を受け入れることができれば、さらに長所が増えることになる!
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だけど、それは私自身が有能な一個人であり、よい人間であることの証明にはならない。
そんな証明は存在しない!
私は自分の楽しみと、よい結果を出すために自分の能力を磨こうと努力するのであって、自分自身がよい人間であることを証明しようとしたりしない。
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彼らと一緒になって笑えるようになろう。
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たいていは何らかのよい側面も見出すことができる。
また、悪い側面は学ぶべきことが必ずあるはず。
その悪い状況において自分を動揺させないようにするというチャレンジを受けて立つことは、特に楽しめる。
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リスクを冒したほうがよほど自分にとっての危険が減る!
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しかし、私に世の中をコントロールすることはできないのだから、異常な危険が発生することを心配したりはしない。
私が心配したところで、人生の荒波を止めることはできない!
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みんな異なっていて当然だ!
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不当な態度をいつまでも根にもっていたら、自分が不当な態度に出ていることになる。
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そう、確実に何人かそういう人がいる!
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時には自分が自分の最大の親友になることもできる!
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そのことが内在的に興味深くて楽しいことだと感じるから、私は流れにのっていくのだ。
その活動が、その内在的楽しみ以外にも私や他の人に利益があるなら、なおさらいいことだ!
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目的や意図をもった時には、科学的な姿勢を保とうとするのがよい。
つまり、仮説検証を繰り返し、社会的・物質的『現実』は暫定的にのみ認め、人間にとっての善を目的とすることである。」
私たちは、他者や物事を批評・批判したり、決めつけたり、裁いたりしがちです。
つまり、白黒をつけたがります。
それがトラブルや心の病の原因になります。
アルバート・エリス博士が提唱する論理療法は、
イラショナル・ビリーフ(irrational belief)をラショナル・ビリーフ(rational belief) に変える療法です。
つまり、
白黒思考で凝り固まった不合理な考え方を、
柔軟で現実対応力が高い合理的思考に変えていく療法です。
イラショナル・ビリーフは無意識的に生じているので、
その認知の歪みにほとんどの人は気づいていません。
具体的には、
@ マイナス思考(ネガティブ・バイアス)
A 自己の過小評価
B 情動的な決めつけ
C 思いこみ(〜すべき、〜すべきでない)
D 悲観的・否定的な早とちり
E ラベリング(一方的な断定)
等です。
イラショナル・ビリーフには論理的な根拠がありません。
単なる独断と偏見です。
このことに気づくことが重要です。
思考と感情・行動は連動しています。
思考が変われば感情や行動も変わります。
イラショナル・ビリーフが日常生活にマイナス効果となっていることに気づけば、
気が楽になったり、
気が軽くなったりします。
“思いこみ” や “決めつけ”
を止めましょう。
白黒思考から、グレーのグラデーション思考へシフトしましょう
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