仏教教理の特徴をあらわしている『四法印』の一つに、
『一切皆苦』があります。
これが、誤解されています。
釈迦牟尼は、
『人生は、一切苦である』
と、断定しているのではありません。
『煩悩に囚われているから、人生が苦になるのですよ』
と、説いています。
これについて、
『わかりやすい 仏教用語辞典』
(大法輪編集部編 大法輪閣)
に、こう書かれています。
(158頁)
『一切行苦 これは三界六道の輪廻界にあっては、
凡夫は自我への執着を脱していないから、
一切の現象世界はすべて苦であり、
涅槃の楽を得ることのできないものであることを意味する。』
服部祖承さんは、著書
『〈仏教を学ぶ〉 ブッダの教えがわかる本』(大法輪閣)
の中で、『一切皆苦』について、
こう述べています。(75頁)
『この世を苦だと感ずるのは、
私たちが、悟りを得ていない凡夫だからなのです。
悟りを得た聖者にとっては、
苦とはなりません。
凡夫である限り、
この世は苦です。
このことに気づき、
無垢安穏の境地が得られるようにと、
仏教があるのです。
この世が希望に満ちた明るいものになるよう、
心の眼を開きましょう。』
お釈迦様は、
『煩悩を解脱すれば、
絶対幸福である涅槃寂静の境地に達する』
と、説いています。
『悟れば一瞬にして幸来たる』
悟りを目指して、
お互い精進しましょう
来たよ
来たよ
覚者の国に
悟りを開いた皆んなと一緒に来たよ
悟りあれ
幸いあれ
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『〈仏教を学ぶ〉 ブッダの教えがわかる本』
(著者 服部祖承 大法輪閣)
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