2010年11月21日
“逆転の安藤”腰痛に耐え連勝/フィギュア
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フルーツメール
フィギュア・GPシリーズ第5戦ロシア杯第2日(20日、モスクワ)大会前に痛めた腰には、前日以上に痛々しくテーピングが施されていた。演技直前の控室では涙を流すほど、精神的に不安定だった。だが、安藤に届いた一つの声援が気持ちを変えた。「美姫ちゃん、頑張れ」。遠く離れたロシアで聞いた日本語の子どもの声。揺れていた心は落ち着きを取り戻し、SP5位からの巻き返しに突き進んだ。
痛みで力が入りづらい状況に耐え、最初の3回転−2回転の連続ジャンプを決めてリズムをつかんだ。スピードはあまりなかったが、スピンやステップを一つ一つ着実にこなすと、1・1倍の得点となる後半の8度のジャンプも成功。元世界女王は技術点の高さで大逆転に結び付けた。
演技後に腰を押さえ、引き揚げてきた安藤に笑顔はなかった。「けがをしていなかったら(もっとできた)と思うと悔しい」。ただ「以前だったら(不安な)気持ちが演技につながって大失敗していた」とも付け加えた。最近は大崩れのない安定感が快進撃を支える。
2007年世界選手権制覇やGP5勝はすべてフリーで逆転と土壇場に強い。“逆転の安藤”は昨季に続くGP2連勝でのファイナル進出に「しっかり休んで準備したい」。初タイトルの好機に意気込んだ。
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