2010年06月27日
松井秀、3ボールから冷静に一振りで決める
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エンゼルス−ロッキーズ(エンゼルスタジアム、27日)文句なしのメジャー150号だった。フェンス際で中堅手が懸命に伸ばしたグラブは全く届かない。6日から長く足踏みしていた松井秀がメジャー6本目の満塁アーチで節目の数字に到達した。
1死満塁で迎えた一回の第1打席。初顔だった右腕クックが3球続けて投げた沈む球は低めに外れた。最も避けたいのは併殺打で「外野に飛べば(犠飛で)1点」と冷静だった。「高めの球を待っていた。その通りの球が来た」と迷いないスイングで仕留めた。
巨人での10年間で332本塁打し「日本最高の長距離砲」の看板を引っ提げて海を渡った。初本塁打が満塁弾だった米国ではそのペースは緩んだが「これにこだわりがあるとかいうのはない。逆に言えば、すべてにこだわりがある」という。
価値を置くのは勝利に貢献できるかどうか。その姿勢は米国でも顕著に映る。状況に応じて四球を選び、犠飛を狙う。守備での正確な送球やカバリング。「どんな普通のプレーにもその選手の意識が絶対に出る。そこが一番大事な部分」。
ソーシア監督は3ボールから「待て」のサインを出さなかった。「ヒデキが間違いなくあの状況で的確に打てる選手だからだよ」。松井秀も当たり前のように言った。「確率を考えて、打っていいのサインを出したんでしょう」。期待に応える強さは誰にも引けを取らない。
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