日本サッカー界のスターが、ついに欧州ビッグリーグに打って出る!! ロシアリーグ・CSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(24)が、来年1月1日の移籍市場再開時に放出を容認されることが29日、明らかになった。イングランドプレミアリーグ・リバプールから移籍金900万ポンド(約12億円)でのオファーが届いていることも判明。夢の名門移籍が、一気に現実味を帯びてきた。
欧州ビッグリーグへの扉が、ついに開かれた。本田が所属するCSKAモスクワが、本田の放出を容認する意向であることが分かった。
「われわれは選手を閉じこめたりしない。適正な価格ならば、選手の意向を最大限に尊重する」
同クラブのロマン・ババエフGMが明言した。南アW杯で2ゴールを決め、日本の16強進出の立役者となった本田には今夏、バルセロナ、ACミランなどから打診が届いた。だが当時、同GMは「放出はあり得ない」と交渉のテーブルにつかなかっただけに、大きな方針転換。移籍への障害はなくなった。
起用法でスルツキ監督と意見が食い違うなど、本田は「オレがやりたいサッカーにはほど遠い」と現状を説明する。最低20億円に設定された移籍金と、CSKAの強硬姿勢で今夏の移籍は実現しなかったが、態度軟化で退団は確実な状況に。クラブ側は、今年1月の獲得時の900万ユーロ(約10億円)を超えるオファーがあれば、柔軟に交渉に応じる構えだ。
そこに、いち早く反応したのがイングランドの名門リバプールだった。10月に同クラブを買収したニューイングランド・スポーツ・ベンチャーズ(NESV)のジョン・ヘンリー代表が、今冬の新選手獲得にゴーサインを出したことを、英紙デーリー・テレグラフが報じた。
関係者によると、この新選手が本田で、すでに移籍金900万ポンド(約12億円)でCSKA側に打診。金額の上乗せ次第では、12月中にもクラブ間合意に達する可能性もあるという。リバプールは元オランダ代表FWバベル、セルビア代表MFヨバノビッチ、U−19スペイン代表FWパチェコを放出し、獲得資金を捻出する計画も立てている。
新オーナーは米大リーグ、レッドソックスを保有しており、松坂大輔、岡島秀樹両投手の獲得で、日本人選手の商業価値を熟知していることも、積極姿勢の大きな理由だ。財政難などでスタートダッシュに失敗した同クラブは、現在10位に低迷。巻き返しの切り札として、ホジソン監督ら現場サイドも獲得を熱望している。
ACミラン、アーセナルも調査を続行中で、CSKAの方針転換で争奪戦が加熱する可能性も。周囲に「マイケル・ジャクソンを超える」と壮大な夢を語る男が、ビートルズの故郷から新たな“金狼伝説”を刻む。