リーガ・エスパニョーラは現地時間29日に第13節の残り1試合が行なわれ、バルセロナがレアル・マドリーとの「クラシコ」を5対0の大差で制し、レアルから首位の座を奪い取った。注目のメッシは得点こそなかったものの、巧みなスルーパスで得点機を何度も演出した。ロイター通信が報じている。
今季初のクラシコは、両チームが好調をキープしている上、グアルディオラ監督とモウリーニョ監督の指揮官対決や、得点を量産中のメッシとクリスティアーノ・ロナウドのエース対決など、いつも以上に注目を集めていたが、ふたを開けてみればバルサがレアルを圧倒する展開となった。
ホームのバルサは序盤からゲームを支配。6分にメッシが放ったループシュートはポストに嫌われるが、その3分後、イニエスタのパスからゴール前に飛び出したシャビが決め、わずかの時間で先制に成功する。さらにバルサは17分、左サイドを突破したビリャのクロスにペドロが詰め、2点をリードして前半を折り返す。
後半に入ってもバルサの優位は動かず、54分にはメッシのスルーパスからビリャがゴール。さらにそのわずか2分後には、再びメッシのスルーパスに抜け出したビリャがGKカシーリャスとの1対1を制し、決定的な4点目。一方のレアルはバルサのディフェンスを脅かすシーンはほとんど作れず、C・ロナウドのFKも枠を捉えることはできず。反対に終了間際にはバルサのジェフレンにゴールが生まれ、5対0と圧勝したバルサがレアルに代わって首位の座に立った。
ビリャは試合後のインタビューで「今日はバルサの方がはるかに優れていたし、自分たちのスタイルで楽しくプレーできていた。マドリーはどうやって中盤を支配すればいいのか分からなかったんじゃないかな」とコメント。この日の勝利に満足した様子を見せた。さらに「これで(レアルに)勝ち点2差を付けることができた。すごく嬉しいよ。でも、今はまだ11月だし、これからも勝ち続けていかなきゃいけないね」と続け、今後に向けて気を引き締めなおした。
一方、今季ここまで公式戦で無敗を誇っていたレアルはまさかの完敗。この結果にシャビ・アロンソは「こんな結果になるとは予想もしてなかった」と落胆の表情を見せつつも、「でもシーズンはまだ長いし、今日の結果で何かが決まったわけではない」とし、切り替えて次の試合に臨むと話した。
なお、バルサが5対0のスコアでクラシコを制したのは、ヨハン・クライフ氏が「ドリームチーム」を率いた1993-94シーズン以来のこととなった。