1919年9月9日に観測史上最強の勢力で房総半島を直撃した台風15号は、千葉県全域に大災害をもたらした!
関東地方に上陸した台風としては観測史上最強の勢力を保ち南房総に上陸、千葉県の広範囲な地域に甚大な被害をもたらしました。
風災による家屋の損壊が甚大であったことは言うまでもありませんが、広域に停電や断水が長時間続き復旧までに大変長い時間を要しました。
豪雨が続く中、被災地ではブルーシートなどの応急措置に取り組まれる様子と途方にくれる被災者の姿がテレビに連日映し出されていました。
こうした時、いつも思うことは、「被災者の皆さんは、火災保険に『風災補償』を付保されておられるだろうか」ということです!
自然災害による被害は基本的には自己責任
台風や水害、あるいは地震などの自然災害で被った家屋の被災・損壊は、国や自治体、ボランティア団体などから支援はあるでしょうが、基本的には自分で対応するしかないのです。(自己責任)
従って、自然災害で家屋に大きな被害が生じた場合、元の生活への復旧には多額のお金がかかります。
このため、家屋の損害に備えて火災保険制度があります。
火災保険は基本的には火災による被災が補償対象、しかし、自然災害も付保すれば補償対象になる!
火災保険は、読んで字のごとく、火災による損害補償が基本です。
火災保険の基本的補償対象
何らかの原因で失火したり、隣家の火災により類焼(もらい火)したり、放火被害を受けたり落雷で焼失したり、ガス漏れなどの爆発により損壊を受けた場合は保障の対象になります。
自然災害による損害補償は、災害別の付保設定が必要
しかし、風災や水害などの自然災害による家屋の損壊も、付保すれば補償が受けられます。
従って、台風や豪雨などによる家屋の被災に対応するためには、それぞれ、「風災補償」あるいは「水災補償」を付保することが必要になります。
風災補償
台風による家屋損壊の保障を受けるには「風災補償」を付保する必要があります。
風災補償の対象被害と補償対象物
「風災」とは、台風をはじめ、竜巻や暴風、突風といった風による自然災害をさします。 補償の対象となる「建物」には、建物本体のほか、門・塀・車庫・物置なども含まれます。
風災補償が受けられる具体例
・台風で屋根瓦が飛ばされた
・台風で屋根が壊れ、雨漏りが生じた
・突風で飛ばされてきた小石でガラスが割れ家の中が水浸しになった
・台風の暴風でベランダが破損した
・台風の強風でカーポートが変形した
・台風による床下浸水による建物被害(水災補償は、床上浸水が対象。台風による床下浸水被害は「風災」でカバーされる)
など、台風をはじめとした風による被害が幅広くカバーされます。
風災補償の保険金額の種類と補償額
風災補償として支払われる保険金は「損害保険金」と「費用保険金」がある。
以下は、建物にかける火災保険と家財にかける家財保険の両方に「風災補償」を付保した場合を想定して説明しています。
「損害保険金」
建物や家財について、損害発生前の状態に復旧するのに必要な費用を補償する保険金です。
建物を修理したり破損した家財を買い直したりするときにかかる費用から定められた「自己負担額」を差し引いた金額が保険金として支払われます。
自己負担額は、損害額の一部を加入者自身が負担しなければならない金額です。
なお、自己負担額を高く設定すれば保険料をおさえることが可能です。
また、古い契約には、自己負担がないかわりに損害額が20万円未満の場合は補償されないタイプのものがあります。
この場合、損害額が20万未満だと1円も受け取れず、20万円以上だと全額を受け取れます。従って、加入中の保険タイプを確認しておいた方がよいと思います。
保険金額の設定には「新価」と「時価」の2方法がある
損害保険金の額を決める「損害額」は新価と時価の2つの算出方法があります。
「新価」は、対象物を新しく買い直したり、もとの状態に戻したりするのに必要となる金額、
「時価」は新価から、経年劣化によって価値が低くなった分を差し引いた金額をさします。
時価を選ぶと、損害保険金だけでは建物を修理したり家財を買い直したりできず、別に費用を調達しなくてはならなくなる可能性が高くなります。
従って、「新価」による補償を選択しておくことが賢明だと考えます。
「費用保険金」
被害が発生した場合、生活をもとに戻すためには建物や家財の修理・買い直し以外にも、出費が発生します。
この際の出費を補償するのが「費用保険金」です。
費用保険金には次のような種類があります(契約によっては、費用保険金が支払われないタイプもあります)
臨時費用保険金 | 損害保険金以外に臨時で必要となった出費を補償するための保険金 ・建物修理の間、ホテルなどに仮住まいで必要になった宿泊費用などを補償します。 |
残存物取片づけ費用保険金 | 建物や家財が破損した場合に、その片付けに必要な費用を補償する保険金 |
最後に
温暖化等に伴い台風や竜巻、突風などが多発化し年々被害が甚大化しています。
これら風による自然災害は、火災保険に「風災補償」を付保しなければ補償は受けられません。
鉄筋のマンションならいざ知らず、戸建て住宅の場合は、地域を問わず「風災補償」は万一に備え必須の加入項目と思われます。
現在加入の火災保険を点検されて、未加入の場合は、「風災補償」の付保をおすすめします。
なお、火災保険の見直しに際しては、各社比較が重要だと思います。
見直しの際は、「あなたの家に最適な火災保険を無料診断! 」をご活用願います!
ーーーーーーーーーーー 完 ーーーーーーーーーーー
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