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2019年01月06日

【小説・映画】ヤギとオオカミの出会い

今回のブログは、
ヤギとオオカミの物語「あらしのよるに」を見た感想です。

ストーリーは、ある嵐の夜に
仲間からはぐれたヤギが小屋の中に逃げ込み、
同じように嵐から逃れてきたオオカミと出会うというものです。
二匹はお互いの正体に気づかないまま意気投合し、
明日もまた会おうと約束します。

ここからネタバレ満載(?)で感想を書きます。



↑映画版



↑小説版

(画像をクリックすると商品販売ページに飛びます。)


私は「あらしのよるに」の絵本を一巻だけ図書室で読んだのですが、
その後、絵本ではまだ読めていません。

たしかその後に映画を見て、小説版を読んだと思います。


この作品を見た感想は……。
すごかったです。このお話、大好きです

それでは感想になっていませんが……。


一回、作品をラストまで(映画で)見たときは
オオカミのガブとヤギのメイがどうなるかが、とにかく気になりました。
ハラハラドキドキでした。

普通の映画であんまり
「この後どうなるの!?」とドキドキした覚えはないのですが
この映画はすごくドキドキしました。
いや、ドキドキというより正直言って「不安」でしょうか。

なんだかよく分からないけれど、
心の奥の「不安」を掻き立てられる作品です。
(※個人的な意見です。)


映画版は出だしからして不穏です。
ヤギの親子がオオカミに襲われ、お母さんが我が子を助けて
オオカミの餌食になる、という残酷なシーンから始まります。

善悪的に見れば、小さな子どもを連れたお母さんを
取り囲んで襲うオオカミってひどい、と思えますが
生き物として見れば自然の摂理ですね。
しかし、厳しい世界です。

そしてヤギ的に見れば……。
必死で我が子を逃がそうとしたお母さんの愛と覚悟が伝わってきますね。


というわけで、この作品は全体的にほのぼのとしていますが
結構厳しい世界観です。


ヤギたちは一見のほほんと暮らしていますが
いつ誰がオオカミに食べられてもおかしくない、という状況の中
自分たちが獲物になりうるということを自覚して生きています。

可愛いヤギたちがオオカミの脅威について語るシーンは
ほのぼのとしつつも、なんだか悲しいです。


オオカミたちは、別に悪いわけではありません。
ヤギは草を、オオカミは肉を食べる生き物というだけです。
みんな生きている限り誰かを食べるのだから、それが現実ですね。


そんな、別々の世界で生きている二匹が出会い、
仲良くなっていくお話に癒されます。
でも癒されるだけでなく、なんとも切ないです。
命の儚さが見え隠れします。


そして、小説版を読んでみると……。

ストーリーはもう映画で見たので分かっているのですが、
ガブやメイが心の中で思っていたことまで知れたし、
二匹の性格の印象もちょっと違うので面白かったです。
新鮮な気持ちで読めました。

映画だとメイは男の子なので
二匹の関係は純粋に「ともだち」ですが
小説だとメイが女の子っぽく描かれていて
ちょっぴり、種を越えた恋愛もののようにも感じます。

絵本だとメイさんは中性的なキャラと言われていたような……。
絵本版はどうなっているのか、気になります。


小説では、映画にはなかった表現が多く、楽しめたし
新たに感じるものもありました。

最初はガブとメイのことだけが気になっていたのですが、
二匹以外の生き物たちも懸命に生きていたり好きなものがあったりと、
多くの描写が含まれていたのだと気づきました。
命そのものを、ガブとメイ二人で
遠くから見つめているような雰囲気もありました。

オオカミやヤギの世界とか、
他の「食うもの」と「食われるもの」のこと、
そして「命」とはなんなのか、生きているってどういうことなのかを
「あらしのよるに」を通して再確認した気がしました。


この作品のオオカミの世界って、よく見ると人間の社会に似ていますね。

オオカミたちは狩りをするから
みんなきちんと頑張っていれば獲物がとれて生きていけますが、
一匹でも横道にそれる者がいるとバランスが崩れ、みんなが危うくなります。

人間も、人並みに頑張っていれば普通に生きていけますが
少しでもコースから外れると、自分もみんなも危うくなります。


多くの人間は普段、狩りじゃなく別のことをしていますが
やっぱり日々いただいているものは命なので、
根本的には自然の世界と一緒なんですよね。
そして、勉強や運動や競争は一生懸命やるべきだと言われるし
人間社会のルールはみんなで守らないといけないし……。

ちゃんとやっていれば生きていけるけれど
ちゃんとやらないとダメ。
オオカミの世界も、そんなふうに見えました。


私たちは体を持って生きているから睡眠や空気や食べ物が必要で、
自分の体を「自分」と認識していて……。
でもそれだけじゃなく、自分の奥底に、またはどこか遠くに
現実とはまったく違う「心の世界」を持っていると……。

なんだか、「あらしのよるに」からそんな世界を感じました。


二匹は種族は違うけれど、同じ歌を知っていて、同じ歌が好きです。

現実には敵対している者同士でも、
どこかで文化や感覚が繋がっているんだなと思いました。

するとこの二匹の中に、「ガブ」と「メイ」という一個体ではなく、
オオカミとヤギでもなく、
なにかもっと大きなものが込められていると感じました。
これが「魂」でしょうか。


今はみんな違う生き物だけれど、
すべての生き物の祖先は同じかもしれないって説があるそうです。

だとしたら、みんな兄弟ってことですね。

それなら何もかも、すべてを越えて、
仲良くなれてもおかしくないと思います。

作者様も、心の中の世界で
なにかそんなことを思っていたのではないかなぁと感じました。









最後までお読みいただきありがとうございました。
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