2016年10月19日
過重労働問題〜国立大学医学部の医師たち〜
今、電通の過重労働問題がおこっていますが、それは、電通だけの問題ではありません。
私は、某国立大学医学部で勤務医をしていました。
厚生労働省の立入検査が電通の子会社に入るそうですが、それ以外の企業やこの医療業界にも入ってもらえることを願います。
医師の過重労働問題
私の働いていた病院では勤務時間は
9時〜17時という設定でした。しかし、オペ前の患者さんの管理があり、朝、7時に出勤していました。
もちろん、残業代であったり、早期出勤手当などはでません。
さらに、オペは患者さんの容態によって変化し、夜中までオペ時間が続くことがあります。
夜10時をすぎるのは当たり前でした。
担当患者さんの容態が悪いときは、いつでも対応できるように、宿直室で待機しています。
もちろん、宿直担当の医師は別にいます。
でも、自分の意志で病院に残っていることになっているので、夜勤の手当はもちろんでません。
さらに当直当番の時、病院の宿直室に泊まりますが、次の日も月曜日〜金曜日であれば、普通の平日の勤務時間に働きます。
夜に急患を対応し、寝るのは3時でも、朝、6時におきて、買っておいた朝ごはんを宿直室で食べて、また7時に患者さんの処置をして、8時からは通常の診療業務です。
金曜日がオペであれば、一度、夜に、一度帰宅出来ても、患者さんの容態を土曜日の朝にわざわざ出勤して、急変していれば、一日、休みの土曜日はなくなります。
研修医や、講師以下の助教と呼ばれる医師は日曜日に当直を任される、いや、まわされることがほとんどなので、そのまま土曜日出勤して、日曜日も一日働くことが、月に最低でも2回あります。
14連勤は当たり前。
給料が高いからいいのでは?と思われますが、特に卒後5年は勉強ということで夜勤の手当、祝日の手当はでません。土曜日は休みではありません。
当直のない、日曜日があれば本当に嬉しかったです。
ですが、大学病院ですから、若手でも、学会の発表の論文作成、さらに医局会といって、毎週、仕事が終わってから、会議のようなものがあります。
夕方6時に始まって終わるのは8時、9時、
英語の論文を翻訳して教授に提出しますが、この翻訳は診療業務外で行います。
家に帰っても、論文作成をしたり、参考論文の訳をしたり、休日を返上して、毎日働いていています。
そんな医師が国立大学病院だけではなく、一般の総合病院にもたくさんいるのが現状です。
医師は、診療業務だけしていればいいと思われていますが、そんなことはありません。
さらに夜勤をして次の日は休みかと思われていますが、それも違います。
それで、医療ミスがおこったら、と思うとゾッとします。
上司にあたる医師は、自分も若い頃に経験したのだから、それが当たり前だと思っています。
ですが、寝るまもなく、診療業務も、論文作成をしたり、本当に辛いです。
ちなみに、昼休みはありません。午前の患者さんは山のようにいらっしゃいます。
対応におわれて、昼の1時をすぎるのは当たり前です。
ですが、予約の診療患者さんは1時からいらっしゃいます。
カロリーメイトを食べることができればいいですが、そんな暇もないときもあります。
朝食べて、夕飯は夜の10時、疲れすぎて、夕飯を食べずに寝てしまうことも多々ありました。
体重は勤務医として働いていた5年で10キロは減りました。
私がなんとかこの過酷な状況を抜け出せたのは、女性だからできる、結婚でした。
運良く、結婚後すぐに、妊娠しました。
ですが、妊娠後期まで夜勤もこの過酷な勤務状況は続きました。よく早産しなかった、お腹の子が無事に成長してくれたと本当に感謝しています。
臨月に入り、産休を迫られましたが、自主退職を選びました。
産後すぐにこの過酷なさらに、残業代もでない病院では働けないからです。
出世すればいいのかもしれませんが、女性の医師はそれが難しく、いつまでも雑用や当直をまわされるのは本当に精神的にも、体力的にも限界だからです。
お腹が多くても、5時間近くたって、オペの助手も当然しました。
パワハラもマタハラもすべて経験させていただいた病院だと思っています。
そんな過酷な状況で、オペを、私は命を任せたくはない、そう思っています。
でも、それが普通の状態なのです。
医師も人間です。ミスをします。
でも、過酷な勤務状況はさらにミスを生み出します。
それがある国立大学病院だけではなく、全国の国立大学病院で常態化しています。
過重労働問題は、さまざまな分野で問題となっています。
9時から17時の勤務状況は本当にうらやましい。
それはありえないのが日本社会です。
どうか、電通の子会社だけではなく、医療業界にも、立入検査をしていただければと思います。
人の命に関わるからこそ、
研究は、日を超えるのが当たり前
病院に泊まってシャワーだけしに家に帰るのが当たり前
そんな辛すぎる労働環境が変わりますように。
すべての労働者が快適な労働環境で働けますように。
毎日元気!すっぽんエキス100%【パワーライフ】
私は、某国立大学医学部で勤務医をしていました。
厚生労働省の立入検査が電通の子会社に入るそうですが、それ以外の企業やこの医療業界にも入ってもらえることを願います。
医師の過重労働問題
私の働いていた病院では勤務時間は
9時〜17時という設定でした。しかし、オペ前の患者さんの管理があり、朝、7時に出勤していました。
もちろん、残業代であったり、早期出勤手当などはでません。
さらに、オペは患者さんの容態によって変化し、夜中までオペ時間が続くことがあります。
夜10時をすぎるのは当たり前でした。
担当患者さんの容態が悪いときは、いつでも対応できるように、宿直室で待機しています。
もちろん、宿直担当の医師は別にいます。
でも、自分の意志で病院に残っていることになっているので、夜勤の手当はもちろんでません。
さらに当直当番の時、病院の宿直室に泊まりますが、次の日も月曜日〜金曜日であれば、普通の平日の勤務時間に働きます。
夜に急患を対応し、寝るのは3時でも、朝、6時におきて、買っておいた朝ごはんを宿直室で食べて、また7時に患者さんの処置をして、8時からは通常の診療業務です。
金曜日がオペであれば、一度、夜に、一度帰宅出来ても、患者さんの容態を土曜日の朝にわざわざ出勤して、急変していれば、一日、休みの土曜日はなくなります。
研修医や、講師以下の助教と呼ばれる医師は日曜日に当直を任される、いや、まわされることがほとんどなので、そのまま土曜日出勤して、日曜日も一日働くことが、月に最低でも2回あります。
14連勤は当たり前。
給料が高いからいいのでは?と思われますが、特に卒後5年は勉強ということで夜勤の手当、祝日の手当はでません。土曜日は休みではありません。
当直のない、日曜日があれば本当に嬉しかったです。
ですが、大学病院ですから、若手でも、学会の発表の論文作成、さらに医局会といって、毎週、仕事が終わってから、会議のようなものがあります。
夕方6時に始まって終わるのは8時、9時、
英語の論文を翻訳して教授に提出しますが、この翻訳は診療業務外で行います。
家に帰っても、論文作成をしたり、参考論文の訳をしたり、休日を返上して、毎日働いていています。
そんな医師が国立大学病院だけではなく、一般の総合病院にもたくさんいるのが現状です。
医師は、診療業務だけしていればいいと思われていますが、そんなことはありません。
さらに夜勤をして次の日は休みかと思われていますが、それも違います。
それで、医療ミスがおこったら、と思うとゾッとします。
上司にあたる医師は、自分も若い頃に経験したのだから、それが当たり前だと思っています。
ですが、寝るまもなく、診療業務も、論文作成をしたり、本当に辛いです。
ちなみに、昼休みはありません。午前の患者さんは山のようにいらっしゃいます。
対応におわれて、昼の1時をすぎるのは当たり前です。
ですが、予約の診療患者さんは1時からいらっしゃいます。
カロリーメイトを食べることができればいいですが、そんな暇もないときもあります。
朝食べて、夕飯は夜の10時、疲れすぎて、夕飯を食べずに寝てしまうことも多々ありました。
体重は勤務医として働いていた5年で10キロは減りました。
私がなんとかこの過酷な状況を抜け出せたのは、女性だからできる、結婚でした。
運良く、結婚後すぐに、妊娠しました。
ですが、妊娠後期まで夜勤もこの過酷な勤務状況は続きました。よく早産しなかった、お腹の子が無事に成長してくれたと本当に感謝しています。
臨月に入り、産休を迫られましたが、自主退職を選びました。
産後すぐにこの過酷なさらに、残業代もでない病院では働けないからです。
出世すればいいのかもしれませんが、女性の医師はそれが難しく、いつまでも雑用や当直をまわされるのは本当に精神的にも、体力的にも限界だからです。
お腹が多くても、5時間近くたって、オペの助手も当然しました。
パワハラもマタハラもすべて経験させていただいた病院だと思っています。
そんな過酷な状況で、オペを、私は命を任せたくはない、そう思っています。
でも、それが普通の状態なのです。
医師も人間です。ミスをします。
でも、過酷な勤務状況はさらにミスを生み出します。
それがある国立大学病院だけではなく、全国の国立大学病院で常態化しています。
過重労働問題は、さまざまな分野で問題となっています。
9時から17時の勤務状況は本当にうらやましい。
それはありえないのが日本社会です。
どうか、電通の子会社だけではなく、医療業界にも、立入検査をしていただければと思います。
人の命に関わるからこそ、
研究は、日を超えるのが当たり前
病院に泊まってシャワーだけしに家に帰るのが当たり前
そんな辛すぎる労働環境が変わりますように。
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