2022年09月27日
魚が食べられなくなる!?アニサキスアレルギーって?
魚を生で食べる日本人にとって、切っても切り離せない厄介者がアニサキスですよね。
アニサキスによる食中毒は有名な話ですが、“アニサキスアレルギー”はご存じでしょうか?
重度の場合、刺身だけでなく、魚自体が食べられなくなる!?
今回は、アニサキスアレルギーについて見ていきたいと思います。
アニサキスにアレルギー?
出典・photoAC
寄生虫アニサキス
生で魚を食べる日本人にとって、切っても切り離せない厄介者ですよね。
アニサキスによる被害といえば、生きたアニサキスを食べてしまうことによる食中毒はよく知られていると思います。
アニサキスによる恐怖は食中毒以外にもあります。
それが、「アニサキスアレルギー」です。
アニサキスアレルギーって?
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アレルギーは、抗原(アレルゲン)の再侵入により抗原抗体反応の結果として惹起される、生体にとって好ましくない病的反応のこととされています。
花粉症や動物アレルギー、食物アレルギーなどなど、あらゆるものがアレルゲンになってしまうようです。
アニサキスアレルギーは、アニサキスを抗原(アレルゲン)として起きるアレルギーのことです。
アニサキスアレルギーが起きるのは2通り。
●生きたアニサキスを食べてしまったことによるアニサキス症にともない起きる場合
●アニサキスが死んだ状態の魚介類を食べたことにより、食物アレルギーと同様に起きる場合
つまり、生きたアニサキスだけでなく、死骸になっていてもアレルギー反応が出てしまいます。
魚介類NG?!
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アニサキスアレルギーになってしまうと、ほとんどの魚料理でアレルギー反応が出る可能性があります。
なぜかというと、アニサキスという寄生虫の生活に関係しています。
アニサキスは、オキアミ→魚やイカ→クジラやイルカ→オキアミ・・・といったサイクルで、寄生する宿主を変えながら生活します。
クジラ類の消化管の中でアニサキスの卵は産み落とされ、卵は糞と一緒に海中へ。
卵は海中で孵化し、アニサキスはオキアミなどのプランクトンに食べられ、それを食べた魚やイカなどに寄生します。
釣り人ならばイメージしやすいと思いますが、オキアミに寄生する時点で、海にいる魚のほぼ全てにアニサキスが寄生している可能性があると言うことです。
アニサキスが寄生したオキアミを魚やイカが食べる。
そして、その魚やイカを人間が食べることになるので、ほとんどの魚料理でアレルギー反応が出る可能性があると言うことです。
アナフィラキシーショックの危険も...
出典・illustAC
スズメバチに刺されたらアナフィラキシーが起るのと同様に、アニサキスでもアナフィラキシーショックに陥る場合もあります。
アナフィラキシーとは、アレルギー反応としても特に重篤な状態です。
「アレルゲンなどの侵入により複数の臓器(皮膚、粘膜、呼吸器、消化器、循環器など)に全身性にアレルギー症状があらわれて生命に危機を与え得る過剰反応」とされています。
発症後は極めて短い時間で全身にアレルギー症状があらわれます。
アナフィラキシーによって血圧の低下や意識障害などを引き起こし、命の危険に陥ることも。
アニサキス症とアニサキスアレルギーは全くの別物
先ほども少し触れましたが、アニサキスアレルギーになってしまうと、海産魚やイカを食べられなくなるようです。
生食だけでなく、加熱調理もダメ。ツナ缶も危険。カツオ節でとった出汁すらもリスクがある。
つまり、アニサキスが生きていようが死んでいようが、アナフィラキシーショックの危険があるということですね。
さらには、アニサキスの糞や卵もダメ。
こうなってしまうと、海で捕れる魚はどれも危険となるようです。
他の食物アレルギーと何ら変わりは無い
今回はアニサキスアレルギーについて見てきました。
色々と見てきましたが、アニサキスに限らずソバや小麦、卵など、他の食品で起こりえるアレルギー反応と同じです。
アニサキスにも食物アレルギーと同じように、アレルギー症状があるんだなと頭の片隅に置いて、過剰に怖がらないようにしましょう。
過剰に意識しすぎると、せっかくの美味しい料理が楽しめなくなってしまいますからね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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