最低賃金を巡っては、岸田文雄前首相が2030年代半ばの1500円達成を掲げていたが、石破茂首相は20年代での達成を表明。これに対し、日本商工会議所の小林健会頭は、急激に最低賃金が上がると廃業せざるを得ない中小企業が増えると慎重な考えを示唆する。一方で、経済同友会の新浪剛史代表幹事は「(その水準まで賃金を)払わない経営者は失格だ」と述べ、議論を呼んでいる。
十倉会長は、中小企業への影響も念頭に「賃上げは運動論だが、最低賃金は法律で、守らなければ罰則がある。(最賃引き上げの具体的な目標水準は)チャレンジング(挑戦的)であってもいいが、到底達成不可能だと混乱を招くだけだ」と指摘し、政労使がよく話し合って決めていくことが必要だと強調した。
そのうえで「明らかに無理だということを強引にやるというのはいかがなものか。プラクティカル(実用的)にやるべきで、チャレンジングにやっていって(達成時期を)少しでも前倒ししたらいい」との考えを示した。
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