ジャニーズ事務所が、ひとつの終着点を迎えた。
10月2日、再び会見を開き、同事務所が解体されジャニー喜多川氏による性加害の被害者を救済・補償を専門とした「SMILE-UP.( スマイルアップ)」に社名を変更することを決定。所属タレントは今後、新たにタレントのマネジメントをするエージェント会社を設立することなどを発表した。会見で東山紀之新社長は「タレント個人やグループが設立する会社と個別に契約を結ぶ」とした。 すると会見直後、元V6メンバー・岡田准一は11月30日をもっての退所を公表。今後も次々と独立するタレントが出てくるのではないかと予想されている。そんななか、10月5日に発売された『週刊文春』のある記事がファンを大きく騒がせている。
「独立を家族に相談」報道
《「なんで社名を変えるんだよ!」キムタク裏切りのジャニーズ脱出》(10月12日号)
木村が“ジャニーズ”の社名を変えることについて最後まで反対していたこと、そしてエージェント会社に所属するのではなく、独立を考えていることを家族に相談をしているとの驚きの情報が書かれているのだ。なぜファンたちは驚きを禁じえないのか。
「2日の会見後に木村さんはインスタグラムで“一歩ずつ、前に!”と投稿しています。ジャニーズ事務所の前進を意味するようなこの言葉を発信していたからこそ、ファンは独立報道にショックを受けています。また、3日早朝には『スポーツ報知』のウェブ版が、エージェント会社に移る方針だと報じてもいましたから。記事には8月に東山さん、井ノ原快彦さん、国分太一さんらと会食を行い、事務所の方向性を確認。《木村個人も日産自動車や日本マクドナルドからCM起用が見送られる状況に陥ったが、意思は変わらず》と書かれています」(ウェブメディア編集者)
ジャニーズ事務所は『文春』の発売日の朝に、“書かれていることはすべて事実無根”と否定のコメントを出した。
《『社名変更が決まっても“なんで変えるんだ!”と抵抗して納得していない』などといった記事や、『ドラマの撮影について“今はそのタイミングじゃない”とモチベーションが上がらないことを理由としてストップをかけた』などといった記事が掲載されておりますが、そこで書かれている内容は全て事実無根です》
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“2度目の裏切り”
いま、ネット上では記事についてさまざまな意見が交わされている。事務所が否定のコメントを出したからといって皆がそれを受けいれたわけではない、そんな反応も多くみてとれる。
「真偽はともかく、記事が出てしまったことで木村さんはダメージを負ってしまっている」
そう語るのはアイドル雑誌編集者。
「近年の木村さんはネットで叩かれがちとの風潮がありますが、その流れを作ってしまったのが“SMAP解散騒動”。長年連れ添った女性マネージャーであるIさんとメンバー5人でジャニーズを独立するはずだったのに、木村さんが翻意したことでメンバーに亀裂が走った。そのことがきっかけで解散する方向になったことから、木村さんは当時、大バッシングを受けました。有名な『SMAP×SMAP』の“公開謝罪”では彼とそれ以外の4人できっぱりと別れる構図をみせましたよね。
今回の2度目となる独立にまつわる報道は1度目と同じく『文春』が出していて、家族に相談していたくだりなど、木村さんの行動パターンも似通っているところも。SMAPのその後を鑑みるに、記事を信じる人も少なくないでしょう。
現に、記事がネットニュース化した際、“なんで(社名を)変えるんだよ!”の発言についても、“言っていてもおかしくないと思う。(木村の)インスタ投稿をみているとあまりにも被害者意識に欠けるから”といった旨のコメントがあり、多くの“共感”ボタンが押されています。すでに痛手を負ってしまっている」(同・アイドル雑誌編集者)
『show must go on』──「始まったものは最後までやり遂げなければならない」という意味の、ジャニー喜多川氏が大事にしている言葉だ。前の会見後に木村はこの言葉をインスタグラムで投稿し、「被害者に配慮がない」「空気がまったく読めていない」などと大バッシングを受けてひっそりと削除している。そのことについてコメントを出すことはなかった。
直近の木村の仕事ぶりはどうだろうか。今年の1月に公開された映画『レジェンド&バタフライ』は総製作費20億円ともいわれたが、興行収入は20億円台半ばで決して成功を収めたとはいえない。4月に放送されたドラマ『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)は全11話の平均視聴率9.8%と二桁を割った。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は独立問題に揺れる木村の今後についてこう解説する。
「全盛期の木村さんは引く手あまたでしたが、ここ数年映画やドラマに関していえば、ジャニーズ事務所が彼をプッシュしていた部分も大きかったかと思います。新しいエージェント会社は、これまでほど強く自社タレントを“押し出す”ことができないでしょう。当然、監視の目も強いですから。独立するならなおさら大変でしょう。今後、“ギャラも高いキムタクじゃなくてもいいんじゃない?”となってしまうのか、それとも実力でオファーを勝ち取ることができるのか。真価が問われるでしょう」
ジャニーズという冠が外れる。木村はどこへ──。