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2018年10月05日

センター英語の攻略 基礎編第4回 〜大問6の攻略〜

今回は大問6を扱います。


前回までの記事を読んでいない方は先にお読みください
センター英語の攻略 基礎編第0回(導入)
センター英語の攻略 基礎編第1回(大問1・2)
センター英語の攻略 基礎編第2回(大問3)
センター英語の攻略 基礎編第3回(大問4・5)





繰り返しになりますが今後、「実践編」として実際の問題を使用しながら
この記事で紹介している解き方を実際の問題に適用して解説をします。

その教材はこちらを使用するので、「実践編」に進む前に購入ください。

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__________________________________________________


大問6では、各段落ごとに丁寧な内容の理解が求められます。

今までの大問はどちらかというと全体を大雑把に理解することが求められていましたが、大問6では細部まである程度精読をする必要があります。

ある程度といったのは、別に日本語訳が問われているわけではないので、時制などの表現は無視してよいからです。



具体的な解き方に入りますね

早速ですがいつものように質問です。


教育問題についての演説の出だしをイメージしてください。

Aさんの演説出だし
教育のあり方というのは本来は…

Bさんの演説出だし
今日は2つのポイントを話します。
1つ目は、教育の本来のあり方について。
2つ目は、教育指導要領のが抱える問題について。
ではまず1つ目の内容です。
教育のあり方というのは本来は…


どちらの方が続きの内容を理解しやすいでしょうか?





もちろんBさんですよね


いきなり主張を言われても、理解するのは難しいものです。


でも初めに主張の大枠を簡潔に示してくれれば、以外と理解しやすいものです。これと似た原理にカクテルパーティ効果というものがあります。これは、聞き取りたいことがわかっていれば、カクテルパーティのような喧騒の中でも聞き取ることができるというものです。

これと同じで、ある程度のしっかりした文章が6問では出されるので、先に文章の大枠を把握することってとても大事なわけです。



ではその大枠はどこを見ればいいのか?




それは設問6です。

ここでは、各段落の正確な要約が順番はバラバラながらも書かれてあります。これを利用します。


まず設問6を見て、段落ごとの内容を把握します。
そして、それをもとに全体の文章の大枠を考えていきます。

その後は、文章の大枠をもとにして、大体こういうことが書かれてあるんだろうなあっていうことを想定します。


評論文な訳なので、ある程度一般論が書かれています。
そしてそれは少なくとも一般的な高校生の頭で理解できる内容です。だって例えば、ポワンカレ予想についての文章を出したら、英語ができる人でも解けません。それは高校生の英語の問題としては不適切です。ゆえに、ここで出てくる内容は普通に納得できるレベルのものなんです。


例えば男女における買い物場面における行動様式の違いについての文章だなと分かったらどういうことが書かれてあるでしょうか?少し考えてみるわけです。


そして、次のようなことが思い浮かぶはずです




・男性の方が衝動買いが多い
・女性は慎重に品物を選ぶ
・女性の方が長時間買い物に時間をかける
・男性は細かい値段を気にしない


こういうことっていうのは別に英語の知識があるないではなくて
一般的な感覚というか常識というかそういうものなわけです。



このように、こういったことがだいたい書かれているんだろうなということを連想しながら読むわけです。はじめの演説の例でも説明しましたが、大体の話が分かっていれば、英文の読解はかなり楽になりますよ。



たったこれだけですが、結構理解度は高くなるし、
所要時間も短くなると思います。

__________________________________________________



さあ、これで大問別の解き方は全て説明しました。


次回はまとめということで、各大問の解き方のおさらいと
実践編で使えるワークシートを配布します。


このワークシートに埋めながら演習することで、
自然と正しい考え方でできるようになるという優れものです


もちろん、無料で配布するので、各自で印刷してお使いください。




お疲れさまでした。

では最終回のまとめでお会いしましょう!

センター現代文の攻略 基礎編第4回  〜選択肢を正しく選べるようになろう〜

前の記事を読んでいない方はぜひ先にご覧ください。

手順を順番に説明しているので。


バックナンバーはこちら
センター現代文基礎編第0回「現代文という科目の誤解」
センター現代文基礎編第1回「現代文の三角関係を理解しよう」
センター現代文基礎編第2回「大きな視点で読めるようになろう」
センター現代文基礎編第3回「読むべき場所を限定しよう」


そろそろ基礎編も終わりに差し掛かってきました。

基礎編の後は実践編で練習を重ねていきます。
テキストの方まだの方はこちらからお買い求めください。

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今回はセンター現代文基礎編第4回です。



目標は正しい選択肢を選べるようになることです。


前回までのポイントを押さえれば、文章自体の理解はできるようになるし、
出題者の意図に感覚的には答えることもできます。



しかし、センター試験においてはもう一段階の壁があります。
それは、正しい選択肢を選びきることです。



正しい方法で文章を理解しても、正解の選択肢を選びきれなければ、0点になります。
これは部分点を狙っていく二次試験とは異なって非常に厄介です。

事実、これまで見てきた生徒でも、文章は読めて自分なりの言葉で正しい答えを想定できているのになぜか誤りの選択肢に目がいってしまうということが多いです。


そこで、過去問を20年分分析すると、
不正解の選択肢はあるパターンで作られていることが分かってきました。

この記事ではそのパターンを具体例を使いつつ説明していきます。




理想としては、自分の考えた答えが書いてある選択肢をすんなり選びたいのですが、
慣れるまではそうはいかないでしょうし、迷ってしまうこともあると思います。

今回扱う不正解の選択肢パターンの内容は、あくまでも補助的なものだと思ってください。

確かに、紹介する方法を使えば、極端な話、文章を全く読まなくても
選択肢は絞ることができます。

でも、それは本来の現代文の攻略ではありません。

あくまでも、正しい読み方ができて、正しい答えを想定できる。
そして、自信をもってその答えと同じ選択肢を選ぶ。

その理想の状態になるまでの間の補助ツールとして使ってくださいね。


__________________________________________________


では先にパターンを紹介します。


パターンA 対比の逆
まあこれは読んで字のごとくです。

パターンB 本文不記述
これもそのままです。

パターンC 不適切な因果関係
例えば、本文に「A⇒B」とあるのに「B⇒A」とか「A+B(添加)」
にして誤りの選択肢を作ります。

パターンD 不適切な言いかえ
例えば、本文には「満足感」とあるのに「充足感」など
不正確な言いかえをして誤りの選択肢を作ります。

※満足とは基準があってその基準を超えた場合に使う。
 充足とは基準関係なしに満たされていると感じた時に使う


パターンE 根拠のない比較
これはめちゃめちゃ引っかかります。
なぜ引っかかるかというと、その比較は常識的な比較だからです
選択肢だけ読んでいると「そらそうやろ」と思って疑わないわけです。
ただし、本文にその比較がなければ答えにはなりません
あくまでも、本文に書いてあることを選ばないといけません。
だから、選択肢に比較表現があれば疑いましょう

パターンF 過度な主張
評論文は中立的な立場から主張をする文章です。
ゆえに、「必ず」「〜なければならない」といった選択肢は外しましょう。
本文にそんな強い口調で主張がされていることはありません。


ということで以上の6パターンです。

実際に、センター試験の過去問で確認しましょうか



2004年本試験「聴衆のポストモダン」を題材にしましょう。
この問題はセンター試験のなかでもかなり綺麗な問題です。
教材として扱う価値の高い問題です。


センターの過去問は25年分はやりたいところです。
持っていない方はこちらから購入できます。

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一応、自分で解いてみてから以下の解説を見てもらったらいいと思います。

なお、各選択肢の不正解パターンは白字で書いているので、
自分で答えを想定できたら反転させて確かめてください。





問2  正解は@
@正解の選択肢
A後半の内容が本部不記述
B前半後半ともに対比の逆
C後半の内容が対比の逆
D後半の内容が本文不記述



問3 正解はD
@論理の貫通を無視していて本文不記述
A論理の貫通を無視していて本文不記述
B論理の貫通を無視していて本文不記述
C論理の貫通を無視していて本文不記述
D論理の貫通に適していてこれが正解。

段落は具体例。段落と8段落及び段落との間で論理が貫通している。
 4段落に傍線部があるので、読むべき場所は8〜9段落のみ。
 具体例を読んでしまうと不正解の選択肢に流れてしまいやすい。



問4 正解はB
@後半の内容が本文不記述
A「真面目に」が不適切な言いかえ(真面目にと純粋には異なる)
B正解
C前半の内容が本文不記述
D後半の内容が本文不記述



問5 正解はA
@後半の内容が根拠のない比較
A正解の選択肢
B後半の内容が過度な主張(圧倒的なは強すぎる)
C後半の内容が根拠のない比較
D前半の内容が本文不記述

問6 正解はCD
@「不真面目になる必要」は本文不記述
A「歓迎している」は本文不記述
B「より高く」は根拠のない比較
C正解
D正解
E「それ以上に」は根拠のない比較
 

このような感じです。



今回は基礎編なので簡単にまとめてしまいましたが、

実践ではもっと丁寧に見ていこうと思います。



最後に、繰り返しになりますが、
理想形はこんなテクニックなど使わずに、自分の考えた答えと
最も近い選択肢を自信をもって選べることです。

それまでの補助的ツールとして使ってみてください。



次回は小説独特の注意点について扱います。

小説は実は本来読むべき分量は20行もあれば十分です。

全部読んでいませんか?時間に悩んでいませんか?

そんな人には(そうでない人もですけど)ぜひ読んでもらいたいと思います。





それではお疲れさまでした。

次回の記事でお会いしましょう!
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