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2018年10月12日

二次試験英語の攻略 <英文解釈・英文和訳>第2回 〜倒置に気づけるようになろう〜

二次試験英語の対策記事まとめはこちら
(前回の記事、次回の記事はこちらから見れます)
二次試験英語記事まとめ


センター編はこちらにまとめてあります。
センター記事まとめ


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英文解釈・英文和訳の至極のテキストです。







英文解釈・英文和訳の攻略記事第2回目です。






前回は、英文解釈の基本である述語動詞を扱いましたね。


今回から、より実践的なポイントに入っていきます。

一つ一つのポイントを丁寧に理解して、同じパターンの問題に出会ったときに「気づける」ようになることが大切ですからね。




第2回目の今回は以下のポイントを扱います。


ポイント@ 等位接続詞「and」の処理について

ポイントA 倒置について






ポイント@ 等位接続詞「and」の処理について


等位接続詞「and」が出てきたときに最も注意すべきことは「何と何をつないでいるのか」ということです。これがいい加減に訳してあると、必ず減点されます。出題者としては、何と何をつないでいるか分かっているかを確かめたいわ毛ですからね。


で、どうやって見分けるかというと、大事なのは「等位」接続詞であるということです。つまり、「and」がつなぐものは同じ位のものということです。


どういうことかというと、例えば動詞と名詞をつなぐことはできないわけです。同じ位のものなので、一方が動詞であればもう一方も動詞です。同様に、一方が名詞ならもう一方も名詞です。


このことをまず知っておきましょう。




それでは、具体的にどう判断するのか説明します。




まずは、「and」の直後を見ましょう
それは必ず「and」がつなぐ2つのうちの後半です。
そして、直後の単語と同じ位の単語を「and」の前の部分から探しましょう。すなわち、例えば「and」の直後に「observed」と書かれてあったとすれば、前の部分から動詞の過去形を探せばよいわけです。同じ動詞でも現在形なら「observed」と同じ位にはなりません。


しかし、一つだけ例外があって、「… and , 〜」となっている時です。
この場合の「and」は等位接続詞ではなくてただの接続詞です。
「…である。そして、〜」というように訳します。



というところで完結にまとめると、

まずは直後を見る。
直後の単語と等位な単語をandの前から探す。

ということですね。ただしandの後ろに , がある場合は除きます。



例題で確認しましょう。

大阪大学の過去問の一部を抜粋しました。

If younger people did not question the advice and beliefs of their parents, little change of progress would ever occur.



もちろん全文を訳してもらってもよいのですが、仮定法など難しい項目もあるので、まずはandが何と何をつないでいるかの把握に集中しましょう。



まず後ろの方は簡単ですね。

直後を見ればよいのですから、当然 beliefs となります。

ということはもう一つも名詞で、複数形のものということになります。



で探すと、答えは advice になります。


adviceを「助言」の意味でとるときは不可算名詞なので、複数形をとれないんですね。でも、訳すときはちゃんと複数のニュアンスを出してくださいね。だから、一見「advice」と「beliefs」は単数複数が違うから等位じゃないって思いがちなのですが、不可算名詞と可算名詞という単語の性質上の違いがあるだけで文法的・意味的には複数のものを表しているわけなので立派な等位関係です。

ちなみに、adviceを可算名詞としてとると、「報告」とか「取引の通知状」の意味になります。なので、文中にadvicesとか出てきたときに「助言」と訳すことは絶対にありません。




ちなみに上の文の訳はだいたいこんなところです。


もし仮に若者が、両親による助言や両親の信条に疑問を抱くことをしないとすれば、その時には進歩という名の変化を彼らが経験することは決して起こらないだろう。


littleは「ほとんど〜ない」という否定語です。
否定語の後に置かれるeverはneverと同じなので、「決して〜ない」と訳しましょう。
まあ「never=not+ever」なので当然といえば当然ですけどね。



というような感じで、「and」が出てきたら慎重に何と何がつなげられているのか考える癖をつけましょう!









次のポイントに行きましょう。


ポイントA 倒置について



倒置を英文解釈の中に入れると、点差がつきやすいです。
なぜかというと、倒置に気づいた人の答案と、そうでない人の答案とは全く内容が異なるからです。投資の文章を訳すときに倒置を無視すれば支離滅裂な文章になっていることが多いです。なので、倒置に気づかなければ点数はほとんど望めないわけです。ゆえに、倒置を察知するアンテナを張っておくようにしましょう。



具体的な問題で見ましょうか。

中央大学の過去問より抜粋です。


On the ability of individuals to learn to live in harmony with others depends the future of mankind and the world.



まず、倒置があることは気づけますか?




倒置に気づかない人は、「〜の能力は人類と世界の未来にかかっている」なんてわけのわからない文章を答案として出してきます。そのような答案を見た瞬間、こいつは何も考えてないなってなって当然点数は0点です。


どこが倒置になっているか?


それは depends の前後全てです。


倒置を直すと以下の文になります。


The future of mankind and the world depends on the ability of individuals to learn to live in harmony with others.



色を付けると分かりやすいと思います。




ここまでできれば訳は簡単です。


人類と世界の未来は、他者との調和の中で生きていく必要性を悟ることができるかという個々の能力にかかっている。


と訳すれば十分でしょう。


learn to do は 悟って〜することを覚える(気づくという意味の覚えるです。暗記するという意味の覚えるではないです)という意味です。





このように、倒置は気づく気づかないで大きく点数が変わります。



大事なのは、自分の答案が常識から考えて意味の通った文章になっているか確認することです。

文章通りに訳してもいまいち意味が通らないってなったら倒置を疑えばいいと思います。


もちろん、文法のルールとして、否定語が分党に着たりすると倒置が起こるという決まりはありますが。








はい、ということで以上2つのポイントを確認しました。

一つ一つのポイントがどれもすごく重要なので、必ずすべて頭に入れていくようにしましょう。




それでは復習ができたら次回記事へ進んでください!



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何か質問がある人はコメント欄にお書きください。

注:コメントへの返信は毎週日曜日です


記述現代文の攻略 基礎編第1回 〜本文を読むまでの準備をおろそかにしないようにしよう〜



記述現代文の攻略第1回です。



先の記事で、記述現代文攻略のための手順をまとめました。

今回はその手順@〜Bを説明していきます。


手順@
本文を傍線部と同じ数だけパートに分ける

手順A
各パートのテーマをまとめて、本文の大きな流れをつかむ

手順B
傍線部を分析して、傍線部を要素に分ける






また、基礎編で解き方を説明した後は実践編ということで、

実際の二次試験を使いながら詳しく解説をしていきます。




教材は主にこちらを使います。

東大を受けないという人も、記述の練習用に是非お買い求めください。

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東大の過去問は、現代文の解き方を学ぶ上で特に有効です。

それだけしっかり考えられて作られている問題で、
問題の作りも非常にシンプルで、素直な頭の使い方を習得できます。





__________________________________________________


それでは本題に入りましょう。



なお、理論の説明だけだと分かりにくいと思うので、実際の過去問を一つ使って説明したいと思います。読んでいる皆さんは、印刷していただいて、一緒に作業してもらえると分かりやすいのではないかなと思います。
ボールペンと蛍光ペンを3色準備してください。


使う教材はこちら

東京大学2006年 第4問

練習用 1まいめ.jpg
練習用 2まいめ.jpg




まずは手順@
本文を傍線部と同じ数だけパートに分けるです。


パート分けとは簡単に言うと、意味段落に分けることです。


センターでは、段落の頭の単語だけ見てパート分けを行うように言っています。それは、時間を削減するためです。でも、二次試験の場合だと、しっかりと文章を読みながらパート分けを行ってください。記述問題において、パート分けを誤ると、それは0点を意味します。なので、パート分けは絶対に間違ってはいけません。そのためにも、文章を読みながらパート分けをするのが適切です。




さあ、ではまずは教材の本文を読んでパート分けをしてみましょう。


パート分けができたら下に進んでください。








手順A
各パートのテーマをまとめて、本文の大きな流れをつかむ


これはセンターのときと同様です。
各パートのテーマ(〜について、の形)を10文字程度でまとめましょう。


そして、そのテーマをつなぎ合わせると、全体の文章の構造が分かりやすくなりますね。
このように、現代文では大きな視点も大切です。

木を見て森を見ずにならないように、本文の大きな論の展開もきちんと把握しましょうね。





ではここで再び時間を取って、パートごとのテーマをまとめてみましょう。


確信が持てなくてもいいので、とりあえずテーマをまとめられたら次へ進みましょう。









手順B
傍線部を分析して、傍線部を要素に分ける


では、本文の大きな流れがつかめたところで、傍線部の分析に入ります。



まずは傍線部を各要素に区切ってみましょう。


注意点ですが、傍線部が文の一部であるときは、傍線部を含む一文自体を分析しましょう。


傍線部Aを一緒にやって、傍線部BCDは各自でやってみましょう。







傍線部Aは「それが大人の権威を支える現実的根拠であった」ですね。


・まずはやはり「それ」という指示語でしょう。
当然指示語は拾ってあげる必要がありますよね。

・次は「大人の権威を支える」でしょうか。
「権威を支える」をパートを参考に分かりやすく言い換える必要がありますね。

・最後に「現実的根拠であった」でしょうね。
「それ」が「根拠である」とはどういうことか、これまたパートを参考にして分かりやすく言い換えてあげましょう。



とまあこのように分けていけばいいわけです。


そして、この後は各要素を言い換えたものをつなぎ合わせつつ、
本文の流れを汲んだ答案へと磨きをかけていくわけです。


その方法については次回以降で扱いますね。







では、ここまで理解できた方は、傍線部BCDの3つも同じように要素に分けてみましょう。












ここまでの手順の練習の正解を示しますね。


パート@:1段落のみ
テーマは「産業革命以前の教育について」

パートA:2〜4段落
テーマは「中世の教育について」

パートB:5〜7段落
(傍線部C自体は8段落頭にあるが、「この難しさ」というように指示語という形で前までの内容を指しているので、パート自体は7段落までと考えるべき。)
テーマは「近代以降の教育について」

パートC:8段落のみ
テーマは「近代の教師が抱える困難について」





傍線部A
要素@「それ」
要素A「大人の権威を支える」
要素B「現実的根拠である」

傍線部B(傍線部を含む一文なことに注意)
要素@「その意味では」
要素A「逆説的だが教える主体ではなかった」

傍線部C
要素@「教師視点の関係の難しさ」
要素A「生徒視点の関係の難しさ」
注)「教師と生徒の関係」なので、必ず両方の視点から書くことを忘れずに。

傍線部D
要素@「近代の学校教師」
要素A「〜を失ったがゆえに」
要素B「子どもへの理解を無限に強いられる」




どれくらいできていたでしょうか?


ここまでできれば、0点の答案に堕してしまうことはなくなります!


まずここまでの内容をしっかり理解してから次に進んでくださいね。




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