2022年03月18日
新型コロナ軽症でも脳に悪影響か 新冷戦(184)
新冷戦(184)
新型コロナに感染すると脳に影響があるこ
とが見つかりました。イギリスのオックス
フォード大学の研究チームが新型コロナ感
染者のMRI画像で感染の前後で差がある
ことが分かったということです。軽症者で
も脳全体がわずかに縮小し、嗅覚の領域や
記憶の領域で灰白質が縮小していたという
ことです。
この原因などはまだ解明されていません。
ウイルスが脳の灰白質を直接攻撃している
のか、嗅覚や記憶の細胞の活動が停止して
灰白質が縮んだのかはまだ分かっていない
ということです。観察できた脳の縮小は回
復するだろうということです。
実際に新型コロナに感染し嗅覚を失って、
回復の訓練をした人のことが記載されてい
ます。嗅覚を失ったときは真空の中か泡の
中にいる感じがし、世界から隔絶して生き
ているように思えたそうです。1日2回臭
いを嗅いで、頭の中で何の臭いかを考える
という訓練をしたということです。約2年
が経って、嗅覚はほぼ回復したようですが、
嗅ぎ分けるというのはまだ難しいというこ
とです。本当に悪魔のようなウイルスです
ね。
この調査はオミクロン変異株が出現する前
に行われたようです。ただオミクロン株で
は嗅覚味覚の喪失は非常に少ないというこ
とです。他の変異株についての調査も重症
になった感染者の脳の観察も行われていな
いということです。今後の研究課題なので
しょう。
人体の免疫の作用でウイルスが排除された
後も後遺症が残るなんて想像も理解も及ば
ないですね。まして軽症なのに脳の中まで
影響を受けていると言われると、科学的究
明は科学者に任せて、この話題からも逃げ
回りたいですね。このブログの読者は新型
コロナウイルスから逃げ回っていることで
しょう。結果として逃げ回るのが一番の正
解ですね。
竜巻・モンタナ州
2018年6月の15
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配信
レベッカ・モレル、BBCニュース科学編集長 新型コロナウイルスに感染すると脳に変化が起こる可能性があることが、イギリスなどの研究で明らかになった。
研究チームは、感染前後のMRI(磁気共鳴断層撮影)の画像にかなりの違いを発見した。 軽症の場合でも、脳全体の大きさがわずかに縮小し、嗅覚と記憶に関連する部分の灰白質が減少していたという。
研究者らは、この変化が永続的なものかどうかは分からないものの、脳は回復する可能性があると強調している。
今回の研究は、学術誌「Nature」に掲載されたもの。 研究を主導した英オックスフォード大学ウェルカム統合神経画像センターのグウェネル・ドゥオー教授は、「私たちは主に軽度の症状について研究していたので、患者と非感染者を比較した時に、脳にいくらかの差異が実際に生じていたことや、脳の変化の度合いを見ることができたのは、かなり意外だった」と述べた。
イギリスのUKバイオバンク計画では、15年間にわたり50万人の健康状態を追跡調査してきた。パンデミック前のスキャン画像の記録も残っている。
そのため、新型ウイルスが健康にどのような長期的影響を与えるのか、研究できる貴重な機会を得ている。 研究チームでは、バイオバンクの対象者について、以下の調査を行った。
・新型ウイルスに感染した401人について、感染から平均4カ月半後にMRI検査を受けてもらった
・COVID-19に感染していない384人についても、同様にMRI検査を施した その結果、以下のことが明らかになったという。
・COVID-19に感染したことのある対象者の脳全体の大きさは、0.2〜2%収縮していた
・脳のうち、嗅覚をつかさどる領域や、記憶に関する領域の灰白質が減少していた
・最近になって新型ウイルスの症状から回復した人は、複雑な知能タスクをこなすのに少し苦労していた しかし、この変化はもとに戻せるものなのかどうか、また、本当に心身の健康や快適な生活に影響する変化なのかどうかは、まだ分かっていない。
ドゥオー教授は、「まず、脳は本当に可塑(かそ)的、つまり、自己治癒力を持つということを念頭に置く必要がある。時がたてば、感染による有害な効果が緩和する可能性は十分にある」と指摘する。 灰白質の減少は特に、脳の嗅覚領域で顕著だった。
しかし、ウイルスがこの領域を直接攻撃するのか、それとも新型ウイルス感染者が嗅覚を失ったことで嗅覚領域が使用されなくなった後、細胞が死滅するのかは不明だ。
また、新型ウイルスのすべての変異株が、このような損傷を引き起こすのかどうかも分かっていない。 このスキャン調査は、本来の新型ウイルスとアルファ株が流行し、嗅覚と味覚の喪失が主な症状だった時に実施された。
しかし、最近になってオミクロン株に感染した人からは、味覚・嗅覚喪失の報告は劇的に減っている。
UKバイオバンクの主任研究者を務めるナオミ・アレン教授は、「今回の研究によって、新型ウイルス感染が認知機能や、「ブレイン・フォグ」と呼ばれる症状、脳の他の領域に及ぼす影響について、あらゆる質問が浮かび上がり、その結果、他の研究者が追跡調査できるようになった。特に、これらの影響を軽減する最善の方法の研究に集中できる」と語った。
ユニヴァーシティ・コレッジ・ロンドン神経学研究所のデイヴィッド・ウェリング教授も、COVID-19以外の健康関連の習慣が、今回の研究で脳に見られた変化に寄与している可能性があると指摘する。
「認知機能の変化も小さなもので、日常的な機能との関連性は不明だ。また、この変化は必ずしも全ての感染者に見られるものではなく、より最近の変異株とは関係ない可能性もある」
嗅覚を取り戻す訓練を、ある感染者の体験 ポーラ・トタロさんは、2020年3月に新型ウイルスに感染した際、嗅覚を失った。
「においが分からなくなった時は、泡か真空の中で生きているようでした。本当に世界から隔絶されているようでした」と、トタロさんはBBCニュースに語った。 トタロさんはその後、味覚や嗅覚を失った人の支援を行っている慈善団体に連絡を取り、嗅覚の訓練を始めた。
「訓練で何をするのかというと、1日に2回、定期的に、ほとんど信仰のように、ものの匂いをかぎ、鼻に十分吸い込んでから、何をかいだのかを考えるというものでした」 「そうやって、外の世界にあるものと自分の脳や考えにあるものをつないで、訓練していくんです」 トタロさんは現在、嗅覚のほとんどを取り戻した。
しかし今でも、匂いのかぎ分けには苦労するという。 「嗅覚が戻ってきたのはうれしいですが、全快していないのは不安です。そういう複雑な気持ちです」 (英語記事 Brain changes seen after mild Covid)
(c) BBC News
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