2018年06月06日
マレーシアの第一歩は歳出削減の英断みたい2
マレーシアの鉄道計画について、前ページでは
国際的な動きが記述され、今回は中国について
記述されています。中国はすでにマレーシアの
発電所を入手しているようです。発電所を他国
に渡すことは普通では考えられないことです
ね。法律違反になるようなので、不正があった
のかどうかの問題が出てきそうです。
以下の記事では中国の狙いを暴露して、その戦
略が「債務のわな」と見ています。マレーシア
は地図を見るだけでも非常に重要な位置にある
事がわかります。北へ進むと陸路で中国に入り
ます。
政治的なものを考慮するとラオス、カンボジ
ア、タイへと中国は進出してきていますので、
北京の新皇帝様は「一帯一路」の信者のような
教祖のようなことを考えていたら、マレーシア
は垂涎の土地であるはずです。読者の皆さんも
同感と思われます。例えるなら、あの航空母艦
「遼寧」を無料プレゼントしてもマレーシアへ
進出したいところでしょう。
中国の経済援助は中国の銀行から、受注してい
る中国の企業へ全額が払われるということで
す。そういうものでしょうが、北京で色々な操
作ができそうにも思えます。現地側は建設中に
現場を確認することも難しそうですね。工事が
終わると債務額が通知されて終了するのでしょ
うか。南シナ海の人工島の発想法からすると
「債務のわな」は二重三重、場合によっては十
重二十重に落とし穴が用意されている感じもし
ますね。
東海岸鉄道も見直されるようなのですが、これ
は習近平国家主席の肝いりの計画です。これが
実施されるとしたら、巨額の負債が発生すると
専門家が言っています。習国家主席の狙いはこ
の負債の額だ、とは言いませんが、問題が発生
するときを得意とし、ここを中国にしようとい
う合言葉をお持ちの人たちです。話が成立する
でしょうか。
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果物の王様ドリアン・画像
マレーシア高速鉄道計画中止は英断、日本にも転機の2
JBpress 5/30(水) 6:00配信
しかし、中国は、ナジブ前首相が公金流用の隠れ蓑として設立させた政府系投資会社「1MDB」の約420億リンギ(約1兆1700億円)の巨額負債の一部の60億リンギ以上を救済するという名目で、借金を肩代わりする代わり、外資規制のある発電所を100%買い受け、1MDBの経営破たんを回避させた。
中国は、違法性のあるナジブ前首相との不透明な事業の受注契約に手を染めている疑惑が持たれている。
マハティール首相は、「これ以上、マレーシアを中国に“身売り”できない」と外資の中でも、中国主導の大型投資案件について、早急に見直す姿勢を前面に打ち出していた。
元来、この路線の建設の先駆けとなったのは、大英帝国で、第2次大戦中には日本も国策で戦略下にあった路線だった。
そんなHRLに中国が異様なほどの執着を見せるのは、理由は経済だけではない。
同路線は、中国からラオス、タイを通過し、シンガポール海峡へ抜ける習国家主席が進める一帯一路の安全保障戦略における「生命線」。
資源や物資を中東地域から運びこむ要衝のマラッカ海峡を、シンガポールに環太平洋の海軍の本拠地を置く米国などに封鎖される事態を回避するため(マラッカ・ジレンマ)、その迂回路として抜けるルートになるため、“債務トラップ”による融資で、この地域への政治的覇権を拡大することが戦略上にある。
さらに、習国家主席肝いりの一帯一路の目玉プロジェクトであるECRLも、マハティール首相は、中止も含め見直しを中国政府と交渉し始めた。
同計画は、総工費550億リンギ(約1兆5000億円)をかけ、タイ国境近くから、マレー半島を東西横断する形で、クアラルンプール近郊と東西の重要港を結ぶ総距離約680キロの一大プロジェクト。
「中国主導の東海岸鉄道計画(ECRL)は非常にリスクが高く、マレーシアにとって有益ではない」「同計画を進めれば、新たな1MDB(ナジブ前首相設立の巨額負債を抱えた政府系投資会社)を生む結果になるだろう」。
筆者の取材で、マレーシアを代表する経済学者、ジョモ・スンダラム教授が、一帯一路の最重要プロジェクトの一つ、ECRLについて、そう評価を下していることが明らかになった。
同氏は、新政府に経済政策などで指針を仰ぐため、マハティール新首相が発足させた国際的に著名なマレーシアのベテラン専門家を結集させた「上級専門家評議会」の一人。
マハティール首相は、「総工費550億リンギは、融資を行う中国輸出入銀行から、受注している中国交通建設(CCCC)に直接支払われ、中国への債務額は1000億リンギに膨れ上がる」と激高する。
「HRLなどの大型プロジェクトを中止すれば、国の債務の5分の1を解消できる」(マハティール首相)という。
マハティール首相の最大の目的はマレーシアの国益だ。その意味では今回の高速鉄道計画中止は、国内では歓迎され、「大英断」と国民からも高い支持を得ている。
かつて、ケニアの鉄道を管轄する大臣が「JRの新幹線は世界一素晴らしかった。しかし、我々に必要だったのは、物資も輸送できる鉄道網だった」と述べ、結局、中国が在来線の鉄道を張り巡らせてしまった。
マレ-シアに限らず東南アジアの経済成長を過大評価する中でのインフラ整備は現実的ではない。ミャンマー、カンボジアでは道路などのインフラが未整備の中、高速鉄道の有用性には疑問で、ベトナムやタイも、首都圏と地方の格差は大きい。
国益を重んじ、基本的なインフラ整備と治安維持の安定が最重要で、そうした意味ではマハティ-ル首相の決断は英断だったといえる。
また、日本も新幹線にこだわらず、日本の技術移転を国内鉄道への刷新などに向け、発想転換するチャンスかもしれない。
中国にとっては、“マハティール・ショック”で、一帯一路戦略の実現に暗雲が立ち込め、その実現に赤信号が灯り始めたのは否めない。
(取材・文 末永 恵)
マレーシア高速鉄道計画中止は英断、日本にも転機
5月30日(水) 6時0分 JBpress
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