2018年01月31日
やっぱり長崎は特別な町みたい
ロ氏の話題になります。長崎市と長崎県に手紙
が届いたということです。長崎市長と長崎県知
事がノーベル文学賞受賞のお祝いの手紙を送っ
たことへのお礼の返書という経過です。
カズオ・イシグロ氏はやはり長崎には特別の思
いがあり、執筆意欲の基本になっているようで
す。その表現は「長崎は常に私の一部」そして
「長崎の記憶が私の執筆の基礎」ということで
す。
その上、ノーベル文学賞受賞を日本人全体が喜
んで歓迎している雰囲気があるのですが、これ
はイシグロ氏は予想しなかったのではないでし
ょうか。このことから日本人への思いが、執筆
中以上の感慨になっていると思われます。
こうなると、たくさんの日本人が応援声援する
べきでしょうね。国籍がイギリスでも、原作が
英文でも何も関係ないですね。ただ、カズオ・
イシグロ氏の次の作品を読みたい見たいだけの
声援ですから、美しい素直な日本民族の声が今
後の作品の励みになりそうです。そんな感じが
してきます。記事のメディアは長崎新聞、12月
28日配信の記事です。
2番目の記事は上記のイシグロ氏の手紙の全文
です。日本語の訳のものと英文の全文がありま
す。手紙の日付は11月14日です。手紙の中に、
「長崎」と聞くだけで、いまだに特別な気持ち
に包まれます、とあります。われわれ他人では
理解が及ばないような大事な記憶があるのでし
ょう。そういうものも大切にして他の者では表
現できない文を綴って欲しいですね。いや、す
「長崎は常に私の一部」 カズオ・イシグロ氏 古里の市と県に手紙
長崎新聞 12/28(木) 9:47配信
長崎市と長崎県は27日、ノーベル文学賞を受賞した同市出身の英国人作家、カズオ・イシグロ氏の直筆署名入りの手紙が、それぞれに届いたと明らかにした。市と県が受賞決定を祝福するため10月に送った手紙に対する返事で、田上富久市長と中村法道知事宛て。5歳で日本を離れたイシグロ氏は「長崎は常に私の一部」「長崎の記憶が私の執筆の基礎」と、古里への特別な思いをつづっている。
手紙はどちらもA4サイズ1枚で、11月下旬に受け取った。田上市長への手紙には「イングランドで育った私にとって記憶の中の『日本』とは、まさしく長崎のことです。『長崎』と聞くだけでいまだに特別な気持ちに包まれます」とした上で、市民が受賞を喜んでいると知り「大変うれしく思っている」と記している。
古里の記憶が執筆の基礎となっていることを、授賞式前の記念講演で話す考えも記述。実際にイシグロ氏は今月7日の講演で作品と長崎の関係を語った。
中村知事への手紙には、お祝いの言葉への深い感銘と共に「これからも、長崎は常に私の一部であり続けます」と記されている。
田上市長は定例会見で「英国にいるイシグロさんと長崎が見えない糸でつながっていると強く感じた」と述べ、今後もやりとりを続ける考えを示した。中村知事は取材に「心のこもった返事をいただき感動している」と話した。
市と県はイシグロ氏の了解が得られれば手紙を一般公開するほか、同氏の功績を顕彰する方向で検討している。
「長崎は常に私の一部」 カズオ・イシグロ氏 古里の市と県に手紙
長崎新聞 12/28(木) 9:47
イシグロさん「長崎と聞くだけで特別な気持ち」手紙全文
朝日新聞デジタル 2017年12月27日23時53分
【カズオ・イシグロさんから長崎市長宛ての手紙の全文】
「記憶の中の日本は」 イシグロさんの手紙、長崎に届く
長崎市長 田上富久 様
2017年11月14日
田上市長、
ノーベル文学賞受賞へのお祝いのメッセージありがとうございました。貴台にお手間をとらせて私へお手紙を書いていただいたと思うと大変心打たれましたし、長崎市民の皆様を代表してそうしていただいたと思うと、もっと感動いたしました。
来月私はストックホルムを訪問いたしますが、文学賞受賞の数日前にスウェーデン王立アカデミーで公式にノーベルレクチャー(ノーベル賞受賞者記念講演)を行います。そこでどのように長崎が、そして長崎の記憶が私の執筆の基礎となっているかについて少し詳しく話してみようと思います。
貴台がお手紙の中で言われていたとおり、イングランドで育った私にとって記憶の中の「日本」とは、まさしく長崎のことです。長崎以外は知りません! 「長崎」と聞くだけでいまだに特別な気持ちに包まれます。
ですので、もう一度お伝えします。貴台からお手紙をいただきましたことをただただ感謝しております。
このような大きな賞をいただくことになったことを長崎市民の皆様にも喜んでいただけましたことを大変うれしく思っております。
長崎市民の皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
カズオ・イシグロ
【カズオ・イシグロさんから長崎市長宛ての手紙の全文(英語)】
To: Mr Tomihisa Taue, Mayor of Nagasaki
14th November 2017
Dear Mr Taue,
Thank you so much for your kind letter congratulating me on the Nobel Prize in Literature. I was extremely moved that you should go to the trouble of writing to me, and more so because you are able to speak on behalf of the people of Nagasaki.
When I go to Stockholm next month, and deliver my official Nobel Lecture at the Swedish Academy a few days before I receive the prize, I plan to talk in some detail about how Nagasaki, and my memories of Nagasaki, were the foundations of my writing career. You are correct in what you say: what I always remembered as 'Japan' when I was growing up in England was Nagasaki――I knew no other Japan! I still feel a special emotion just to hear the word 'Nagasaki'. So I can only say, once again, how grateful I was to receive your letter. I am so glad that the people of Nagasaki are able to share in my joy at receiving this huge honour.
I send you and the people of Nagasaki my very best wishes,
Kazuo Ishiguro
Kazuo Ishiguro
イシグロさん「長崎と聞くだけで特別な気持ち」手紙全文:朝日新聞デジタル
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産経新聞 1/16(火) 7:55
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