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2014年11月19日
★目標の達成状況に応じて【ステップの質】あるいは【発想】を変え、トロトロと堪え忍ぶ
★新しい人物と出会う時、あるいは新しい土地に赴任する時など、僕は他の人物から情報を得ようとしないタイプの人間だった。
【自分の目】で見る。
【自分の目】で確かめる。
徹底していたと思う。
ところが、最近、ガラッと変わった。
前任者から、いや、前々任者、いや、そのもっともっと前の担当者からも話を聞こうとするようになった。
どちらもまちがっていない。
ただ、2つをはかりにかけると、これまで生きてきた範囲においては、「情報は徹底して収集する」ほうがいいと判断している。
【自分の目】などというのは「幻覚」にすぎないと気がついたからかもしれない。
しかし、ここで、僕の場合、ひとつ、大きな矛盾が生じる。
以前は「他から情報を得ない」かわりに「他にも情報を出さな」かった。
だから、「知っていたクセに言ってくれないから、こういうことになった」とよく恨まれた。
実はこちら、すなわち「他に情報を出さない」ほうは今も変わっていないのだ。
僕はボロボロ、情報を出すヤツがきらいだ。
極端な例だが、犯罪を犯した昔の同級生のことをTVカメラの前でボロボロしゃべるヤツが僕は大キライ……というか、許せない……とTVの前で、いつも激昂する。
結論、今の僕は「他から情報を得よう」とするクセに「他には情報を出さない」。
まちがっているのかな?
少し悩んでいる。
◆学校経営のアドバイザーは地域のキーパーソン
★本日のodakasanの「学級通信」は前者「情報を徹底して収集」する話だ。
本校では、校区在住の4人の方を【学校経営アドバイザー】(任期2年)として委嘱している。
助言をいただく主なテーマは――
@授業改善、教師修業
A教育コミュニティ(学校部活動改革を含む)
本校区は、3つの地域から構成されている。
S地区=昭和45年頃に開発された住宅団地。人口約3000人。
M地区=昭和56年頃に開発された住宅団地。人口約2500人。
O地区=古くからの地域で、東部には農地・山林が、西部には住宅地が広がっている。人口約6000人。
アドバイザーをお願いするとき、それぞれの方の専門分野、ご経験とともに、S・M・O3つの地区の住民であり、地域のキーパーソンであるということも考慮した。
アドバイザーが一堂に会する場は設定していない。
学校行事および学社連携・融合事業(主に教育コミュニティネット事業)についてご案内を申しあげ、都合のよいときにご参加いただき、ご意見を伺う方式だ。
報酬はない。
完全ボランティアである。
ホンマ、申しわけないことである。
ホンマ、ありがたいことである。
★先週の水曜日、および昨日の火曜日と、お二人ずつ来校された。
先週のお二人は、M地区、O地区東部に住んでいる。
お二人とも地域団体のリーダーである。
昨日のお二人は、S地区とO地区西部に住んでいて、本校PTAのOB(正しくはOG)で、ともにPTA総務委員長の経験者だ。
PTA総務委員長というのは複数いるPTA副会長の筆頭で、総務委員会(PTA会長・副会長、各実行委員長、各学年委員長等)のまとめ役である。
だから、PTAのことは、なんでも経験している、なんでも知っているという存在だ。
アドバイザーに提出した資料〈註1〉等に基づいて、授業を中心とした学校の状況、あるいは学校と地域・家庭の状況についての説明&授業参観後、ご意見をいただいた。
くわえて、各地域の状況に関する諸情報の提供もいただいた。
本日の「学級通信」では、スペースと僕のエネルギーの関係から、「学校部活動改革」に限定して、アドバイザーの意見を紹介する。
〈アドバイザーの意見〉
(1)経営上、当然、目標とか、ねらいどころとか、目安とか、目算とかがあるのだが、本校では、多面的に評価軸を設定し、いろいろな評価場面を設定し、その評価が経営に生かされるように工夫されている。
こういう評価は、もちろんすべてが数値化できるとは思わないが、教育活動の充実、組織の活性化、教職員の資質の向上に有効である。
ただし、達成目標の20%、30%で評価が低い段階のものと、70%、80%と高い段階のものでは、当然、今後の施策の打ち出し方を変えていかなくてはいけない。
学校部活動の「任意加入制への転換」については達成目標の27%にとどまっている。
これを他と同じようにやっていると行き詰まる。
この点の判断を間違えないでほしい。
(2)部活動の全員加入制(全員強制加入制)は改めるべきだと考える。
学校も、多くの保護者も、おそらく全員加入制を解除すると、非行に走る生徒が増えると考えていると思うし、その考えもわらかないわけではないが、そのことよりも、全員に加入を強制して、生徒の活動の幅を狭めていること、家庭生活や地域活動に影響を与えていること等のマイナス面のほうが大きい。
青少年の課外活動は、学校部活動も選択のひとつ、地域における青少年団体活動、民間教育団体の活動も選択のひとつ……という幅広い構えで臨んでほしい。
もちろん、市内の全中学校で全員加入制を採用していて、1校だけの改善・改革はむずかしい。
教育委員会がはっきりとした考えを打ち出す時期がきていると思う。
(3)学校部活動全員加入制とも関連するが、学校部活動はレギュラーとレギュラーに選ばれなかった生徒の問題、競技性を追求する生徒と、レクリエーションとしての活動を求める生徒との問題等、多くの問題を内包している。
また、指導および管理責任を、教員がぜんぶ背負う格好になっているが、これも問題だ。
従来から言われつづけている社会教育への移行も含めて抜本的な改善策を打ち出す必要がある。
(4)学校部活動については、当然のことだが、活動の種類を今以上に充実することは困難だし、また、現状では、特に文化系の部活動の活動内容が、合唱・総合文化(美術・科学・IT等)と限られている。
こういう状況で、「全員強制加入制」をつづけることには、やはり問題があると思う。
学校外の社会教育活動とのコーディネート機能を向上させつつ、「全員強制加入制」から「任意加入制」に切りかえるべきだ。
現在の総合文化部(顧問教師2人、教育コミュニティネットのサポータークラブ員数名の指導体制)が、その橋渡し的な位置づけであるという説明だったが、この総合文化部の活動内容をさらに充実させることによって、いい方向が開けるのではないかと考える。
(以上、「アドバイザーの意見」のうち、学校部活動改革に関連するもののみ紹介)
◆目標達成に向かってステップの刻みを鋭く、かつ厳しく、あるいは発想の転換を
★よいアドバイスをいただいた。
「達成目標の20%、30%のものと、70%、80%のものとを同じようにやっていると行き詰まる」という指摘には、ハッとした。
アドバイザーは「同じようにやっているからダメなのだ」と助言してくれている。
なるほど!
はずかしながら、僕は「同じようにやってい」て「行き詰ま」っている。
経験的にいうと、70%、80%に至っているものをさらに前進させるのは、なかなかむずかしい。
もう悪い状態ではない……ここまでやれた……という安心感&満足感が、慢心につながる。
さらに改善を進めるためには、やはりステップの刻みを鋭く、かつ、厳しくしなくてはいけない。
また、達成目標の20%、30%のものについては、粗く2種類ある。
目標達成率は低いが、しっかりとした見通しが立っているものと、ほとんど行きづまっているもの。
後者の代表が学校部活動改革だ。
「学校部活動全員強制加入制から任意加入制へ」という目標を唱えているだけでは、何も変わらない。
ステップの「質」……というより、ステップの「発想」をガラリと変えなければいけないのかもしれない。
◆学校部活動改革に手をつけないと、日本の中学校教育は変わらない
★このブログでくりかえし述べているように、中学校改革の本丸は、学校部活動改革だ。
これに手をつけないと、日本の中学校教育は何も変わらない。
悲しいことに――これを読んでいる方には「ナンヤネン、それェ(*^_^*)」と笑われるかもしれないが――僕の学校は「学校部活動全員強制加入制」という、トンデモない体制をとっている。
正確には、ま、弁解めくが、「とらされている」。
大きなことをいう前に、まずこれに手をつけなくてはいけない。
全員強制加入制から任意加入制への転換。
任意加入制にさえ転換すれば、学校・家庭・地域それぞれの教育がバランスのとれた、豊かな教育環境創出に向けて、一気に改革を進めることができる。
全員強制加入制では、身動きがとれない。
しかし、年度末の保護者アンケートにおいて、「部活動の全員加入制か任意加入制か」についてはたずねたところ、
全員加入制支持=73%
任意加入制支持=27%……という結果だった。
この傾向は、ここ数年、変わっていない。
もちろん、自由記述欄には、次のような指摘も多い。
「部活動が全員強制加入だと聞き驚いている。」
「やりたい部活動がないのに全員強制加入はおかしい。やりたい人が入る任意加入制を支持する。」
ただ、数値的には「全員加入制支持」が圧倒している。
したがって、現時点では、学校部活動については、現在の体制を維持していかざるをえない。
僕は、ずっと次のように言ってきた――
今後、(ひとつの目安として)任意加入制支持が3分の1を超えた段階で、
@本校区の実態を見据え、
A学校と保護者と地域の方々とで改善・改革の理念を共有しつつ、
B具体的な改善・改革の「一歩」を進めたいと考えている――と。
◆まるで念仏を唱えるように、こう述べるばかりで、改革の具体的な方策は何ひとつ打ち出せていない。
★もちろん、絶望しているわけではない。
このブログの前の、前のブログの名前は「断念の上に語りつづける600字の教育学」だ。
断念した上でも、なお「一歩」を歩もうとしてこそ「ホンマもん」が生まれる。
生きがいもある。
焦ってはいけない。
焦って強引に出ると、これまで学校・家庭・地域が連携して取り組んできたものがぜんぶ吹っ飛んでしまう。
僕はこれまでこのことで2度「吹っ飛」ばしている。
1度は、教職員同士の関係を。
もう1度は、保護者・地域との関係を。
特に2度目は、「告げ口」作戦と「外圧」作戦で、未熟な僕は四面楚歌状態に陥った。
「告げ口」が好きなのは、よその国の人だけではない。
日本人も大好きである。
こんなふうに立ち往生している僕に、アドバイザーの「達成目標の20%、30%のものと、70%、80%のものでは、当然、施策の打ち出し方を変えていかなくてはいけない。同じようにやっていると行き詰まる」は、大きなヒントになった。
――記事が尻切れトンボだが、本日は、これで終わる。
★画像=校舎のまわりは冬が駆け足で近づいている。
寒いのが苦手で、かつ、今年は、僕がもっとも活動的になれる夏に体調を崩し、無為徒食の生活を強いられたので、おお、何もできないうちに、もうこんな時期になったのかぁ〜と、やや暗い気持ちになっている(ノ△・。)。
しかし、この時期を突き抜け、極寒の時期になると、僕は居直って強くなる。
それまでトロトロ「トロ火」で、トロトロと堪え忍ぶことにする。
〈註1〉=アドバイザーに提出した資料――
・学校内部評価資料
・学校外部評価資料
・保護者による授業評価資料
・教育コミュニティネット地域情報交換会資料(7月実施分)
・教育コミュニティネットOB会設立に関する資料
・生徒による授業評価など学校目標達成状況に関する資料
・今年度の「マニフェスト」に関する資料(以上)
★さらに、僕の全体の姿は、僕の公式ホームページへ、ぜひ!