その名はWolfgang Ernst Pauli。オーストリア生まれの
スイスの物理学者。パウリの排他率律で有名です。
排他律を排他率と書いてしまいがちですが
排他律です。その「パウリの排他律」は
「パウリの原理」とも呼ばれています。
1945年にアインシュタインの推薦で
ノーベル物理学賞を受けています。
ミドルネールのエルンストはパウリの名付け親で、
パウリが尊敬するマッハに由来します。
父方はユダヤ系で有名な出版社を
経営していたようです。
さて、
排他律の具体的な内容に関してですが、
ナトリウムの分光実験から話が始まります。
再現性の高い事実として磁場付加時の分光は
電子の自転に由来するという仮説をパウリは立て、
後にそれをスピンと名付けます。
新しい量子的自由度です。
後に行列力学を基盤とした定式化
個人的に興味を引くのはミュンヘン大学でパウリがゾンマーフェルト_の指導を受けている点です。私が講義を受けた先生がゾンマーフェルト_を研究していて、マッハの名前も、その先生から教えてもらいました。そして、マッハ・ゾンマーフェルト・パウリとつながったのです。そしてもう一つ個人的な話を続けます。今使っているドメインへの投稿です。何故か半歳程、投稿漏れに気づかずにいたのですが、ある日「パウリ」について気になって上記ゾンマーフェルトとの関係を思い出したのです。そして急ぎ作業を続けていて驚いたのは、その日がパウリの誕生日だったのです。パウリが生まれてから220年が終わった瞬間でした。後述するユング達が極めた深層心理の世界では意識下と無意識下の間に「潜在意識」を想定しますが、そんなことも少し考えてしまいました。よもや潜在意識下で決めた投稿日だったのでしょうか。とか考えてしまいました。
まぁ、普通に考えたら単なる偶然ですね。
私の頭の中での奇妙な三角関係はさておき、
パウリは人間的にも面白い人だと思えます。
独自に培った知性で各界の著名人を魅了しているのです。
例えば、博士号を習得した直後、パウリは
ゾンマーフェルトに独逸語での百科事典の記事執筆
を依頼されます。内容は相対性理論に関する記事
でしたが、2か月ほどをつかって完成させました。
その結果はアインシュタイン本人の査読にかなう
見事なもので、今日においても読み応えのある
ものとなっているそうです。アインシュタインは
パウリのミドルネームに気付いていたのでしょうか。
マッハとの関係を知っていたのでしょうか。
機会があれば調べてみたいと思います。
マッハ・アインシュタイン・パウリの三角関係です。
更に妙な繋がりは心理学者C・G・ユングとの関連です。パウリは離婚後に精神を病んでいた時期がありました。今や、夢分析の世界で有名なユングに完璧主義者のパウリが出合ったのです。先生と生徒という関係を築き、生徒としてユングにパウリは科学的な批評を加えます。互いに有益な関係だったのでしょう。因みにユング関連での兄弟弟子フロイトもユダヤ系です。アインシュタインもユダヤ系です。この切り口で考えていっても特有の思考的な共有点が見いだせると思います。思考の方法を考えるうえで、少し興味深い対象です。
そして、
パウリは最後まで愛した物理学を愛し続けました。
戦争での苦難の時代の後に帰国して、
病床でも完璧主義者として見舞客と議論を続けました。
その中で語り継がれている話があります。
微細定数と呼ばれる無次元量があって、
それはプランク定数に関わる相互作用を
特徴付ける量です。パウリはその値に最後まで、
こだわり抜きました。
もし、パウリが神に謁見したら、
神に微細定数 1/137.036...の
理論的根拠を尋ねたとしたら、
神様は物凄い速度で計算式を
書き連ねるだろう。その後、
きっとパウリは「違う!」
と唱えて、話し続けるであろう。
よもや、神様さえも「あ!」
と唱えるのではないか、
と不遜にも想像してしまいました。
以上、間違い・ご意見は
以下アドレスまでお願いします。
時間がかかるかもしれませんが
必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/09/19_初稿投稿
2021/04/25_原稿改定
2021/09/05_改定投稿
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