ヘルムホルツの名を全て書き下すと、Hermann Ludwig Ferdinand von Helmholtz。神経科医にして物理学者です。学位を修めた際には無脊椎動物の神経繊維と神経細胞に関して研究していました。その後、軍医さんとしてポツダム連隊に配属されます。その後にベルリン大学で教えるというキャリアを重ねています。そんな中で沢山の弟子を育てています。その中のヘルツはヘルムホルツのもとで電気力学ついて考察を進め、電磁波の存在を示します。このような次第で活動は多岐にわたるのです。そもそも神経活動の伝搬物質は微細電流で、神経活動の研究には電圧測定は不可欠です。
ヘルムホルツの研究で別の側面をご紹介すると、熱と仕事の関係があげられます。ジュール等による熱の仕事当量に対してのデータから、今で言う熱力学第1法則を導出しています。学会で論文・力の保存についてを発表しています。マイヤー、ジュール、ケルビン卿も別途、研究を進めていたエネルギー保存則に関する成果です。
また、ヘルムホルツは化学反応の方向性についても仕事をしています。2つの物資を考えると、熱は必ず接触面で温かい物質から冷たい物質に伝わります。不可逆的な現象です。その不可逆性を考えてヘルムホルツは熱力学に関する知見を化学にあてはめ、自由エネルギー、温度、エントロピーを使って全エネルギーを定義して議論しました。化学反応が起こるには方向性があるのです。別途研究していたギブスの成果でもありますのでギブズ-ヘルムホルツの式として呼ばれています。
また。ヤングの光の三原色に加えて残像の効果を考え、色盲さんの説明が出来る様になりました。音については、人の感じる音色が周波数と数、ゲインから決まると説明しました。更には、母音に含まれる振動数が基本で、声道の形によって更に個性が出てきて共鳴音の効果が異なるのだと指摘しました。
また、田中館愛橘がベルリン大学へ留学していた時に電磁気を教えていたことでも知られています。
〆
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2021/07/06_初回投稿
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