お陰様で昨日投稿分で初回改定が終わりました。ご高覧ありがとう御座います。そして、本日から第2四半期の改定を進めていきます。ご承知おき下さい。
以下に草稿を残します。各項は、適時改定致します。
@石原純(あつし・じゅん)
Aエルンスト・マッハ
Bポール・ディラック
Cシュレディンガー
Dルイ・ド・ブロイ
Eハイゼンベルク
FB・D・ジョゼフソン
【@石原敦の原稿】
先ずは日本の物理学史の中から一人、ご紹介します。
同性同名の方が現存されますが、
これは昔の人の記事です。
山川健次郎、長岡半太郎、朝永振一郎、と続く黎明期の中、
異色の人生を歩みました。アインシュタイン来日時には通訳を務め、
西田幾多郎に不確定関係を伝えたパイオニアです。
日本物理学界に多大な貢献を残しつつ、
女性関係で帝大を去ります。
そもそも石原さん、
伊藤左千夫の弟子なので斉藤茂吉に説得されたりしていますが、
一向だにしませんでした。
アララギの発刊に携わったメンバーではありましたが、
この事件でアララギ脱会に至ります。
と、ここまではwikipedia等に載っている情報。
私的な思い出としては、大学の恩師が彼を評価していて、
味のある講義をしてくれた時間です。
日本の科学の為に多大な功績を残しながらも学会と距離を置き、
交通事故による不慮の最後を遂げた人生を詩的に語っていました。
2020/8/12記載
2020/11/11改定
以上、間違い・ご意見は以下アドレスまでお願いします。
時間がかかるかもしれませんが必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/11/11_記
【Aエルンストマッハの原稿】
前回はアインシュタインの直後の時代の一人、
今回はアインシュタインに影響を与えた一人です。
私の知る限りで、最初の科学史家ではないでしょうか。
エルンスト・マッハはオーストリアに生まれた物理学者です。
その研究範囲は数学・物理学・感覚分析・心理分析に及びます。
マッハの残した業績はまさにパラダイムシフトと呼べます。
それは時間、空間の概念に対しての挑戦でした。
そもそも、ニュートン以来、空間の概念は
絶対空間しかありませんでした。
背景として神の概念に端を発する世界があります。
宇宙も自然も神の作りたもうた産物です。
所がマッハの考え方は徹底的に相対的です。
アインシュタインはそこを考え抜き相対論に至ります。
新しい考えを哲学的思考とでも呼べる方法で打ち出し、
明確なメッセージを伝える力は素晴らしい物でした。
晩年のマッハをアインシュタインが表敬訪問しています。
そして、未だに音速をマッハと呼んでいるのは
後世・我々が出来た僅かな恩返し、
とも言えるのでは無いでしょうか。
2020/8/13初稿
2020/11/10改定
以上、間違い・ご意見は以下アドレスまでお願いします。
時間がかかるかもしれませんが必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/08/13_初稿
2020/11/15_改定
【Bディラック原稿】
とても謙虚で無口な人でした。
ノーベル賞が決まった際には、
有名になる事を恐れて受賞辞退を考えていた様です。
そんな人なのですが、20世紀初頭の天才達がひしめく中で
ファインマン、ハイゼンベルク 、シュレディンガー等と
量子力学を確立します。シュレディンガーとは同じタイミング
でノーベル賞を受賞します。
ディラックの性格形成を語る上で家庭環境は
大きな要素だったようです。まず、1924年に
ディラックの兄が自ら命を断っています。
色々考えた末だったのでしょうか。
ディラック自身も、その父と会話し辛い
場面が多々あったようです。そして無口に。
しかし、ディラックは闇に沈まずに数学
を駆使して輝かしい成果を残しています。
特にデルタ関数とブラケット記法は素晴らしい。
多大な足跡を沢山残しました。
ブラケット記法とは日本語で「括弧」の記号を使った表記です。その定式化では
カギカッコ<>の形の 「<」 の部分だけを「ブラベクトル」と呼び
カギカッコ<>の形の 「>」 の部分だけを「ケットベクトル」と呼びます。
非常に分かり易い表現でブラの部分が行列に相当して
ケットの部分がベクトル量に相当するイメージです。
作用した結果のブラ・ケットが固有値を持つ場合に固有状態を持つと表現されます。
ここでのベクトルがヒルベルトベクトル(無限次元に対応)であることが
学生時代の私にとって感動的でした。一瞬にして物理量に対応する状態が
記述された気がしました。他方でデルタ関数は
観測が一瞬にして波束の収縮を引き起こす
様子を表現していると思います。
ディラックはイギリスの伝統を受け継いだ人でもあります。
ケンブリッジではルーカス教授職を務めました。
この名誉は初代・アイザックバローから始まり
二代目アイザック・ニュートンと続き、最近では
宇宙論で名を成したスティーヴン・W・ホーキング博士が受け継いでいます。
以上、間違い・ご意見は以下アドレスまでお願いします。
時間がかかるかもしれませんが必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/8/17初稿
2020/11/15改定
【Cシュレディンガー原稿】
シュレディンガーはオーストリア=ハンガリー帝国
に生まれました。彼はその父に影響を受けたと言われ
まずが、その父はバイエルン王国の生まれで、広い
教養をもった人だったようです。これが後の
シュレディンガーの性格に影響するかと思われます。
シュレディンガーは猫の例えで有名です。
具体的には量子力学的な現象に連動して
猫を毒殺する仮想実験を議論しました。
議論の帰結としてミクロな現象が
確率的な実在として表現出来る事、
そして空間的に広がる確率波を考えます。
確率波の時間発展は
シュレディンガー方程式と呼ばれ
量子力学の基礎方程式となるのです。
私は大学院時代にそれを使い
超伝導現象を紐解きました。
新しい現象理解に繋がっていったのです。
そうした量子力学の表現形式として
ハイゼンベルク形式とシュレディンガー形式
があり2つは完全に等価です。
数学の側面から大まかに表現すると、
ハイゼンベルク形式はヒルベルト空間上の
行列とベクトルを使い、
シュレディンガー形式では同空間での
演算子と波動関数を使います。
共に直感に響く側面を持ち相補して全体を
補い合うのですが、私には粒子の二面性
を感じる時はシュレディンガー形式が
適していると思われました。
その記述をシュレディンガーは纏めたのです。
最後に、もう一度シュレディンガーの人となり
に話を戻したいと思います。シュレディンガーは
ウィーン大学でボルツマンの後任である
ハゼノールの教えを受けていて、ボルツマンと
関わりが出来たのです。彼はボルツマンの
示した道筋を受け継いでいた人でした。彼は
ボルツマンに対して熱い想いを持っていました。
曰く、「ボルツマンの考えた道こそ科学に於ける
私の初恋と言っても良い亅_【万有百科大事典 16
物理・数学の章より引用しました。】
ボルツマンが完全に確立出来なかった原子論を
シュレディンガーは彼らしい描像で表現したのです。
また、シュレディンガーはオーストリアの
紙幣にその肖像を残しています。
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nowkouji226@gmail.com
2020/08/16_初稿投稿
2020/11/17_原稿改定
【Dドブロイ原稿】
フランス貴族、公爵の血を引いてます。その血筋は由緒正しいのです。
そもそも、ルイ14世により授爵頂いた名門貴族・ブロイ家の血筋であって、
ルイ・ド・ブロイは直系子孫です。兄の没後は子供が居なかった事情もあり、
正式に侯爵家の当主を務めています。ルイ・ド・ブロイはフランスの首相を
二期務めた第4代当主アルベール・ド・ブロイの孫です。それだから、
生誕時にルイの父は当時公子でした。こんな逸話が沢山あるのですね。
そんなルイ・ド・ブロイは独自に優れた仮説を進め、ド・ブロイ波
の考えにたどり着くのです。
そのルイ・ド・ブロイの考えは初めは中々理解されませんでした。
関連して超有名なエピソードがあります。
ルイ・ドブロイの博士論文の審査過程で教授達が
ド・ブロイの考えを理解出来ずアインシュタインに意見を求めた所、
ド・ブロイの考えは博士論文よりもノーベル賞に値する。と評価され、
更に考えを進めていく事が出来たのです。
その考えはパラダイムシフトでした。
当時の物理学の世界を変えたのです。
実際に数年後にルイ・ド・ブロイはノーベル賞
を受賞します。いつの時代も中々、
新しい考えは理解出来されないものですね。
【学術論文を書く時は英語必須です】
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時間がかかるかもしれませんが必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/08/19_初回投稿
2020/11/25_改定投稿
【Eハイゼンベルグ原稿】
ハイゼンベルクは行列形式の導入や、
不確定性関係等の適用で、量子論を
形作った一人です。バイエルン王国に生まれ、
ミュンヘン大学でゾンマーフェルトに学び、
マックス・ボルンの下で助手を務め、
コペンハーゲンのボーアの下で修業します。
そうした中で理論の形式を整えます。
そして加えて、ハイゼンベルクは
シュレディンガーやディラックと同じ時代に生き、
アインシュタインやボーズとも議論していた筈です。
そうした天才達がミクロの原理を一つ一つ
解きほぐしたのです。不確定性関係の発表が
1927年なのですが、同時期には数多くの
革新的な発表が為され理論が飛躍的に
発展した時代でした。
同時に大変な時代背景、第二次世界大戦があり
ハイゼンベルクはアインシュタインが作った
相対論を駆使したりユダヤ人物理学者を養護
していたので、ナチス党員の物理学者から
白いユダヤ人と呼ばれ苦労しています。
プランクからの指摘もあり
戦後の体制を見据えハイゼンベルクはドイツ
に残りましたが、戦時下ですので物理の知識を
ナチスの為に使う事になり色々考えたようです。
個人的にオブザーバブルに対する状態の時間発展を表す
やり方は大好きです。洗練されてます。ハイゼンベルク等の
提唱した行列形式はそこにつながっていきます。又、
いくつかの思考実験で裏打ちされた不確定性関係は
量子力学の現象理解の中では本質的です。
また、ハイゼンベルクはピアノの名手
だったと言われていています。
聞いてみたかったですね。
以上、間違いやご意見があれば以下アドレスまでお願いします。
時間がかかるかもしれませんが、必ずお答えします。
nowkouji226@gmail.com
2020/8/19_初回投稿
2020/11/26_改訂版投稿
【Fジョセフソン原稿】
今回、存命中の方を初めて紹介します。
ジョセフソン博士は今もイギリスで
活躍している研究者でジョセフソン接合
等の発案で広く知られています。私が
大学院時代に興味を持った凝縮系の大家です。
ジョセフソン接合等の考えは様々な知見に
繋がっています。
このジョセフソン接合とは
超伝導体の間に常伝導体を挟み、
電子の波動的性質を顕在化させる仕組みです。
そもそも、量子力学的には電子は
波動的性質と粒子的な性質を併せ持ちます。
例えば、
そこにおける波長から設計したのが
SQUIDと呼ばれるデバイスで
高感度の磁気センサーや
量子コンピュータのデバイス候補
として応用されます。
また、彼は科学の枠組みを超えて探求を続けています。
ジョセフソン曰く、
【東洋の神秘主義が科学的理解と関連するかもしれない
という可能性にも興味を持っている。彼は王立協会創立
のモットー nullius in verba(一切の権威を認めない)
を信条としており、「科学者が全体としてある考え方を
否定したとしても、その考え方が不合理だという証拠に
はならない。むしろ、そのような主張の基盤を慎重に
調査し、どれほどの精査に耐えるかを判断すべきだ」
と述べている興味を持っている・出典・Wikipedia】
個人的にはその方向性を支持します。不可解な現実を
不可解な現象をオカルトネタで終わらせる積りはないです。
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時間がかかるかもしれませんが必ず返信・改定をします。
nowkouji226@gmail.com
2020/08/21_初回投稿
2020/11/27_改訂投稿
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