2018年12月18日
アメリカの言うなり モリカケと根っこは同じ そして政権に抵抗できなくなった官僚
岩手県雫石町で起きている、水を巡るイザコザは、ここのところ報道されている通りです。
水も大問題ですが、同様に「種」も大問題です。ところが、種子法が廃止されてしまって、今まで日本の種の保存や品種改良していた公的機関に予算配分されなくなった。さすがに、この問題は「復活法案」が準備されているみたいですが、どうなるか分かりません。
アメリカのサンモントという民間企業が売る種は、F-1という「子孫を残さない種」や「遺伝子を組み替えた」種。
なぜこんな種を創って世界にばらまくかというと、病気に強く、量産できるので農家の負担が少なくなる。という「お勧めの理由」です。
子孫を残さない種ばかりになると、農家は永遠に種を買い続けることになります。今は安く買えても、将来種の価格を上げられても買い続けることになります。
遺伝子組み換え作物の安全性は「消費者庁によると、安全性を確保する仕組みがあります」としていくつか紹介しています。が、安全が保障されているわけではありません。
日本から、日本人らしさという精神を壊して、さらに公営の博打場をつくり勤労意欲を奪い、命の根源の「水と種」も守れなくなったこの国は、いったいどういう国になるのだろうか。
日刊ゲンダイ DIGITALバックナンバー
食の安全より「米国優先」 官邸の意向に抗わない官僚たち 公開日:2018/11/16 06:00
「農水省は、種子法の重要性を相当分かっていたはずだ。審議会で有識者も議論した。どうしてこういうこと(種子法廃止)が起こったのかわからない」――。今月6日、「日本の種子を守る会」の請願に応じた自民党の竹下亘前総務会長は、種子法廃止に農水省がブレーキをかけられなかったことに首をひねった。自分は無知ゆえ廃止に賛成したが、竹下は今、種子法の重要性を痛感している。
種子法廃止は官邸主導で進められた。首相の諮問機関である「規制改革推進会議」の提言を受け、2017年2月10日に閣議決定された。農業の根幹たる「種」の安全性が脅かされる恐れがあるのに農水官僚は抗えなかったのか。元農水官僚で東大大学院の鈴木宣弘教授(農政)が言う。
「種子法の重要性を理解していない農水官僚はいませんよ。ただ、安倍政権になって、農水省は官邸に異論を唱える役人を徹底的に人事で干してきた。それを目の当たりにしている農水官僚は手が出せないのです。キツい仕事をさせられて気の毒です」
審議会も形骸化している。
「かつて審議会は、異論のある消費者側の代表をメンバーに入れるなど反対論にも配慮されていました。安倍政権になってから結論に従順なメンツだけで構成されるようになりました」(アジア太平洋資料センターの内田聖子氏)
各省庁は官邸の意向に沿うように仕事し、お友だち優遇に米国優先。世界の流れに逆行しても、官邸が決めたことは何でもまかり通る――。
「種子法廃止は、森友、加計問題と根っこは同じなんです」(元農水大臣で弁護士の山田正彦氏)
安倍政権になって、「食の安全」が軽んじられる例は枚挙にいとまがない。それなのに、無知な国会議員、抗わない官僚、伝えないメディアがそれを許し、情報は表に出ない。
日本で稲作は紀元前3世紀の弥生時代に始まった。ほとんどの国民が知らないまま、“日本の台所”は有史以来の最大のピンチに立たされている。 =おわり
(取材=本紙・生田修平、高月太樹)
タグ:水と種
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