2017年05月25日
都知事の「待った」から半年 築地市場は今どうなっている
豊洲で調べていたら、下記がありました。
小池都知事の結論やいかに?(C)日刊ゲンダイ
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年5月21日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205841/1
昨年11月7日に予定されていた東京・築地市場の豊洲への移転は、小池都知事が「待った」をかけてから半年以上が経過した。18日には豊洲の無害化をめぐり専門家と関係者が一触即発となる場面もあった。はたして「築地」は今、どうなっているのか。現状とこれからをリポートする。
■豊洲はコンベンションホールとして活用
昨年11月7日に予定されていた東京・築地市場の豊洲への移転は、小池都知事が「待った」をかけてから半年以上が経過した。18日には豊洲の無害化をめぐり専門家と関係者が一触即発となる場面もあった。はたして「築地」は今、どうなっているのか。現状とこれからをリポートする。
市場移転の問題は現在、小池知事が3月に立ち上げた「市場のあり方戦略本部」(本部長・中西充副知事)で検討されている。ただし、動きはスローモーだ。
同戦略本部は、今月10日から、流通業者や生産者などを対象にヒアリング調査を始めた。利害関係者から意見を聞き、安全性に関する専門家の指摘も踏まえ、報告書を作成するためだ。これは、知事の判断材料にされるという。
ところが、いつまでに報告書を作成するのかについては、「まだ何も決まっていません」(東京都中央卸売市場管理課企画担当者)という。スケジュール感は全然ない。小池知事は先月、移転問題は「都議選(6月23日告示)の争点のひとつ」と強調していたが、「移転の是非」を争点にする考えはゼロだ。
小池都政に詳しいジャーナリストの小川裕夫氏が言う。
「小池知事にとって都議選は命運を懸けた戦いです。『都民ファーストの会』から出馬する“小池親衛隊”を数多く当選させ、都政を安定させたい。となると、意見が割れている移転問題で立場を鮮明にするのは得策ではありません。方向性を打ち出すのは都議選後になります」
もっとも、「豊洲に移転」との結論が出る可能性は低いとみられている。
「市場関係者は移転反対が多いことに加え、豊洲を有効活用する道筋も見えてきたことが大きいですね。実は、完成済みの施設をコンベンションホールとして活用する案が浮上しているのです。2020年の東京五輪の期間中は東京ビッグサイトを使えません。利用制限は五輪開催中だけでなく、20カ月に及びます。その間は東京で国際的な会議や展示会を開けないことになり、その経済的な損失は1兆2000億円と試算されています。東京の代わりに香港や上海で開かれ、それが継続されるようになれば、最先端の情報や技術も入ってこなくなる。もともと東京は他の国際都市と比べてコンベンションホールの数が少ないし、潰して更地にする必要がなければコストもかかりません。反対意見は出にくい状況です」
有識者でつくる都の市場問題プロジェクトチームは、7年で734億円かけて築地を再整備する案を示している。どうやらこの線に落ち着きそうだ。
■「小池知事お金を払って」
先月26日、築地市場の移転問題に関連して、築地の水産業者ら7人が、住民監査請求を行った。小池知事の移転延期の判断により、東京都に大きな損害が出ており、都は知事らに合計約3億6000万円の損害賠償を請求するよう求めたもの。
請求人のひとりで、築地の仲卸業者である生田與克氏に真意を聞くと――。
「分かりやすく言うと、こうです。まず、小池知事は移転をストップした。それを検証した結果、何もないことが分かった。ま、ガバナンス的には問題があったけど、それは都庁内でやってくれればいいこと。安全性はというと、これも専門家が『安全です』と言っている。だとしたら、いまだに続いている移転ストップは何なのか? われわれは情報公開請求をして、移転が延期になっているこの間、とりあえず1月と2月の2カ月分の経費を調査しました。延期によって余計にかかっている分の伝票をチェックしたんです。それが約3億6000万円! この“余計な支出”は移転を止めた知事が自前で都に払って下さいよ、ということ。60日以内に結論が出る予定だけど、どうなるかだね」
受理されれば、本格的な監査が始まる。1、2月だけではなく、移転が延期になった11月7日以降の12月、さらには3〜5月分、そしてこの先の経費分が加算され……。
■“自分ファースト”だ
「いや、たぶん却下でしょう。その場合、われわれは即、住民訴訟に踏み切るつもり。小池知事の決断のせいで、都の財政に余計な負担がかかっているわけですから。ところがです、知事は何とおっしゃったと思います。『謙虚に受け止め、精査の上……』な〜んて言うならカワイイが、『受けて立つ』ときたもんだ! 怒りを通り越して呆れたね。どこが“都民ファースト”だ。“自分ファースト”じゃねぇかッ。即、辞めてほしいよ」
口さがない連中からは生田さんの都議選出馬のアドバルーンでは――などと批判の声も上がる。
「オレが出馬? ゲスの勘繰りだよ。ぶっちゃけ言うと、小池サンに選挙に勝ってほしくないし、移転を一刻も早くやってほしいだけ。だって、あの人、全部口だけでしょ。『止める』と言ったけど、何か実現した? 何が進んでます? あの人に都政を任せていたら、豊洲移転どころか、オリンピックもメチャクチャになっちゃうと思うよ」
結論は6月15日ごろに出る。以上日刊ゲンダイ。
小池都知事の結論やいかに?(C)日刊ゲンダイ
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年5月21日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205841/1
昨年11月7日に予定されていた東京・築地市場の豊洲への移転は、小池都知事が「待った」をかけてから半年以上が経過した。18日には豊洲の無害化をめぐり専門家と関係者が一触即発となる場面もあった。はたして「築地」は今、どうなっているのか。現状とこれからをリポートする。
■豊洲はコンベンションホールとして活用
昨年11月7日に予定されていた東京・築地市場の豊洲への移転は、小池都知事が「待った」をかけてから半年以上が経過した。18日には豊洲の無害化をめぐり専門家と関係者が一触即発となる場面もあった。はたして「築地」は今、どうなっているのか。現状とこれからをリポートする。
市場移転の問題は現在、小池知事が3月に立ち上げた「市場のあり方戦略本部」(本部長・中西充副知事)で検討されている。ただし、動きはスローモーだ。
同戦略本部は、今月10日から、流通業者や生産者などを対象にヒアリング調査を始めた。利害関係者から意見を聞き、安全性に関する専門家の指摘も踏まえ、報告書を作成するためだ。これは、知事の判断材料にされるという。
ところが、いつまでに報告書を作成するのかについては、「まだ何も決まっていません」(東京都中央卸売市場管理課企画担当者)という。スケジュール感は全然ない。小池知事は先月、移転問題は「都議選(6月23日告示)の争点のひとつ」と強調していたが、「移転の是非」を争点にする考えはゼロだ。
小池都政に詳しいジャーナリストの小川裕夫氏が言う。
「小池知事にとって都議選は命運を懸けた戦いです。『都民ファーストの会』から出馬する“小池親衛隊”を数多く当選させ、都政を安定させたい。となると、意見が割れている移転問題で立場を鮮明にするのは得策ではありません。方向性を打ち出すのは都議選後になります」
もっとも、「豊洲に移転」との結論が出る可能性は低いとみられている。
「市場関係者は移転反対が多いことに加え、豊洲を有効活用する道筋も見えてきたことが大きいですね。実は、完成済みの施設をコンベンションホールとして活用する案が浮上しているのです。2020年の東京五輪の期間中は東京ビッグサイトを使えません。利用制限は五輪開催中だけでなく、20カ月に及びます。その間は東京で国際的な会議や展示会を開けないことになり、その経済的な損失は1兆2000億円と試算されています。東京の代わりに香港や上海で開かれ、それが継続されるようになれば、最先端の情報や技術も入ってこなくなる。もともと東京は他の国際都市と比べてコンベンションホールの数が少ないし、潰して更地にする必要がなければコストもかかりません。反対意見は出にくい状況です」
有識者でつくる都の市場問題プロジェクトチームは、7年で734億円かけて築地を再整備する案を示している。どうやらこの線に落ち着きそうだ。
■「小池知事お金を払って」
先月26日、築地市場の移転問題に関連して、築地の水産業者ら7人が、住民監査請求を行った。小池知事の移転延期の判断により、東京都に大きな損害が出ており、都は知事らに合計約3億6000万円の損害賠償を請求するよう求めたもの。
請求人のひとりで、築地の仲卸業者である生田與克氏に真意を聞くと――。
「分かりやすく言うと、こうです。まず、小池知事は移転をストップした。それを検証した結果、何もないことが分かった。ま、ガバナンス的には問題があったけど、それは都庁内でやってくれればいいこと。安全性はというと、これも専門家が『安全です』と言っている。だとしたら、いまだに続いている移転ストップは何なのか? われわれは情報公開請求をして、移転が延期になっているこの間、とりあえず1月と2月の2カ月分の経費を調査しました。延期によって余計にかかっている分の伝票をチェックしたんです。それが約3億6000万円! この“余計な支出”は移転を止めた知事が自前で都に払って下さいよ、ということ。60日以内に結論が出る予定だけど、どうなるかだね」
受理されれば、本格的な監査が始まる。1、2月だけではなく、移転が延期になった11月7日以降の12月、さらには3〜5月分、そしてこの先の経費分が加算され……。
■“自分ファースト”だ
「いや、たぶん却下でしょう。その場合、われわれは即、住民訴訟に踏み切るつもり。小池知事の決断のせいで、都の財政に余計な負担がかかっているわけですから。ところがです、知事は何とおっしゃったと思います。『謙虚に受け止め、精査の上……』な〜んて言うならカワイイが、『受けて立つ』ときたもんだ! 怒りを通り越して呆れたね。どこが“都民ファースト”だ。“自分ファースト”じゃねぇかッ。即、辞めてほしいよ」
口さがない連中からは生田さんの都議選出馬のアドバルーンでは――などと批判の声も上がる。
「オレが出馬? ゲスの勘繰りだよ。ぶっちゃけ言うと、小池サンに選挙に勝ってほしくないし、移転を一刻も早くやってほしいだけ。だって、あの人、全部口だけでしょ。『止める』と言ったけど、何か実現した? 何が進んでます? あの人に都政を任せていたら、豊洲移転どころか、オリンピックもメチャクチャになっちゃうと思うよ」
結論は6月15日ごろに出る。以上日刊ゲンダイ。
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