2018年02月23日
日刊ゲンダイ「 赤いハゲタカが資産処分 中国発リーマン・ショック秒読み」と報じた。
下記の「海航」グループは、中国だけでなく、世界中に投資していたらしいな。金融だけでなく、実体経済にも手を出して「M&A」はハゲタカ集団と言われたらしい。ゲーム性の強い投信や株と違い、実態の経済に係っていると訳の分からんところで、日本にもとばっちりが来るかもしれない。ン・・・違うかな。隙間ができるから、チャンスなのかも。でもこれは世界を股にかける旅人たちのお話し。
王岐山氏は慣例を守って昨年引退(C)AP
赤いハゲタカが資産処分 中国発リーマン・ショック秒読み
近藤大介「週刊現代」編集次長
1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業後、講談社入社。「フライデー」「週刊現代」「月刊現代」などで記者・編集者を務める。現在、「週刊現代」編集次長、明治大学国際日本学部講師(東アジア論)。2009年から2012年まで、講談社(北京)文化有限公司副総経理。「対中戦略」「日中『再』逆転」「中国模式の衝撃」「中国経済『1100兆円破綻』の衝撃」他、著書多数。
日刊ゲンダイ 2018年2月21日
16日から始まった中国の春節(旧正月)は元日にギョーザを食べ、2日目に麺を食べ……15日目に餅団子を食べ、「発財!」(金儲けしよう)と皆で祝って年初の門出となる。
だが今年の中国の経済界は、そんな晴れやかな気分ではない。もはやいつ「爆弾」が破裂しても不思議ではないからだ。
「爆弾」とは、経営危機が迫っている海航集団である。
昨年10月に引退するまで、中国の実質上のナンバー2といわれた王岐山書記の「刎頚の友」として知られる陳峰会長が、1993年に海南島で起こした会社だ。いまや航空、ホテル、不動産、金融、物流、船舶など経営範囲を拡大し、昨年の「フォーチュン世界500強企業」では、170位に躍り出ている。年商は530億ドル(約5.6兆円)に上る。
海航集団は海外での派手なM&Aでも知られ、「中国のハゲタカ集団」として世界の金融界で恐れられていた。
それが今年に入って、米国のニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ミネアポリスに保有する高級オフィスビルなどを、計40億ドル(約4250億円)で売却することが明かされた。さらに今月に入ると、筆頭株主だったドイツ銀行の株式出資比率を9.9%から8.8%に引き下げた。13日には、香港・啓徳地区に保有していた2カ所の特等地を160億香港ドル(約2200億円)で売却すると発表した。まさに資産切り売りの日々なのだ。
いったいこの巨大中国財閥に何が起こっているのか? 中国の経済紙記者が明かす。
「3月までに償還を迎える債務だけで、650億元(約1兆800億円)。その後も次々に債務の償還期限がやってきて、6月までに1000億元(約1兆6700億円)を調達できないと会社がもたない。だが、海航が経営破綻した場合、中国での過去最大級の倒産となる。そればかりか、中国の国有銀行の不良債権が山積みになって、金融危機のリスクに直結する。そのため、〈中国発のリーマン・ショックを起こしてはならない〉と、政府も裏で必死になっているのだ」
海航集団は、果たして持ちこたえられるのか?
「もちろん持ちこたえてほしい。だがすでに『号外』も準備しているよ」と経済紙記者は続けた。(つづく)
王岐山氏は慣例を守って昨年引退(C)AP
赤いハゲタカが資産処分 中国発リーマン・ショック秒読み
近藤大介「週刊現代」編集次長
1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業後、講談社入社。「フライデー」「週刊現代」「月刊現代」などで記者・編集者を務める。現在、「週刊現代」編集次長、明治大学国際日本学部講師(東アジア論)。2009年から2012年まで、講談社(北京)文化有限公司副総経理。「対中戦略」「日中『再』逆転」「中国模式の衝撃」「中国経済『1100兆円破綻』の衝撃」他、著書多数。
日刊ゲンダイ 2018年2月21日
16日から始まった中国の春節(旧正月)は元日にギョーザを食べ、2日目に麺を食べ……15日目に餅団子を食べ、「発財!」(金儲けしよう)と皆で祝って年初の門出となる。
だが今年の中国の経済界は、そんな晴れやかな気分ではない。もはやいつ「爆弾」が破裂しても不思議ではないからだ。
「爆弾」とは、経営危機が迫っている海航集団である。
昨年10月に引退するまで、中国の実質上のナンバー2といわれた王岐山書記の「刎頚の友」として知られる陳峰会長が、1993年に海南島で起こした会社だ。いまや航空、ホテル、不動産、金融、物流、船舶など経営範囲を拡大し、昨年の「フォーチュン世界500強企業」では、170位に躍り出ている。年商は530億ドル(約5.6兆円)に上る。
海航集団は海外での派手なM&Aでも知られ、「中国のハゲタカ集団」として世界の金融界で恐れられていた。
それが今年に入って、米国のニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ミネアポリスに保有する高級オフィスビルなどを、計40億ドル(約4250億円)で売却することが明かされた。さらに今月に入ると、筆頭株主だったドイツ銀行の株式出資比率を9.9%から8.8%に引き下げた。13日には、香港・啓徳地区に保有していた2カ所の特等地を160億香港ドル(約2200億円)で売却すると発表した。まさに資産切り売りの日々なのだ。
いったいこの巨大中国財閥に何が起こっているのか? 中国の経済紙記者が明かす。
「3月までに償還を迎える債務だけで、650億元(約1兆800億円)。その後も次々に債務の償還期限がやってきて、6月までに1000億元(約1兆6700億円)を調達できないと会社がもたない。だが、海航が経営破綻した場合、中国での過去最大級の倒産となる。そればかりか、中国の国有銀行の不良債権が山積みになって、金融危機のリスクに直結する。そのため、〈中国発のリーマン・ショックを起こしてはならない〉と、政府も裏で必死になっているのだ」
海航集団は、果たして持ちこたえられるのか?
「もちろん持ちこたえてほしい。だがすでに『号外』も準備しているよ」と経済紙記者は続けた。(つづく)
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