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2017年10月22日

選挙 その  NO-27

選挙 その  NO-27
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写真 歯止めになる勢力が必要(立憲民主党の枝野代表)/(C)日刊ゲンダイ



雨の新宿8000人「枝野」コール 原点返る政治を
2017年10月21日 22時34分 日刊スポーツ

 「2017年10月22日。その日から日本の民主主義が変わり始めた。後からそう言っていただける、そんな歩みを、一緒に歩んでください」。立憲民主党の枝野幸男代表(53)は21日、「東京大作戦ファイナル」と銘打った演説会を東京・新宿駅南口で開き、結党以来最多の8000人(主催者発表)の1人1人に、共闘を呼びかけた。

 今月2日に立ち上げたばかりの新党ながら、新宿駅南口の歩道や歩道橋、近隣ビルの中からも、大勢の聴衆が演説に耳を傾けた。聴衆の輪の中心部では、傘を差していた人たちが、周囲からも枝野氏が見えるように傘をたたみ、枝野氏とともに雨にぬれながらの演説会。枝野氏は、安倍晋三首相が7月の都議選最終日に秋葉原で受けた「安倍ヤメロ」コールに対して、言い返した内容に触れ「『こんな人たちに負けるわけにはいかない』。その『こんな人たち』に集まっていただいています」と、演説会に集まった大勢の聴衆を歓迎した。

 枝野氏は、政治不信が続く日本の政治状況について「私自身も含めて、数は力という永田町の俗説に24年間さらされ、勘違いしていたのかも知れない」と、反省の弁も口にした。その上で、「政治は数ではない。いかにみなさんの声に寄り添うことができるかだ。その原点に返った政治を進めていきたい」聴衆に約束駅前に響く「枝野」コールに包まれた

 マイク納めは、12日間の選挙戦で計8時間ほどしか滞在できなかった地元、埼玉5区の大宮駅東口へ。待っていた3000人の聴衆に「旗を掲げた私、枝野幸男がまさか負けるわけにはいきません。皆さんが主役の本当の民主主義の第1歩を、一緒に踏み出していただけませんか。私にはあなたの力が必要です」と呼びかけた。



また安倍ペテン首相に騙されている国民 その先に待つ地獄
日刊ゲンダイ 2017年10月21日

22日のことは、日本の歴史にどう刻まれることになるのだろう。

 各社の情勢調査では「自民300議席に迫る」「自公で3分の2確保」と、与党の圧勝が確実視されているが、この悪辣政権を勝たせるなんて、正気の沙汰ではない。圧勝させれば、白紙委任状を渡すも同然だ。数々の疑惑も帳消しにされてしまう。国民は本当にそれでいいのか。

「そもそも今回の解散は、森友・加計学園疑惑で行き詰まり、このままでは国会も開けない安倍首相が、疑惑隠しのために仕掛けたものです。自分の保身と延命のために全衆院議員のクビを切ったわけで、どこにも大義がない。首相は解散の理由を『消費税の使途変更を国民に問う』と説明しましたが、選挙戦では北朝鮮の脅威をひたすら煽り、『この国を守り抜く』と叫ぶだけです。『選挙戦を通じて丁寧に説明する』と約束したモリカケ問題も一切触れようとしない。これで勝たせたら、憲法違反の安保法や共謀罪を数の力で強行成立させ、縁故政治で国家権力を私物化してきた安倍政治の異様な5年間を是認することになる。自民党は消費税10%も公約しているわけで、税金を上げて、軍事費を増やし、社会保障は削る冷酷政治が続くことになるのです。自民圧勝なら、国民を待ち受けるのは暗黒社会ですよ」(政治評論家・本澤二郎氏)

北朝鮮の脅威より、このまま安倍政権が続いて国民生活の底が抜けてしまうことの方が深刻な脅威だ。本当に飛んでくるか分からないミサイルよりも、この国の将来を心配すべきではないのか。大体、国民の財産である国有地をタダ同然で売却して知らん顔している政権に、本気で国民の命と財産を守る気などあるわけがない。北の脅威を利用し、国民を不安に陥れて票をかっさらおうとしているだけだ。

街頭演説でアピールするアベノミクスの成果もデタラメそのもの。株式市場は57年ぶりの14連騰に沸いているが、庶民に景気回復の実感はない。給料は増えず、負担ばかりが増えて、生活は厳しくなる一方だからだ。今年9月の日銀の調査でも「暮らし向きにゆとりが出てきた」と答えたのは、わずか7.3%だ。

 精神科医の和田秀樹氏もこう言う。

「街頭演説で安倍首相は、民主党時代は『暗黒時代だった』と言い、自民党政権で景気が上向いたと主張していますが、実際は民主党政権の方がGDP成長率は高かった。雇用が改善したという言い分も疑問で、安倍政権では非正規雇用が200万人以上も増え、相対貧困率が上がっている。貯金ゼロ世帯も急増しています。異次元緩和で1ドル=80円から120円になったなら、円で支給される給料も1.5倍程度にならなければおかしいのに、そうなっていない。逆にいえば、ドル換算で見ると、安倍政権下で日本は急速に貧しくなっているのです。出まかせの数字に騙されていると、国民生活は早晩、破綻しかねない状況ですが、安倍首相がすごいのは、『国民はすぐに忘れる』と確信していることです。だから、その場しのぎのウソも平気で言えるのです」

ここまでコケにされても、自民党に1票を投じる有権者は能天気すぎる。世論調査では安倍の続投を「望まない」人が半数いて、内閣支持率を不支持率が上回っている。それでも「他に投票先がない」という消極的な理由で自民党に投票すれば、安倍は何をしても許されると勘違いし、ますます増長する。消極的な投票結果が、安倍続投の原動力になる。そして、権力の私物化が続くのだ。

 首相夫人は「私人」でも公務員の秘書がつき、懇意にしていた学校法人には国有地が与えられる。国民生活はカツカツなのに、首相の親友には巨額の公金がつぎ込まれる。権力者と近しければ犯罪も見逃され、歯向かえば逮捕され口封じされる。これではもう法治国家でも民主主義国家でもない。そんな暗黒社会を国民は望んでいるのか。権力者のやりたい放題の犠牲になるのは国民だ。安倍のご都合主義に騙されて自民党に1票を投じるなんて、まるで、肉屋を支持するブタみたいなもんだ。 

「結婚詐欺師もそうですが、騙されている間は気付かないものです。数十年後には『安倍長期政権が日本を破滅させた』と認定されるのでしょうが、渦中にいる人は気が付かない。ひと昔前は、自民党が悪いことをすれば、選挙で“お灸をすえる”という民意が働いたのに、それもなくなった。ゆとり教育に代表される愚民化政策の効果もあるでしょうし、メディアの洗脳も奏功しているのでしょう。庶民にとっては、現状を変えた方が明らかにメリットが大きいのに、それを避ける選択をしてしまう『現状維持バイアス』も働いている。日本人は、なぜ北朝鮮の人民があんな独裁者の暴君に従っているのかと不思議に思っているでしょうが、日本の現状も変わりません。DVの恋人から離れられないのと同じで、日本人が貧困に慣れてしまい、変化を恐れて、自分たちの生活が良くなる可能性がまったくない自民党政権を支持している。国民が北朝鮮化しているのです。こうした集団洗脳は解けるのに時間がかかる。あと何回、選挙をやっても自民党が圧勝する可能性もある。それで落ちるところまで落ちないと、目が覚めないのかもしれません」(和田秀樹氏=前出)

■選挙の本質をえぐらず問題を矮小化するメディアの罪

 こんなことになってしまったのは、メディアの責任も大きい。今回の選挙でも、各党の公約比較や注目選挙区など愚にもつかない企画でお茶を濁し、安倍政治の是非という本質に切り込もうとしない。「野党分裂」とか「連合また裂き」とか、野党の内輪モメに選挙の構図を矮小化し、希望の党を悪者にして、結果的に与党の圧勝に手を貸している。消費税10%時の軽減税率で首根っこをつかまれているのかもしれないが、この国が民主主義国家でいられるかどうかの瀬戸際なのに、権力に忖度している場合か。そんなことだから、「報道の自由度ランキング」で年々順位を下げ、今では72位という不名誉に甘んじているのだ。前出の本澤二郎氏が言う。 

「マトモなメディアなら、安倍首相の退陣キャンペーンをしているはずです。モリカケ問題で国民の不信が高まり、内閣支持率が急落した安倍首相は引きずり降ろされる寸前でした。その後、納得できる説明もないし、この政権の体質は何ひとつ変わっていない。そんな政権に国政を任せていいのですか。安倍1強がおごりを生み、国民無視の独裁的な国会運営を許してきたことは誰の目にも明らかです。こういうイビツな状況を是正し、民主主義が機能するように啓蒙するのがメディアの役目でしょう。安倍圧勝の情勢調査を垂れ流すのではなく、『こんな危険な状況だ』と警鐘を鳴らすのが本来のあり方です。総選挙で自民党が大勝すれば、この国には絶望の2文字しかない。それに圧勝報道を垂れ流す大メディアが加担しているのです」

日本は曲がりなりにも国民主権をうたっている国だ。国民が本気で立ち上がれば、悪政を止めることができる。投票権を行使して、自分たちの代表を選ぶのである。心ある有権者がすべきことはハッキリしている。政権と確かに対峙する野党に投票することだ。立憲民主党、共産党、社民党、あるいは、リベラル系の無所属候補。自民党支持者でも、「安倍続投は嫌だ」と思うなら、今回は目をつぶって野党に投票するしかない。立憲民主党は78人しか候補を立てていないから、全員当選しても政権与党になる可能性はゼロだ。安心して投票すればいい。

 自民単独過半数は崩せなくても、「絶対安定多数」の261議席を割ること。それが、この国の民主主義にとって、せめてもの救いになる。








タグ:衆院選
posted by 小出美水 at 05:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治
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