2017年06月01日
こんなんありました。 “公約破り”に業者カンカン 小池知事に860億円賠償リスク
石原氏の「返還訴訟」は他人事じゃない(C)日刊ゲンダイ
解除できるのか 豊洲“時限爆弾” 2017/5/30日刊ゲンダイDIGITALバックナンバー
“公約破り”に業者カンカン 小池知事に860億円賠償リスク
都民約40人が石原元知事に約578億円を請求するよう都側に求めた住民訴訟の口頭弁論が31日開かれる。
住民側は汚染を考慮せず豊洲市場用地を購入したことが、知事の裁量を越えて地方自治法に違反するとして、当時の知事だった石原個人に購入費578億円の返還訴訟を迫っている。
都民約40人が石原元知事に約578億円を請求するよう都側に求めた住民訴訟の口頭弁論が31日開かれる。
住民側は汚染を考慮せず豊洲市場用地を購入したことが、知事の裁量を越えて地方自治法に違反するとして、当時の知事だった石原個人に購入費578億円の返還訴訟を迫っている。
今年1月に小池知事が都側の弁護団を刷新してから4カ月。これまで「石原元知事に責任はなし」との立場だった都が方針を変えるのか。その答えを都議選直前の法廷で出すかどうかが焦点となるが、ウカウカしていると、小池知事も「あすは我が身」となりかねない。
発端は今月18日の都の専門家会議。平田健正座長が豊洲市場の土壌汚染について、「無害化は難しい」「環境基準以下を目指していない」と居直ったことに、築地市場の業者らはカンカンだ。都と議会が一方的に決めつけた約束を“ご都合主義”でほごにすることを意味するからだ。
都議会は2010年度の移転関連予算を「無害化された安全な状態での開場を可能にすること」との条件を付帯決議に入れて可決した。「無害化された安全な状態」の条件について当時の岡田至市場長は11年2月の議会で、@技術会議により有効性が確認された土壌汚染対策(=盛り土)を確実に行うA操業由来の汚染物質をすべて除去、浄化B土壌はもちろん、地下水中の汚染も環境基準以下――と答弁した。
■豊洲開場強行なら矛先は小池知事へ
いわゆる「無害化3条件」の達成を目指し、これまで土壌汚染対策に費やされた予算は実に860億円に上る。ところが、豊洲の地下に盛り土はなく、いまだ環境基準の100倍のベンゼンが検出。条件をクリアできないうえ、今さら「無害化は困難」と開き直られたら、業者じゃなくとも都民は「税金返せ!」と怒るのが当然だ。
公約違反の状態で、小池知事が「法的には安全」と無害化をあきらめ、豊洲開場を決断すれば860億円の対策費を「効果ナシのムダ遣い」と確定させるに等しい。巨額訴訟を求める“刃”は小池知事に向かいかねない。
住民訴訟の関係者は「第一義的には巨額の対策費を積み上げた石原、猪瀬、舛添の歴代知事に責任を求めることになりますが、豊洲開場を強行すれば小池知事への賠償も検討に値する」と話している。
豊洲市場は年間150億円の赤字垂れ流しに加え、致命的な使い勝手の悪さも指摘されている。小池知事が早期移転を求めるネガティブキャンペーンに屈するのなら、860億円の返還を求める住民訴訟を覚悟すべきだ。以上。
タグ:豊洲
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