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千代金丸の複製品(今帰仁村歴史文化センター蔵)
概要
伝来は「千代金丸宝刀ノ由来」によれば、尚巴志により攻め滅ぼされた北山王攀安知の所持した宝刀で、城を守りきれなかったことに怒って、守護の霊石を切りつけ、更にこの刀で自害しようとしたが、主の命を守る霊力が込められた刀であり、死にきれず、重間(志慶間)川に投げ捨ててから命を絶った。これを伊平屋の住人が拾い上げて中山王に献上したという。
尚家当主尚裕より平成7年(1995年)、平成8年(1996年)に同家伝承文化財が沖縄県那覇市に寄贈され、平成14年(2002年)に三振りとも「琉球王家尚家伝来品」の一つとして重要文化財に指定された。更に平成18年(2006年)、歴史文書類を加えて「琉球国王尚家関係資料」として国宝に指定された。後述の伝承があるが、刀身は三振りとも本土製の日本刀である。国宝としての指定は前述の通り、尚家に伝承された文化財全ての価値を総合したものであり、単体での評価ではない。
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作風
刀身
刃長(はちょう、刃部分の長さ)は71.3センチメートル。刀身は平造りで庵棟、やや細身で先反り強くつく。地金は板目肌流れる。刃文は広直刃調、小互の目交じり、足葉入る。帽子は直ぐに先尖りごころに反り、長く焼き上げる。彫物は表裏に五本の細樋。無銘であるが、16世紀の作かという推定もある。
外装
拵えの全長は92.1センチ。古代の頭椎大刀のような形の金製兜金が付いた柄で、「大世」[3]の銘が刻まれている。鍔は赤銅地で木瓜型の板鍔、四方に四花型と猪の目形の透かしを入れ、鍍金毛彫り菊文を散らす。鞘は黄金色に輝く華麗なものである。柄は日本の長剣にしては珍しく片手用(かろうじて拳2つ分の幅がある程度)で、琉球独自の拵えである。ただし、太刀は本来が馬上での使用を考慮した片手打ち(片手用)であったことも考慮が必要である。