清見寺(せいけんじ)は、静岡市清水区興津清見寺町[1]にある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は巨鼇山(こごうさん)、正式には「巨鼇山 求王院 清見興国禅寺」(こごうさん ぐおういん せいけんこうこくぜんじ)と称する。
歴史
寺伝では奈良時代の創建と伝える。平安時代は清見関(清見ヶ関)に置かれた比叡山を総本山とする天台宗の寺院であった。
鎌倉時代に禅寺として復興し、足利尊氏や今川義元の帰依を受けて繁栄した。また、その頃、徳川家康は今川氏に人質としてであったが、当寺の住職太原雪斎に師事し、当寺で勉強していた。交通の要衝であり、武田氏による駿河侵攻の際には、今川氏真が本陣を構えたものの、薩埵峠の戦いによる家臣の相次ぐ離反、武田方への内通により戦わずして駿府城に撤退している。
江戸時代には徳川氏の庇護を受けたほか、東海道の目の前にあることから、朝鮮通信使や琉球使の接待がここで行われた。広島県福山市鞆町にある福禅寺、岡山県瀬戸内市牛窓町にある本蓮寺と共に朝鮮通信使遺跡として国の史跡に指定されている。また庭園も国の名勝に指定されている。
また、駿河湾を望む風光明媚な高台にあり、室町時代には雪舟が、明治時代には夏目漱石や高山樗牛、島崎藤村が訪れている。
なお、寺の境内を東海道本線の線路が横切っている。
交通アクセス
JR東海道本線興津駅から徒歩約15分
しずてつジャストライン三保山の手線清見寺前停留所(JR清水駅前停留所から10分弱)から徒歩1分
静清バイパス清見寺インターチェンジより車で3分
所在地 静岡市清水区興津清見寺町418-1
位置 北緯35度2分51.45秒 東経138度30分47.15秒
山号 巨鼇山(こごうさん)
院号 求王院
宗派 臨済宗妙心寺派
本尊 釈迦如来
創建年 (伝)白雉年間(650年 – 654年)
中興年 弘長2年(1262年)
中興 関聖、円爾(勧進中興)
正式名 巨鼇山求王院清見興國禪寺
文化財 宋版石林先生尚書伝(重要文化財)
朝鮮通信使遺跡清見寺境内(国の史跡)
庭園(国の名勝)
2024年08月09日
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