意足寺(いそくじ)は、福井県大飯郡おおい町万願寺にある曹洞宗の寺院。山号は湯谷山。本尊は十一面千手観音菩薩。寺伝によれば延暦24年(805年)に心安宗隆大居士により開基され、規伯正模禅師勝が開山したと伝えられる。当初は小浜市太良荘長英寺にあったが、江戸時代初期に現在地の万願寺跡地に移転した。
文化財
重要文化財
木造千手観音立像(附 紙本墨書千手千眼陀羅尼経 1巻)
本像は身体から台座までヒノキの一木造、平安時代の作、像高は109.0cm、天冠上に10面の化仏をいただく42臂の千手観音立像である。
解体修理の際、像内に千手千眼陀羅尼経(附指定)が納められているのが確認された。応徳元年(1084年)の奥書があり、千手観音を造立する際に写経されたものと考えられる。
台風被害
昭和28年(1953年)の台風13号[3]で寺背後の山が崩れ、観音堂や庫裏が流出した。住職夫婦は亡くなったが、本尊は被害の直後、土砂の下から地元住民らによって発掘された。住民の多くが台風の被害に遭い、自宅に損害を受けた者も少なくなかったが、住民は本尊の救出を優先し、これが像の損傷を最低限に食い止めた大きな要因となった。迅速な発掘作業の結果、散逸した脇手などもほぼ全て回収され、像容も著しいダメージを受けることなく修復が可能となった。
交通アクセス
JR小浜線若狭本郷駅から車で15分
舞鶴若狭自動車道:大飯高浜ICから約4km
若狭西部広域農道多田から約4km
所在地 福井県大飯郡おおい町万願寺7-5
位置 北緯35度27分50.9秒 東経135度35分46.3秒
山号 旧湯谷山(ゆだにさん)→現萬願山(まんがんざん)
宗派 曹洞宗
本尊 十一面千手観音菩薩
創建年 (伝)延暦24年(805年)
開基 規伯正模禅師
正式名 湯谷山意足寺
文化財 木造千手観音菩薩立像(重要文化財)
2023年05月28日
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