観音寺(かんのんじ)は、三重県四日市市垂坂町にある、天台宗の寺院。山号は垂坂山(たるさかさん)。本尊は元三大師。
歴史
弘仁6年(815年)、最澄が聖徳太子自作の薬師如来を安置し、堂宇を建立したのが始まりと伝わる。
延長 6年(928年)延暦寺中興良源の大乗受戒に際し、伊勢国朝明郡の領主船木良見の援助により、垂坂の地に伽藍を建立した。寺域の規模は、現在の観音寺が奥の院にあたり、東西南北におよそ2 kmにもおよぶ壮大なものであり、境内には54の坊や院があり、伊勢天台別院として栄えたと伝わるが、天正3年(1575年)8月、織田信長の軍勢に攻められ焼失している。
元禄4年(1691年)桑名藩主松平定重が、郡代野村増右衛門を奉行として再興されたもので、現在の本堂は昭和に新しく建てられているが、山門や鐘楼は往時の姿を今に伝えているという。明治6年(1873年)に一度廃寺となるが、明治16年(1883年)に復興されて現在に至る。なお、東方向には五島製糸場跡がある。
文化財
重要文化財
木造慈恵大師坐像(1躯) 大正2年(1913年)8月20日指定。
三重県指定有形文化財
木造誕生釈迦仏立像(1躯) 昭和30年(1955年)4月18日指定。
木造地蔵菩薩坐像(1躯) 昭和31年(1956年)5月2日指定。
木造薬師如来立像(1躯) 昭和40年(1965年)6月8日指定。
絹本著色仏涅槃図(1幅) 昭和32年(1957年)3月29日指定。
四日市市指定有形文化財
観音寺山門 昭和52年(1977年)3月23日指定。
四日市蕉風連中奉納歌仙額 平成13年(2001年)7月19日指定。
アクセス
東名阪自動車道 四日市東インターチェンジより南へ約2km
近鉄名古屋線 霞ヶ浦駅より北西へ約3km。
所在地 三重県四日市市垂坂町1266
位置 北緯35度0分30.6秒 東経136度36分41.7秒
山号 垂坂山
宗派 天台宗
本尊 元三大師(良源)
創建年 延長6年(928年)
開基 船木良見
正式名 垂坂山観音寺
別称 垂坂のお大師さん
札所等 伊勢西国三十三所観音霊場 第26番
東海近畿地蔵霊場 第1番
東海四十九薬師霊場 第10番
2023年05月17日
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