ねこせいかつ

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去年の今頃、まるちゃんが学校から帰って来るなり、しゃべりだしました。

まるちゃんが言うには、

つくしが迷い込んだ家の人の話をたまたま、
立ち聞きしてしまったようです。


〜〜〜　なんちゃって　再現　（笑）　〜〜〜

まるちゃんが、バス停のベンチで座っていると
隣に座っていた、二人のおばあさんの話が聞こえて来ました。

「ちょっと前なぁ、ちっやい、黒い子猫が庭に来よってん。
孫が、かわいい〜って言って抱きよってんけど、
野良猫でっしゃろ。汚いから、離しって、言いましてん。」

「あぁ、最近、猫、来よりますなぁ〜
庭に、糞しよるから、花壇の花が枯れてしまいますねん。」

「そうでっしゃろ。それに臭いし。
せやさかいに、子猫、引き取ってもらおうと、
あっちこちに市役所やら、なんとか言う施設まで電話しましてんわ。
引き取りに行かれへん、持ってきて〜って言われましてんけど、
そんなん、よういきませんやん。
そない、言うたら、やっと引き取りに来てくれましてん。」

「それは良かったでんな〜」

「ホンマに。ちっちょうて、黒で腹の白い猫でしたわ〜
怪我もしてたし・・・」





その後、私がまるちゃんを迎えに来たらしく、
そのおばあさんたちとの会話は終わってしまいました。

私はそのおばあさんたちの顔を見てなかったですが、
まるちゃんは、自宅と同じ方向に行くバスを待っていたようです。
　
絶対に、その汚い黒い、ちっちゃい子猫は、
時期的にみて、ぶさちゃんだったと今でも思います。

ホントに、運命的な出会いの私達・・・

今でも、ぶさちゃんを見るとドキドキしますっ（笑）




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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我が家に再びやってくるようになった、猫母ちゃん一家。

途中、数日、猫母ちゃんの姿が見えずに子猫達だけの日があったりと、

昨年までの猫母ちゃんの行動とは明らかに違う物でした。

新しい弟妹の中で、つくしのように私達に懐いてくる子は誰一人いません。

私達は付かず離れず、チラチラと様子をうかがっていました。

そんなある日、猫母ちゃんの姿に違和感を覚えました。

よく見ると、耳がVの字に切れています。

これって、避妊手術をした「さくらねこ」のマーク？

でも、もう片方の耳も裂けたような傷が出来ています。

喧嘩でもしたのでしょうか？
それとも、人間にやられた？

そんな彼女はまた、数週間後に育児放棄をするのでした。





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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つくしの新しい弟妹達です。

つくしは、リビングの別の窓から弟妹達を見つけたようです。

不思議そうに見つめるつくし。

でも、特に興味無し…

なんでやねん！

突っ込みを入れてしまいました（笑）

だって、普通、威嚇するとか、威嚇するとか、威嚇するとかありそうなのに…

ようするに、

「ここは僕のテリトリーだぞ、あっちに行け」

とか、すると思っていたのに、

「おぉっ、なんかいる…
ふーん、いてる…」

で、終わってしましました（笑）

つくしの弟妹達は前回のつくしの兄弟とは全く違っていて、

5匹中3匹までが猫母ちゃんそっくりの美猫ちゃんぞろい。

後の2匹は、タヌキみたいな子と黒っぽい子。

なおみさんに早速報告！

「この時期の子猫か・・・　夏子やな〜
夏子は育たへんって言うで」

そうなんだ、知らなかった。

「つくし君は春産まれやから、小さい時期は暖かい時だけど、
この子らは今から寒くなるやん。だから、育たへんねん」

理由はわかりませんが、数日後に、2匹の姿が見えなくなっていました。

真っ先にいなくなったのは、猫母ちゃん系の美猫ちゃんの2匹…

今回は、ちょこちょこ、猫母ちゃんが帰って来ましたが、

子供達だけの日も何日かありました。

でも、つくしの時のように、べったり我が家に一家そろっている事はありませんでした。

次に、いなくなったのは、黒っぽい子でした。

数日の間、タヌキみたいな子と猫母ちゃんにそっくりな子の2匹が
2匹だけで庭で生活していました。

前回の二の舞にならないように、あまりかまわないようにして
過ごしました。

でも、正直、今回の子猫達の方が、見た目は可愛い…
お父さんが、違うんでしょうか？？？

知っているのは、猫母ちゃんのみ？！

いや、猫はいろいろなお父さんの子供の一度に身ごもれるそうなので、
それこそ、猫母ちゃんも知らないかも！？

これがホントの

神のみぞ知る…　　かも




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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子猫達がいなくなってから、しばらくして猫母ちゃんはまた、
ちょこちょこ、我が家の庭に出没するようになりました。

庭に通じるリビングの雨戸はずっと閉じられたままなので、
彼女を見かけるのは、家庭菜園の野菜たちに水をあげる時ぐらい・・・

彼女は、今までのようにリビングの窓に向かって座っています。
私は、なるべく彼女と顔を合わさないように、時間をずらして水撒きをするようにしました。

そうこうしている間に、しばらく見かけなくなりました。

私は、いちさんやまるちゃん、ぱっつあんに

「絶対、男が出来てんわ〜　猫母ちゃんも女やってんなぁ…」

と言うのですが、皆は、

「そうかな…　わからん」

まぁ、いいわ、猫は二か月で出産するから、
もし、8月ぐらいに子猫を連れていたら、
男に走って、育児放棄…決定だよ。

夏の終わりのある日、
我が家の庭は、子猫達の賑わいを取り戻したのでした。

そうです。猫母ちゃんが子猫を連れてやってきたのでした。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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うしがいなくなってから、数日がたちました。

つくしはすくすく大きくなってきました。

たった数日で、毛並みもツルツル、サラサラ…

体もしっかり、してきたようです。

でもまだ、ヨタヨタしていますが…

それに反して外にいる兄弟達は、だんだん目だけギラギラして
毛は逆立ってきています。

私が外に出ると、すぐによって来ますが、
いっせいに、威嚇されます。

私は、見ていられなくなり、ほうきで身を守りながら、
子猫達にお湯でふやかしたフードをあげることにしました。

子猫達は私を威嚇しながら、がつがつ食べ始めました。

このまま、フードをあげていていいのか…

自問自答の日々が続きました。

私が悩んでいる間、猫母ちゃんを数回、見かけました。が、
彼女は子猫達のそばに行く姿は見ませんでした。

猫母ちゃんも子猫達同様、毛並みが乱れて、
今までの「凛とした」野良猫の風貌ではありませんでした。

子猫達だけの生活が何日、続いたのでしょうか。

恐らく、10日ぐらいだったと思います。

その頃、雨が続いていました。

雨の日は、以前、いちさんがつくしの為に作った
かごの中で、子猫達は過ごしていました。

つくしがいてた時は、誰一人、入ろうとしなかったのに…
つくしだけが入ってくれたかごなのに…

動物大好きな、なおみさんに子猫達の事を相談しました。

「子猫は、雨に濡れたらまずいかもよ。」

でも、あえて、子猫達を雨の中に放り出す事も出来ない。

「ん…　お酢が嫌いって聞いたことあるけど、どうかな〜」

なおみさんのアドバイスからヒントを得て、
薄めたお酢を庭にまいてみました。

きっと、この雨で、流されるだろうな…

しかし、たまたまか、お酢が原因か、
次の日から、子猫達の姿を見る事はありませんでした。

この頃の出来事は、今でも脳裏から消える事はありません。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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つくしが我が家に来て数日後の朝、その出来事が起きていました。

いつものように、ぱっつあんを駅まで送ろうと駐車場に出た時、
隣の駐車場に横たわっている、あるものが目に入って来ました。

白と黒のまだらな模様の小さな生き物・・・

動きません。

あっ･･･

そうです。つくしの兄弟で「うし」と呼んでいた子猫でした。

毛並みはぼさぼさ、すでに虫が集まって来ていました。

猫かぁちゃんのねぐらがあると思われる公共施設の方を頭にして
横たわっていたのです。

「猫母ちゃんを探して、ねぐらに行こうとしてたんかな･･･」

亡骸をどうしていいのかわからず、市役所に相談し市役所の指示に従いました。


猫母ちゃんが行方不明になってから、数日がたっていました。

後になって知ったのですが、子猫は1日、何も食べなければ死んでしまうそうです。

私達は残された子猫達に餌を与えるか、与えないか、選択が迫られる事になりました。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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猫母ちゃんが帰って来ない理由･･･

恐らく、男が出来た・・・

私は直感で思いました。

まるで、昼メロのようですが（笑）

なぜなら、つくしが行方不明になる、数日前から、
昨年から姿を見せていた、茶トラの猫が猫母ちゃん一家を
狙っているようでした。

この茶トラがオスなのか、メスなのかはわかりませんが。

猫母ちゃんは、この茶トラと揉めているようでした。

つくしたちが来る、数か月前も、ナナメ裏のお宅の庭で
うなり合いをしていました。

今回の猫母ちゃんの家出は、
この茶トラが原因のような感じが頭をよぎっていました。

猫は、2か月ぐらいで独り立ちをすると、ネット等に書かれているので、
ただの、独り立ちか･･･

とも、思えないわけではありません。
しかし、彼女は昨年の子供は、半年以上、一緒に暮らしていました。

それを考えると、彼女の家出は子猫達の独り立ちでは無いと思います。

私の予想があたっているのか、はずれているのかは、暑い、夏ごろ、
わかることになります。

猫母ちゃんがいなくなって、数日後に、
一つの悲しい出来事が起こりました。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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ぶさちゃん、いえ、つくしが我が家で暮らすようになったころ、
猫母ちゃんはどうしていたと思いますか？

それはね、それはね、大変な事になっていたんです！！

つくしが庭を見て、兄弟たちや猫母ちゃんを見て、
何かを感じてはいけないと、
その頃から、リビングから庭に通じるサッシには雨戸がされたままになりました。
　
私達は、毎日、慣れない子猫の世話をしていました。
庭の猫母ちゃん一家の事を気に掛ける余裕もありませんでした。

しかし、時折、外に出ると、子猫達が威嚇しながら近づいて来ます。

つくしが我が家に来て数日たったある日、
猫母ちゃんが庭に帰って来ない事に気が付きました。

夕方、遅くなっても帰って来ません。

子猫達は、4匹、固まって眠りについていたようです。

次の日の朝、やはり、猫母ちゃんは帰って来ませんでした。

それから、数日、やるせない日々が続きました。

子猫達は、お腹がすいているのでしょう。
私達を見ると威嚇しながら近づいて来ます。

いやいや、子猫とは言え、威嚇しながら近づいて来られると
はっきり言って、怖いです。

子猫達の様子は日に日にひどくなってきます。

今、思い出しても胸が苦しい･･･

まず、毛並みがぼさぼさになってきました。
目はギラギラして、威嚇してきます。

どうしよう･･･
キャットフードをあげた方が良いのかしら？
でも、なんで、猫母ちゃんは帰って来ないの？？？

そうなんです。
実は私、猫母ちゃんが帰って来ない理由に心当たりがありました。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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ぶさちゃんを、保健所から引き取って一緒に住む事になりました。

動物と一緒に住むと言う事は、病気の心配とかありますよね〜
と、言う事で次の日に、病院に行く事に。
そこで、至急、しなければならない事が出て来ました。

名前です。名前をなんとかしなければなりません。

お気楽な私は、

「可愛いから、ぶさちゃんで良いや〜ん」

と、言いましたが、家族全員から、大ブーイング！！

あんまり、興味が無さそうな、いちさんまで、

「ぶさちゃんはあんまりやろ・・・」

いちさん、あーたは「ぶちゃ」って呼んでるじゃないの？
一緒じゃん

ぶさちゃんもぶちゃも一緒だと思うのですが、
家族から一斉攻撃を受けて撃沈

新たに名前を考える事になりました。

黒がメインの黒白な子猫なので、

「くろ」「パンダ」「つばめ」・・・

まるちゃんが、ゲームや映画から

「アンダーソン」等の、どっからきたんやぁ〜
と、突っ込みたくなるような、横文字の名前・・・

みんな、好き勝手言っていて決まりません。

「良いじゃん、ぶさちゃんで・・・」
私が言うと、いちさんが、

「病院で、ぶさちゃんって看護師さんから言われるねんで・・・
ちょっと、まずない？」

私は、全然問題無し！！
平気だよ〜ん

でも、まるちゃんも、ぱっつあんも

「いややぁ〜〜〜」

またまた、名前一つにやいのやいの、大騒ぎ。

すると、いちさんが、

「春に生まれたし、うちの庭のフキのとこで
あそんでたから、フキってどう？」

いやいや、フキはどう？って言われても・・・

「じゃぁ、つくしってのは？　つくしも春だよ」

まるちゃんが、つぶやいたらしいんだけど、

聞こえなかったようで、みんなスルー･･･

しばらくして、いちさんが、

「つくしってのはどう？フキもつくしも春やし。」

どこまでも、フキと春にこだわるいちさん（笑）

全員一致で

つくし

と、あいなりました・・・　チャン、チャン


でも、おさまらないのが、最初に、つくしが良いと発言していた（らしい）まるちゃん。

まぁまぁ、お父さんに花を持たせてあげてよ・・・ねっ(^_-)



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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