2019年09月04日
オークションの「送料無料」は入札増に効果があるか?
1.はじめに
オークション(ヤフオク)をやってるのだが,最近は発送方法に関しては,ほとんどゆうパック(おてがる版)を利用している,出品物のサイズが100サイズとか120サイズとか大きい物は,送料がかなり高くなってしまうので,多少送料が安くなる送料出品者負担の出品を試してみた
2.送料無料での出品
私の例だが,送料は落札者負担で,開始価格500円で出品すれば,だいたいいつも3,000円前後で落札される商品がある,梱包サイズは120サイズの場合,東京から大阪に送るとして,おてがる版の通常送料は1,390円かかる,これが出品者負担の送料は1,000円となり,ちょとだけ安くなる
普通に考えれば送料無料なら落札者は送料を390円得することになる,ということで通常は500円の開始価格にするところを,出品者負担の場合の送料1,000円を上乗せして,開始価格を1,500円で出品してみた,実質的な商品価格は,同じ500円なのだが,これが落札者には嫌われてしまう
3.送料無料の認識
オークションやってる人は,よほどの変人でも無い限り,目的の品を安く手に入れたいという人がほとんどだろう,商品を検索したら,価格順でソートして安い出品物から見ていく,この段階で500円なら見てもらえるんだろうが,1,500円ではアクセス自体してもらえない可能性がある
実際によくわかるのがウォッチの数である,私の場合,訪問者の約10%がウォッチに入れてくれるのだが,送料込みの1,500円にすると,極端にウオッチ登録が少なくなるのである,ほとんど半分以下まで落ちてしまう,1,500円という表示価格を見て,単に「高い!」と敬遠されるのだろう
4.送料無料の勘違い
目の前に示された数字,つまり500円という価格と,送料込みの価格1,500円を比べると,落札者は500円の方は,後で1,390円の送料を加えることになるわけで,送料込みの1,500円の方が価格的にはお得なのだが,訪問者には,そのような細かな価格構成が見えていないのである
つまり1,500円という価格がその商品の価格と認識されてしまうのである,そういう風に認識してるから,500円の送料別の方が入札されやすくなる,この場合商品価格はあくまでも500円で,その後必要になる送料は商品価格とは別の,商品を手に入れるための必要経費と認識されてるのである
とにかく入札しようとしてる人にとっては,目の前に見えている価格が商品の価格なのである。じゃ送料無料で開始価格を500円にすればいいじゃないかという意見が出そうだが,これは,例えばたまたま競合がおきなくて1,000円で落札された場合,出品者は何も利益が無い状態になってしまう
5.送料無料は入札増に繋がらない
この送料無料の出品と,普通に送料を落札者が払う出品を,いくつかの商品や価格帯の違う商品で試してみたが,私の扱う商品の範囲では,一部の例外を除いて,送料無料が特に有利に作用するようなことはなかった,ウオッチ数が減ることから見れば,逆効果になっている場合も考えられる
ということで,今後は原則としてだが,送料無料の出品はやめることにした,送料が少々安くなるから,落札者のためによかれと思って送料無料で出品しても,私の出品物の範疇ではあるが,入札参加者の増加や落札価格の向上には,あまり大きな効果はないという結論に達した
6.送料無料が有利な場合もある
植物の種をオークションで手に入れることも多いが,このような商品は「送料込み」が絶対的に有利である,軽い品物だし,第4種郵便を使えば送料は極めて安いので,送料を負担しても出品者にとってはさほど負担にならない,こういう商品は送料無料でないものは逆に見向きもされないだろう
この送料無料の効果に関しては,出品物の種類や競合する出品物の数や,またその商品の人気度合いや希少性などにも影響されるだろうから,ものによりけりで一概に「効果有り」とか「効果無し」と断定できない面があることは確かだが,絶対的に有利な設定では無いということだろう
7.おわりに
まあ,なにが正解ってのは意外と難しい,というか,それが解れば苦労は無いわけで,正解なんてはじめから無いと思ってた方が良いのかもしれない,先週,多人数で競りあって,5,200円で落札された商品と同じ物が,今週は710円だったりするのがオークションの世界である(←私の実例です)
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