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2019年08月25日

アガベ・アテナータの増やし方(水挿し法)

アガベ・アテナータの水挿し.jpg

1.はじめに
 前々回アガベ・アテナータの斑入り種の胴切りに関する記事を紹介したが(詳細は→こちら),これをやると,当然だが,かぎ取った葉がたくさん出てしまう,この葉をそのまま捨ててしまうのは,もったいないと思い,これまでやってきた用土への葉挿しではなく,今回は水挿しに挑戦してみた


2.水挿しを行う(5月10日)
 方法は簡単,かぎ取った葉を綺麗な水に葉の基部を浸しておくだけである,水挿しの容器として2リットルのペットボトルを半分にカットした物を利用した,この容器に3cmほど水道水をいれて,かぎ取った葉を入れておくだけ,なお葉に付いている土ホコリ等の汚れは事前に綺麗に洗い流しておいた

アガベ・アテナータの水に葉挿し (2).jpg

 上の写真が実際の水挿しの状況である,左が白覆輪,右がカラズ・ストライプである,これを東側の窓辺に置いて,随時ブラインドの角度を調節して,直射日光は当たらないようにしながら,なるべく明るい環境で管理した,気温が高い時期なので,水が腐らないように3日に1度は水を入れ替えた


3.根が出た(6月30日)
 水を入れ替えるたびに何か変化がないか確認したのだが,ペットボトルは全部が透明なので,この確認作業には便利であった,水挿しを行ってから51日目に,容器の底をよくよく見たら白覆輪の方に根の出ている葉が確認できた,しかも2本も出てる,感動である,下がその実際の写真である
 
アガベ・アテナータの水に葉挿し (3).jpg

 植物は基本的に明るい方へ芽を伸ばし,暗い方へ根を伸ばす性質があるのだが,この水挿しを行う場合,葉の上部は明るく,水に挿してる部分は,多少観察がしにくくなるがアルミホイルで覆うなどして暗くしたら,もっとスムーズに根が出てくれたのかもと,後で思ったが,いわゆる後の祭り


4.鉢上げする(7月1日)
 根を傷めないように注意しながら4号鉢に鉢上げしたのが下の写真である,葉挿しを行った時のように,葉の上部をカットしてないので,そのままでは後ろにひっくり返ってしまうので,針金で支えている,用土は観葉植物用とサボテン用の用土を半々に混ぜた,いつもの鉢上げ用土である

アガベ・アテナータの水に葉挿し (4).jpg

 根が出たんだから芽も出るだろうとかなり期待しながら,しばらく様子を見ることにしたのだが,気温が高く日差しも強い時期なので,置き場所や水管理に結構気をつかう,午前中少しばかり日が当たる場所において,水に関しては,他の鉢などとは別に,状況をみながら細やかに水かけした


5.芽が見えた(8月14日)
 台風等の対応で植物を屋内に避難したり,ネットで囲ったりしてて気づかなかったが,よくよくみたら下の写真のように用土から芽が顔を出してる,お〜やったぁ,水挿しでの個体再生に成功である,本来なら捨てる葉なのだが,水に浸けておくだけで個体が再生できるなら極めて楽チンである

アガベ・アテナータの水に葉挿し (5).jpg

 ドラセナなど挿し木で簡単に個体を再生できるような植物は,枝などを水につけておくだけでも,根が出てくるものが多い,ただこの場合は節があるから,そこから根を出すのだろうが,今回のような葉だけの場合はやや状況が違う,それにしても根が出る葉と出ない葉の違いがよくわからない


6.そのほかに2枚から根が出た
 6月30日に最初の根がでた後も,白覆輪の方はあと2つの葉から根が出てきたので,同様に鉢上げしておいたら,こちらもちゃんと芽が出てきた,白覆輪は最初に水挿しした葉は8枚だったから,3/8,つまり約38%の成功率ということになる,用土への葉挿しと比べると成功率は高いと言えよう

 用土への葉挿しの場合は,天気の状況にもよりけりだが,たまに水のかけ忘れとかで,鉢の用土を乾燥させてしまうことがある,この点,水挿しはそういう心配が無いので管理が簡単である,アテナータの場合,かぎ取った葉がたくさん出たら,捨てるくらいならとりあえず水挿ししておけばいい


7.おわりに
 アテナータはかぎ取った葉を水に挿しておくだけでも,状況次第だが個体が再生できることがわかった,ただ,この状況次第の「状況」がなんなのかがよくわからない,この点がはがゆいところである,今回成功したのは白覆輪だけで,カラズストライプの方は,まったくなんの反応も無かった

 なぜカラズ・ストライプは,根が出ないのか,前々回の胴切りでの芽の出方を見ていると,カラズ・ストライプの方が株としての勢いは強いのに,この辺がどうもよくわからない,その後8月25日まで様子を見たが,特に変化は無かったので,同日でこの水挿しチャレンジは終了ということにした


8.関連記事
 アガベ・アテナータの増やし方(水挿し法)Part2(詳細は→こちら)



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