2020年08月12日
その310 人生の扉
ーコロナ禍ー
仕事も出来ず
仕事そのものを失い
不安と戦う人達
キャンパスにさえ
行けない学生さん達
危険に身をさらし
それでも
皆んなの明日を願い
立ち向かう
医療従事者の皆さん達
誰にも知られず
褒められず
それでも
黙々と業務をこなす
多くの公務員さん達
あたしも例外じゃ
ありませんでした
二月以降の仕事の激変は
もう止めようがありません
でも
そんな時にも関わらず
声を掛けてくれる人たち
感謝しかありません
コロナ感染に注意しながら
あたしはこの半年を
駆け回りました
車の移動だけでも
1万キロはゆうに越えています
そこには既に
自分がマヒーズだと云う
概念はありません
働ける感謝だけです
今回はマヒーズさんにとって
ひじょーに厳しくて
辛いお話になります
凹む方もいるでしょ
ごめんなさい
マヒーズさんブログは
昔からとても勇気ある
明日を目指す素敵なものが
多いです
あたしもそんな一人になるべく
今迄も書いてきました
ただ本当の現実を
語る人は少なく
少し前の
こんな時どうする?
でも言いましたが
都合の悪い事から
目をそらし続けるなら
本当の明日は掴めないと
あたしは思います
どうぞ最後まで
読んでみて下さい
健常な方は
麻痺の部分に
今ある自らの何かに
言葉を置換えてみて下さい
きっと見えてくるものが
あると思います
今回も長文です
あたしはツイッターの様に
呟くだけのブログは書けない
バカです
ごめんなさい
8年前の今頃
あたしはある仕事で
一週間程泊りがけで
業務をこなしていました
1日20時間近く
仕事していたと思います
もう時間が無くどうしても
7月一杯に
完成しなきゃいけない
そんな仕事でした
50人近い職人さんにお願いし
3交代で進めました
あたしはマトモに寝る時間
食べる時間すらも
ありませんでした
その5ヶ月後に
あたしは
脳出血ノーソンズに
なってしまいました
その間に10キロちかく
痩せました
何が悪いとか
誰の責任とか
実際は無いんだと思います
脳卒中は
酒もタバコも吸わない
健康な方でさえ
襲われるのです
あぁしておけばよかった
こうしておけばよかった
そんな想いはあります
でも問題は
起きてしまった後に
何を成すべきかです
あのとんでもない仕事が
全て悪かったのだと
いつまで嘆いていても
仕方のない事なのです
マヒーズの程度は
ピンきりです
もう線引さえ難しいです
ですが
はっきり言える事もあります
麻痺の回復は
どんなに努力しても
どんなにリハビリしても
完全回復することは
難しいのです
治るのなら
8年近く
鬼リハしてるあたしは
なぜ指も腕も足も
動かないのですか?
もう8年すれば
動き出しますか?
誰か
答えてくれますか?
リハビリすれば治る
毎日努力すれば回復する
それは
残念で悲しいけれど
違うかもしれません
だからと言って
何もせず
自然治癒を待ちますか?
少しでも回復した人は
何もしてこなかったと
思っていますか?
全然違います
全く違いますよ
自然に回復できた人は
発症後数日
数ヶ月で回復します
一時的な障害だったのでしょう
ですが一年経っても
二年経っても
回復しない
重篤なマヒーズさんは
どうなんでしょう?
何もせず回復を待ちますか?
あたしが言う様に
リハしても回復しないなら
何もしませんか?
それは
絶対に違いますよ
はっきり言います
何もしなきゃ
朽ちていくだけです
それだけです
何もせず回復するなんぞ
甘すぎます
そして回復よりも
もっと大切で
もっと大事なものを
失う事になります
あたしより若い
マヒーズさんの
知り合いが二人います
一人はあたしの鬼リハの影響で
あたしから見ても凄まじい
リハをしていました
当初 二人は共に車椅子で
自分で立つことさえ難しく
歩くなんて
もう無理な様にさえ
思えました
つい最近
偶然にもその二人に
会う機会がありました
冗談の様ですが本当です
ですから今回の
ブログを書きました
一人はあたしに言いました
「なかなか回復しません
早くIPS細胞でも何でも
できないかなぁ」
「そうだねぇ
医学に期待だね!
ところで最近は
どうしてるの?」
後ろで車椅子を押す
弟さんが重い口を開きました
「兄は何もしてません
リハどころかデイケアさえ
行かない日もあります
兄は世捨て人です
何度言っても
動きません
むーさん!
叱ってやってください!」
一気に言葉を吐き出した
弟さんの目は
とても悲しそうでした
「何を言ってんだよ
俺はやってるよ!
動かないから
動けないだけだろ!
勝手な事を言うなよ!」
余談ですが
Muse細胞が
とんでもない進化を
みせています
暫くしてもう一人に
会いました
大きなショッピングモールの
駐車場です
「むーさん!!むーさん!!
おーーーい!!」
めちゃくちゃでっかい声で
叫ぶ奴が
装具と ロフストランド杖で
物凄い勢いで
走って?きます (^^;)
「やっぱりむーさんだ!
お久しぶりです!!
うわーーー
凄いですね!!
装具・杖無しで荷物持って
歩いてる!!
さすがだぁーーー
マジですかぁ〜〜〜
むぅさ〜〜〜ん
どんなリハしてるんですか?
どんな訓練したんですか?
手はどうですか?
仕事も復帰ですか??」
もう質問攻めで
あたしが話すスキも
ありません(笑)
「てかさぁーあたしより
お前さん凄いな
お前さんの方が凄過ぎ!
車椅子はどうしたの?
もういいのかい?」
「一応 車に積んでありますが
今はコレが相棒です」
ロフストランド杖で
装具をコンコンと叩きました
装具も膝下タイプです
「え??車も運転できるの??」
「むーさんのブログ読んでますから!
あれは絶対にむーさんだと
思ってましたから
自分はむーさんを
トレースするだけです!
○△さんは
むーさんでしょ?」
トレースどころじゃありません
彼はとんでもないものを
手に入れていました
二人に会って思いました
回復の云々を軽々しく
一概には言えません
ですが
明らかな差を感じました
一人は自分の事を話し始め
一人は相手の事を聞きました
この差が何かわかりますか?
リハビリで得るのは身体障害や
高次機能障害の回復だけじゃ
絶対にありませんよ
もう読んで頂いた方は
わかりますよね?
リハビリで得る
最も大事なのは
心のリハビリであり
人生の扉を
新たに開く事です
そして得るものは
麻痺の回復ばかりか
あたらしい自分の
身体や心の役割分担を
推し進めてあげる事です
くよくよする事も
辛い事も
そりゃあります
自分が自分らしく在る事
笑顔で暮らす事
それが全てです
人生の扉を
閉じちゃいけません
三浦春馬君
何故 君は
閉じてしまったんだ
誰にも言えない事
誰にもわからない事
きっと沢山あったんでしょう
でもさー
でもさぁ・・・・
人生の扉を閉じる前に
会って話したかったなぁ
会え無い事くらい知ってるさ
無理無謀でもいいのさ
だってあたしの
人生の扉は
何時でも
フルオープンだから
何時でも誰でも
訪ねてこればええ!
一緒に
新しい扉を
開こうぜ
まだまだ続きます
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