2012年06月25日
1年間の集大成
先週の金曜日に息子が通う国立のモンテッソーリ幼稚園から1年間のお仕事の集大成とも言えるバインダーを受け取りました。その内容を息子と2人で話をしながら見て、ああやっぱりモンテッソーリの幼稚園に入れて良かったーと思ったのでした。
集大成のバインダーとクラス集合写真、それから子供達が幼稚園の庭で育てたバジリコ、セージ、ティーモ、ローズマリー、ミント等の何種類ものハーブを干して乾燥させ、子供達が細かくちぎって塩を少し混ぜて瓶詰めにした調味料
息子は、とっても嬉しそうにこのバインダーを見せてくれて、彼なりに説明をしてくれました。その中のいくつかを紹介します。
モンテッソーリ教育では、物の本質を教えるという観点から、木のぬり絵をするにしてもいろいろな角度からとらえて題材を与えてくれます。例えば左の2枚のぬり絵は、木の部分をテーマにしたファイルの中にあったもので、木の根っこの部分だけ色を塗ったもの、葉っぱの部分だけ色を塗ったものです。その他枝の部分だけ、木の幹の部分だけ、全ての部分を塗ったものと一緒になって、「木の部分」というテーマのひとつのファイルになっているのです。
右の2枚のぬり絵は、「木の季節」をテーマにしたファイルに入っていた一部で、さくらんぼの木に実が成る夏と枯れ葉が落ちる秋のものです。その他、新緑の新しい芽が出る春と枝だけになった冬のものが一緒のファイルになっていました。
このようなタイプのお仕事をする時には、年が上の子が下の子に「葉っぱは緑で塗るんだよ」とか教えられるようにしているとの事。幼稚園に入学させた時、3歳〜5歳のミックスのクラスってどうなんだろう?とちょっと不安に思っていましたが、今ではこの縦割りクラスの良い点を実感しています。息子も年上の子供の行動をまねする事によってこの1年間本当に成長したと思えるからです。確かに悪い言葉なんかもすぐに覚えるんですけどね。。。(笑)
次に紹介するのは、息子が一時期「今日はインカストリ・ディ・フェーロをやった」と良く言っていたメタル・インセッツという運筆力を高める教具を使ったお仕事の物で、進歩の度合いがよく分かります。下に並べたものは、このお仕事を始めたばかりの頃のらしく、線の引き方も弱く、鉛筆を上手くコントロールできてないのが良くわかります。上に並べた物は、最近のものらしく、線もしっかり引けて、中を上手に塗りつぶしています。
次に紹介するのは、イタリア語でプンテッジャーレと呼ばれるもので、写真のように先が尖ったペンのようなもので、穴をあけながら形をくりぬいて行きます。
このプンテッジャーレの方法で、いろいろな形をくりぬいた物を種類別にファイルしてあります。右下が6種類の大きさの丸の形を大きい順に並べたもの。上の物が、四角、三角、丸の形をファイルにしたもの。左の物が初めてのアルファベットで母音となるa,e,i,o,uの物。
プンテッジャーレの方式でくり抜いた厚紙を普通の紙に貼り、それを指でなぞる事によって、手のひらの敏感なこの時期にいろいろな形や大きさを理解し、最終的にはアルファベットも覚えるという目的があります。もちろんモンテッソーリ教具の文字盤も教室にありますが、文字盤が他の子供に使われて使えなくてもこのファイルがあれば、文字や形をなぞる事ができる訳です。
息子と同じクラスの1歳年上の女の子のバインダーを見せてもらうと、まずバインダーの厚さが息子の倍くらいあり、いっぱいお仕事してるなーという感じでした。中には、a〜zのアルファベットのノートがあったのですが、そのノートにはページ毎にひとつのアルファベットが書かれていて、書き方帳のように彼女が繰り返し練習した様子がよく分かりました。という事は来年の今頃には、アルファベットが書けるようになっているんだなーと感心して見せてもらいました。
ちなみにアルファベットは、こちらでは筆記体から始めます。筆記体の方が流れがあるので、感覚的には覚えやすいのかもしれません。
その他にも、絵の具、色鉛筆、ペン等で書いた絵や季節のフルーツ、葉っぱの種類、部分をテーマにしたぬり絵、イタリアの地図やクリスマス、カーニバルのぬり絵、色板と呼ばれるモンテッソーリ教具を使ったぬり絵等があって、なんだか私もとても満足して、「1年間よくお仕事したねー」と息子を褒めると息子も誇らしげな顔をして、大事そうにバインダーを整理していました。
今週木曜日でいよいよ幼稚園も今学期終了し、9月中旬の新年度の始まりまで長い夏休みに入ります。今週中には、各子供達のお仕事中の写真を集めたCDももらえるようなので楽しみにしています。
イタリアの国立のモンテッソーリ園なので、園や先生とのコミュニケーションがあまりなく、本当に園でモンテッソーリ教育らしいお仕事とかしているのかしら?とちょっと疑問に思った時などもあったのですが、とりあえず1年終えてみて、結果、大満足です。この国立のモンテッソーリの学校はイタリアでも珍しく小学校、中学校まであるので、このままモンテッソーリ教育を続けさせたいなとあらためて思いました。
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集大成のバインダーとクラス集合写真、それから子供達が幼稚園の庭で育てたバジリコ、セージ、ティーモ、ローズマリー、ミント等の何種類ものハーブを干して乾燥させ、子供達が細かくちぎって塩を少し混ぜて瓶詰めにした調味料
息子は、とっても嬉しそうにこのバインダーを見せてくれて、彼なりに説明をしてくれました。その中のいくつかを紹介します。
モンテッソーリ教育では、物の本質を教えるという観点から、木のぬり絵をするにしてもいろいろな角度からとらえて題材を与えてくれます。例えば左の2枚のぬり絵は、木の部分をテーマにしたファイルの中にあったもので、木の根っこの部分だけ色を塗ったもの、葉っぱの部分だけ色を塗ったものです。その他枝の部分だけ、木の幹の部分だけ、全ての部分を塗ったものと一緒になって、「木の部分」というテーマのひとつのファイルになっているのです。
右の2枚のぬり絵は、「木の季節」をテーマにしたファイルに入っていた一部で、さくらんぼの木に実が成る夏と枯れ葉が落ちる秋のものです。その他、新緑の新しい芽が出る春と枝だけになった冬のものが一緒のファイルになっていました。
このようなタイプのお仕事をする時には、年が上の子が下の子に「葉っぱは緑で塗るんだよ」とか教えられるようにしているとの事。幼稚園に入学させた時、3歳〜5歳のミックスのクラスってどうなんだろう?とちょっと不安に思っていましたが、今ではこの縦割りクラスの良い点を実感しています。息子も年上の子供の行動をまねする事によってこの1年間本当に成長したと思えるからです。確かに悪い言葉なんかもすぐに覚えるんですけどね。。。(笑)
次に紹介するのは、息子が一時期「今日はインカストリ・ディ・フェーロをやった」と良く言っていたメタル・インセッツという運筆力を高める教具を使ったお仕事の物で、進歩の度合いがよく分かります。下に並べたものは、このお仕事を始めたばかりの頃のらしく、線の引き方も弱く、鉛筆を上手くコントロールできてないのが良くわかります。上に並べた物は、最近のものらしく、線もしっかり引けて、中を上手に塗りつぶしています。
次に紹介するのは、イタリア語でプンテッジャーレと呼ばれるもので、写真のように先が尖ったペンのようなもので、穴をあけながら形をくりぬいて行きます。
このプンテッジャーレの方法で、いろいろな形をくりぬいた物を種類別にファイルしてあります。右下が6種類の大きさの丸の形を大きい順に並べたもの。上の物が、四角、三角、丸の形をファイルにしたもの。左の物が初めてのアルファベットで母音となるa,e,i,o,uの物。
プンテッジャーレの方式でくり抜いた厚紙を普通の紙に貼り、それを指でなぞる事によって、手のひらの敏感なこの時期にいろいろな形や大きさを理解し、最終的にはアルファベットも覚えるという目的があります。もちろんモンテッソーリ教具の文字盤も教室にありますが、文字盤が他の子供に使われて使えなくてもこのファイルがあれば、文字や形をなぞる事ができる訳です。
息子と同じクラスの1歳年上の女の子のバインダーを見せてもらうと、まずバインダーの厚さが息子の倍くらいあり、いっぱいお仕事してるなーという感じでした。中には、a〜zのアルファベットのノートがあったのですが、そのノートにはページ毎にひとつのアルファベットが書かれていて、書き方帳のように彼女が繰り返し練習した様子がよく分かりました。という事は来年の今頃には、アルファベットが書けるようになっているんだなーと感心して見せてもらいました。
ちなみにアルファベットは、こちらでは筆記体から始めます。筆記体の方が流れがあるので、感覚的には覚えやすいのかもしれません。
その他にも、絵の具、色鉛筆、ペン等で書いた絵や季節のフルーツ、葉っぱの種類、部分をテーマにしたぬり絵、イタリアの地図やクリスマス、カーニバルのぬり絵、色板と呼ばれるモンテッソーリ教具を使ったぬり絵等があって、なんだか私もとても満足して、「1年間よくお仕事したねー」と息子を褒めると息子も誇らしげな顔をして、大事そうにバインダーを整理していました。
今週木曜日でいよいよ幼稚園も今学期終了し、9月中旬の新年度の始まりまで長い夏休みに入ります。今週中には、各子供達のお仕事中の写真を集めたCDももらえるようなので楽しみにしています。
イタリアの国立のモンテッソーリ園なので、園や先生とのコミュニケーションがあまりなく、本当に園でモンテッソーリ教育らしいお仕事とかしているのかしら?とちょっと疑問に思った時などもあったのですが、とりあえず1年終えてみて、結果、大満足です。この国立のモンテッソーリの学校はイタリアでも珍しく小学校、中学校まであるので、このままモンテッソーリ教育を続けさせたいなとあらためて思いました。
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