大規模落石で一時30人が孤立 静岡・寸又峡つり橋の近く 専門家も「想定外」
静岡県有数の観光地で大規模な落石が発生しました。取り残された人は「一歩間違えれば命がなかった」と語りました。 ■寸又峡つり橋の近く 一時30人が孤立 18日午前10時ごろ、静岡県の最北部・南アルプスの入り口にある「寸又峡」で、観光客から「落石で道路がふさがれている」と通報がありました。 観光スポットの「寸又峡温泉」と「夢のつり橋」を結ぶ幅6メートルの遊歩道に、観光客や工事関係者のおよそ30人が取り残されました。 救助された人 「一歩間違えれば、命がなかったかもしれない。巻き込まれたかもしれない。天候が悪かったりすれば、一日缶詰めになっちゃうことも覚悟したので」 現場では、複数の巨大な岩が防護網によってかろうじてせき止められている様子が確認できます。 本格的な紅葉シーズンを前に、県内有数の観光スポットで発生した大規模な落石。一体、何が起きたのでしょうか? ■専門家も「想定外」 大規模落石の原因は? 本格的な秋を迎えれば、紅葉と湖が織りなす絶景が広がる寸又峡。そんな静岡県の有数の観光スポットで起きた大規模な落石に、専門家は驚きを隠せません。 斜面対策研究協会 若松久資事務局長 「これはポケット式の落石防護網というやつです。落石対策はこれだけの規模の岩盤崩壊みたいなものは想定していない」 これほど大規模な落石が起きた原因は? 若松事務局長 「間違いなく、地山(斜面)側が風化して起きている。例えば冬だと水が入って、凍結融解で亀裂が増えていったり。台風が来ると、木が揺れると根が揺れる。亀裂がどんどん大きくなっていって、山から外れて落ちてくる」 取り残された人は全員がヘリコプターで救助され、これまでにけが人などは確認されていません。
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