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最近見た韓国ドラマの感想です。

生きることに少しの希望もない不毛な人生を生きる女性イ・ジアンが、
建設会社で働く寡黙な男性パク・ドンフンとその仲間に出会うことによって、
温かい人情と人生の癒しを感じていくヒューマンストーリー。

2018年 tvN 全16話

星の数：　チェゴ！

こんなに面白いと思わなかった〜！

タイトルからはとても想像のつかないストーリー。
この下の写真のような、和気あいあいみたいな場面は出てこなかったので、
この写真が不思議な感じです。
全般画面がくらーいです。

ドラマの舞台はよくある普通の会社にすぎないのですが、
その平凡な会社員に突如ふりかかるサスペンス。
不思議なドラマで、ぐんぐん引き込まれていきました。

「シグナル」「ミセン -未生- 」のキム・ウォンソク監督が手掛けた作品
と聞いて、さすが！　納得のヒューマンストーリーでした！


キャラクターごとに感じられる温かい人間味と、
それぞれの役にぴったりの俳優陣の顔ぶれが大きな魅力です。

主人公は、厳しい現実に耐えひとりで懸命に生きる女性イ・ジアン。

建築会社の契約社員として仕事をするかたわら
いくつものアルバイトを掛け持ちして、
借金返済のためにだけ生きていると言っても過言ではない
荒んだ生活を続けている謎の女性です。

演じるのは、歌手活動だけでなく女優としても活躍の目覚ましいＩＵさん。


周囲の人たちと同調することなく、
黙々と、そして淡々と必要最低限の仕事をこなす女性。
ひとと目を合わせることもなく。もちろん笑顔なども一切ありません。
ＩＵさんの可愛いらしさとは裏腹に、この迫力の演技。女優です。


ある事件をきっかけに、社長と反目する部長のパク・ドンフンを陥れるために
スパイ活動をすることになるのですが、むしろ彼の暖かい魅力に惹かれていくというストーリー。

パク・ドンフンを演じるのは「パスタ 〜恋が出来るまで〜」の俳優イ・ソンギュンさん。
人生の下り坂を転げ落ちる兄と弟の中で、唯一無難に人生を歩んできた次男坊。
イ・ジアンと出会って、これまでになかった自身の感情と葛藤することとなっていくのです。
人生の重さに耐えながら生きる " おじさん " の悲哀がにじみ出てます。

そしてこのドラマに、なんとも言えない味を加えてくれているのが、
人生で一度も良いことをしたことがないというお兄ちゃんと、
昔は前途有望な映画監督だったが今は落ちぶれているという弟、
このふたりのダメダメっぷりが笑えます。(≧▽≦)


パク・ドンフン部長をスパイするうちに、彼とその兄弟、
そしてその仲間たちの暖かさに触れ、次第に心を開いていくイ・ジアン。
化粧っ気のない表情が微妙に柔らかくなっていく様子がとても秀逸です。



クライマックス。お兄ちゃんが人生で初めて良いことをします。
間違いなく泣けるシーンです・・・


サラリーマンには感じるものが多い作品なのではないでしょうか。
ごく普通のサラリーマンのひとつのサクセスストーリーとも感じられます。
それにしても、ＩＵさんの演技力の素晴らしさには引き込まれました。


そして、素晴しすぎる挿入歌。特にこのシーン。
そのメロディーを聞くだけでじんわりと温かい気持ちがこみ上げてきます。