2019年02月21日
『風邪を予防する5か条』
『風邪を予防する5か条』
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏 ケアネット
風邪やインフルエンザについての流行時期や感染経路などがニュースになる時期です。
『食生活』への意識は、これらに対する予防効果として期待できますし、体調管理にもつながります。
そこで、風邪を予防するための5つのポイントをまとめました。
1)『喉などの粘膜を保護』するためにビタミンAを摂取する
ビタミンAは、体内で免疫機能、視覚、生殖、細胞情報伝達に関与している栄養素です。皮膚や粘膜の保護、健康を維持する働きがあるため、ウイルスや菌の予防に対しても効果があると考えられています。
ビタミンAは2種類あり、肉や魚、乳製品、卵などに含まれるレチノールなどの既成ビタミンAと、野菜や果物などに含まれるβ−カロテンなどのプロビタミンAカロテノイドがあります。
多く含まれる食品として、牛乳やチーズなどの乳製品、緑黄色野菜(色の濃い野菜:ニンジン、パセリ、ほうれん草、春菊、ブロッコリー、水菜など)があります。脂溶性ビタミンなので、「油で炒める」、「ドレッシングをかける」、「肉や魚と一緒に食べる」ことで効率的な吸収が期待できます。
2)免疫を高めるためにビタミンDを摂取する
ビタミンDは、骨を丈夫にする働き、免疫機能を調整する働きがあり、ウイルスや菌などに対して予防効果が期待されています。
ビタミンDは、サケ、イワシ、サバなどの魚類、キクラゲ、干し椎茸などのキノコ類に多く含まれます。なかでも、イワシ缶やサバ缶は手軽にとれる食品です。また、キクラゲや干し椎茸を意識して料理に加えるのも良いでしょう。
ビタミンDは、太陽光に含まれる紫外線を浴びることで、皮膚で生合成されるビタミンです。しかし、最近では、日焼け止めクリーム、UVカットガラスの普及に伴い、30歳以上の約半数がビタミンD不足の状態であるという報告もあります。また、冬場は日照時間も少なくなるため、食べ物からのビタミンD摂取を意識することが大切です。
3)果物や葉物野菜からビタミンCを摂取する
ビタミンCは、コラーゲンの生成、抗酸化作用、栄養素の吸収など様々な働きがあるため、免疫力を高め、風邪予防に対しても効果が期待されます。ただし、一度に大量摂取しても、尿へ排泄されてしまいます。こまめに摂取しましょう。
ビタミンCは、レモンやオレンジ、みかんなどの果物からの摂取が一般的ですが、実は野菜に多く含まれ、赤ピーマン、かいわれ大根、カリフラワー、ミニトマト、キャベツなどに豊富に含まれます。
熱に弱く、水溶性ビタミンのため、生での摂取が効率的です。ただし、オレンジジュースなどの大量摂取は、ビタミンCよりも糖の摂取過多が懸念されるので、野菜からのビタミンC摂取をすすめすると良いでしょう。
4)のど飴や温かい飲み物で口の乾燥を予防する
冬は、室内、野外ともに乾燥していることがほとんどです。乾燥により粘膜が乾燥すると、ウイルスや菌が侵入しやすくなるため、口腔内の保湿が重要です。口の中にのど飴などを入れておくと、唾液が出て乾燥予防になります。
温かい飲み物は、水分補給によりカラダ全体の乾燥を予防するだけではなく、カラダを直接温め、胃腸の動きを活性化し、代謝を高める働きが期待できます。
5)肉や魚などのタンパク質を摂取して体力を増強する
免疫力を高めるためには、体力の増強が大切です。肉や魚をはじめとする動物性タンパク質は、筋肉になりやすく、日常的に意識して摂取することが大切です。大豆製品などの植物性タンパク質は、脂質が少なく、食欲がないときにも摂取しやすい良質なタンパク源です。
しっかりと噛んで食べることは、胃腸への負担を減らし、消化の助けになります。また、噛むことは副交感神経を刺激します。副交感神経が優位になると、リンパ球が増え、免疫力の強化も期待できます。
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏
株式会社エビータ代表取締役・管理栄養士 食生活コンサルタント
[略歴]
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8,000人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。年間100時間以上の講演を行い、全国をとび回っている。NHKおはよう日本、TBS「名医のTHE太鼓判」をはじめ、フジテレビ「ダイバイヤー」の準レギュラーを務めるなど、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘルシー商品の考案や、駅弁やコンビニ商品のプロデュースを担当。「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。420名以上の隊員が所属する「栄養士戦隊☆」を主催、隊長を務める。夕刊フジ「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」を毎週水曜に連載中。
新著:『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)
『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)
ホームページ:http://e-vita.jp/
公式ブログ:http://ameblo.jp/evita/
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏 ケアネット
風邪やインフルエンザについての流行時期や感染経路などがニュースになる時期です。
『食生活』への意識は、これらに対する予防効果として期待できますし、体調管理にもつながります。
そこで、風邪を予防するための5つのポイントをまとめました。
1)『喉などの粘膜を保護』するためにビタミンAを摂取する
ビタミンAは、体内で免疫機能、視覚、生殖、細胞情報伝達に関与している栄養素です。皮膚や粘膜の保護、健康を維持する働きがあるため、ウイルスや菌の予防に対しても効果があると考えられています。
ビタミンAは2種類あり、肉や魚、乳製品、卵などに含まれるレチノールなどの既成ビタミンAと、野菜や果物などに含まれるβ−カロテンなどのプロビタミンAカロテノイドがあります。
多く含まれる食品として、牛乳やチーズなどの乳製品、緑黄色野菜(色の濃い野菜:ニンジン、パセリ、ほうれん草、春菊、ブロッコリー、水菜など)があります。脂溶性ビタミンなので、「油で炒める」、「ドレッシングをかける」、「肉や魚と一緒に食べる」ことで効率的な吸収が期待できます。
2)免疫を高めるためにビタミンDを摂取する
ビタミンDは、骨を丈夫にする働き、免疫機能を調整する働きがあり、ウイルスや菌などに対して予防効果が期待されています。
ビタミンDは、サケ、イワシ、サバなどの魚類、キクラゲ、干し椎茸などのキノコ類に多く含まれます。なかでも、イワシ缶やサバ缶は手軽にとれる食品です。また、キクラゲや干し椎茸を意識して料理に加えるのも良いでしょう。
ビタミンDは、太陽光に含まれる紫外線を浴びることで、皮膚で生合成されるビタミンです。しかし、最近では、日焼け止めクリーム、UVカットガラスの普及に伴い、30歳以上の約半数がビタミンD不足の状態であるという報告もあります。また、冬場は日照時間も少なくなるため、食べ物からのビタミンD摂取を意識することが大切です。
3)果物や葉物野菜からビタミンCを摂取する
ビタミンCは、コラーゲンの生成、抗酸化作用、栄養素の吸収など様々な働きがあるため、免疫力を高め、風邪予防に対しても効果が期待されます。ただし、一度に大量摂取しても、尿へ排泄されてしまいます。こまめに摂取しましょう。
ビタミンCは、レモンやオレンジ、みかんなどの果物からの摂取が一般的ですが、実は野菜に多く含まれ、赤ピーマン、かいわれ大根、カリフラワー、ミニトマト、キャベツなどに豊富に含まれます。
熱に弱く、水溶性ビタミンのため、生での摂取が効率的です。ただし、オレンジジュースなどの大量摂取は、ビタミンCよりも糖の摂取過多が懸念されるので、野菜からのビタミンC摂取をすすめすると良いでしょう。
4)のど飴や温かい飲み物で口の乾燥を予防する
冬は、室内、野外ともに乾燥していることがほとんどです。乾燥により粘膜が乾燥すると、ウイルスや菌が侵入しやすくなるため、口腔内の保湿が重要です。口の中にのど飴などを入れておくと、唾液が出て乾燥予防になります。
温かい飲み物は、水分補給によりカラダ全体の乾燥を予防するだけではなく、カラダを直接温め、胃腸の動きを活性化し、代謝を高める働きが期待できます。
5)肉や魚などのタンパク質を摂取して体力を増強する
免疫力を高めるためには、体力の増強が大切です。肉や魚をはじめとする動物性タンパク質は、筋肉になりやすく、日常的に意識して摂取することが大切です。大豆製品などの植物性タンパク質は、脂質が少なく、食欲がないときにも摂取しやすい良質なタンパク源です。
しっかりと噛んで食べることは、胃腸への負担を減らし、消化の助けになります。また、噛むことは副交感神経を刺激します。副交感神経が優位になると、リンパ球が増え、免疫力の強化も期待できます。
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏
株式会社エビータ代表取締役・管理栄養士 食生活コンサルタント
[略歴]
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8,000人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。年間100時間以上の講演を行い、全国をとび回っている。NHKおはよう日本、TBS「名医のTHE太鼓判」をはじめ、フジテレビ「ダイバイヤー」の準レギュラーを務めるなど、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘルシー商品の考案や、駅弁やコンビニ商品のプロデュースを担当。「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。420名以上の隊員が所属する「栄養士戦隊☆」を主催、隊長を務める。夕刊フジ「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」を毎週水曜に連載中。
新著:『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)
『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)
ホームページ:http://e-vita.jp/
公式ブログ:http://ameblo.jp/evita/
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