2019年02月11日
子どもの歯が折れたら
子どもの歯が折れたら
慌てず適切に対処を
子どもが何かの拍子に転んで歯をぶつけると、折れたり、抜けてしまったりすることがある。
親はつい慌ててしまうが、いくつかのポイントを押さえておけば、落ち着いて対処することができる。
レオーネキッズデンタルクリニック(東京都荒川区)の荻原栄和院長に、子どもの歯が折れた場合の対処法や注意点、予防策について聞いた。
対処法を知れば、いざというときも安心
▽ポイントは三つ
荻原院長によると、子どもの歯の外傷は、年代によって三つに分けられるという。
最初は1〜1歳半のつかまり立ちをして歩き始める時期。
次いで、活動性が増す3〜5歳ごろ。
そして、体育の授業や部活動のある小学校高学年以降だ。
5歳頃までは顎の骨が柔らかく、何かにぶつけると、歯が抜けたり埋まってしまったりするケースが多いという。
押さえておきたい対処法のポイントは三つ。
第一に、折れた歯は乾燥を防ぐため、洗わずにすぐに牛乳の中に入れる。
「元に戻せるかどうかは、歯の根の周りにある歯根膜の保存状態に大きく左右されるので、
洗浄は歯科医師に任せてください」と荻原院長。
幼稚園や保育所、学校によっては、歯の保存液が常備されている所もあるという。
牛乳や保存液が無い場合は、コンタクトレンズの保存液や水道水などで保存する方法もある。
第二に、転んだときに頭を打っていることがあるので、
嘔吐(おうと)があれば小児科や脳外科への受診を優先する。
第三に、歯科医院への受診は60分以内が望ましい。
ただし、「元に戻せるのは、原則として永久歯です。乳歯の場合は、後の永久歯に影響が及ぶのと、5歳以降は上顎が発達する時期なので、そのままにすることが大半です」と荻原院長は説明する。
▽生活環境の見直しを
歯の外傷を予防するために、荻原院長は「子どもが転ばないよう、生活環境を見直してほしい」と訴える。例えば、高さの違うダイニングテーブルとこたつを一緒に置くなど、子どもの目線が散漫になるような家具の配置は避ける。
食事中は椅子の上に立たせない、
外に出る際は、サンダルではなくきちんとした靴を履かせ、
未就学児であれば手をつなぐなどの配慮もしたい。
「生活の中で、子どもが転ばない工夫がどれだけできるかで、歯の外傷をかなり防げるはずです」
荻原院長は緊急時に備え、日本小児歯科学会のホームページを参考に、小児歯科治療の専門医や認定医がいる歯科医院を、普段からかかりつけにしておくことを勧めている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/01/30 06:00)
慌てず適切に対処を
子どもが何かの拍子に転んで歯をぶつけると、折れたり、抜けてしまったりすることがある。
親はつい慌ててしまうが、いくつかのポイントを押さえておけば、落ち着いて対処することができる。
レオーネキッズデンタルクリニック(東京都荒川区)の荻原栄和院長に、子どもの歯が折れた場合の対処法や注意点、予防策について聞いた。
対処法を知れば、いざというときも安心
▽ポイントは三つ
荻原院長によると、子どもの歯の外傷は、年代によって三つに分けられるという。
最初は1〜1歳半のつかまり立ちをして歩き始める時期。
次いで、活動性が増す3〜5歳ごろ。
そして、体育の授業や部活動のある小学校高学年以降だ。
5歳頃までは顎の骨が柔らかく、何かにぶつけると、歯が抜けたり埋まってしまったりするケースが多いという。
押さえておきたい対処法のポイントは三つ。
第一に、折れた歯は乾燥を防ぐため、洗わずにすぐに牛乳の中に入れる。
「元に戻せるかどうかは、歯の根の周りにある歯根膜の保存状態に大きく左右されるので、
洗浄は歯科医師に任せてください」と荻原院長。
幼稚園や保育所、学校によっては、歯の保存液が常備されている所もあるという。
牛乳や保存液が無い場合は、コンタクトレンズの保存液や水道水などで保存する方法もある。
第二に、転んだときに頭を打っていることがあるので、
嘔吐(おうと)があれば小児科や脳外科への受診を優先する。
第三に、歯科医院への受診は60分以内が望ましい。
ただし、「元に戻せるのは、原則として永久歯です。乳歯の場合は、後の永久歯に影響が及ぶのと、5歳以降は上顎が発達する時期なので、そのままにすることが大半です」と荻原院長は説明する。
▽生活環境の見直しを
歯の外傷を予防するために、荻原院長は「子どもが転ばないよう、生活環境を見直してほしい」と訴える。例えば、高さの違うダイニングテーブルとこたつを一緒に置くなど、子どもの目線が散漫になるような家具の配置は避ける。
食事中は椅子の上に立たせない、
外に出る際は、サンダルではなくきちんとした靴を履かせ、
未就学児であれば手をつなぐなどの配慮もしたい。
「生活の中で、子どもが転ばない工夫がどれだけできるかで、歯の外傷をかなり防げるはずです」
荻原院長は緊急時に備え、日本小児歯科学会のホームページを参考に、小児歯科治療の専門医や認定医がいる歯科医院を、普段からかかりつけにしておくことを勧めている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/01/30 06:00)
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