2019年01月15日
カラダを温める食べ方
カラダを温める食べ方
【実践型!食事指導スライド】
カラダを温めることは、寒い冬の中で快適に毎日を送るための重要なポイントです。
血流が悪くなると、代謝量が落ちる原因になるばかりか、冷えることで、
「外出が億劫になる」
「部屋の中でじっとして動かない」
など活動量も落ちていきます。
その結果、体重増加や食べ過ぎなどにつながってしまいます。
また、カラダが冷えると筋肉も固くなり、けがや転倒のきっかけにもなります。
寒い冬こそ代謝量や活動量が上がるよう、カラダを温める食べ方を意識してもらいましょう。
以下ポイントについて解説をします。
■ポイント1:肉や魚を食べる
食事を摂取すると、消化の際に熱が産み出され、その一部が体熱となって消費されます。
その結果、食事の後はカラダが温かくなり、安静時においても代謝量が増えます。
これを『食事誘発性熱産生』(DIT:Diet Induced Thermogenesis)と言います。
栄養素によって、このエネルギー量は異なり、タンパク質のみ摂取の場合は、摂取エネルギーの約30%、
糖質のみ摂取では約6%、脂質のみ摂取では約4%と言われています。
つまり、肉や魚、卵、大豆製品といったタンパク質の摂取は、ほかの栄養素と比べてカラダを温める働きが強いと言えます。
また、筋肉量を増やすと体温はより高まるので、タンパク質の中でも脂肪が少なく、筋肉を作るのに適した栄養成分で組成されているヒレ肉や赤身肉、魚、卵などを、毎食意識して食べてもらうのが良いでしょう。
■ポイント2:温かい汁物を食べる
温かい汁物や食物の摂取には、カラダを直接温める働きがあります。
とくに汁物など液状のものは、喉から胃に流れる過程で温かさを長く感じることができます。
また、胃は冷たいものが入ると収縮し、動きが緩慢になりますが、温められることで動きが活発になり、
消化促進にもつながります。
ポイント3:ショウガを食べる
ショウガの成分には6‒ジンゲロール、6‒ショウガオール、ジンゲロンなどがあります。
生の状態で多く含まれる6‒ジンゲロールを加熱または乾燥させることで、6‒ショウガオールへ変化します。
6‒ショウガオールは内側からカラダを温める働きがあるので、スープや味噌汁など汁物や炒め物に加えるなどの加熱調理による食べ方を意識すると、より効果的です。
また、残ったショウガをスライスして、乾燥させておくと無駄なく利用できるのでおすすめです。
■ポイント4:辛い料理を食べる
カプサイシンは、末梢血管を広げ、血流を改善する働きが期待できます。
血流がスムーズになることで、指先やつま先など末端の循環を高め、酸素や栄養素の運搬を促し、カラダを温める働きがあります。
辛い料理を食べることも良いですが、苦手な方は、炒め物や煮物に輪切り唐辛子を少し加える、うどんなどに七味唐辛子や一味唐辛子をふるなど、一手間加えてみることもおすすめです。
■ポイント5:生野菜より茹で野菜
野菜は水分を多く含むため、生野菜の多量摂取は、冷たい水分を摂取し、カラダを冷やす要因となります。「生野菜を食べないと、ビタミンやミネラルが摂取できない」と考える方も多いですが、茹で野菜でもビタミンやミネラルは摂取できます。
生野菜から流出するのは水溶性のビタミンやミネラルの一部であり、すべてがなくなるわけではありません。刻んで水につけた葉物からは、ビタミンCが約50%減少するというデータもありますが、50%は残存します。
生野菜はかさがあるため、サラダでは大量に食べるのは難しいです。しかし、茹でることで、かさが減り、一度に食べられる量が増えるので、かえって効率的にビタミンやミネラルが摂取できます。
また、ビタミンやミネラルの流出を減らすには、生で食べる場合は“洗ってから切る”、加熱して食べる場合は“茹でてから切る”がポイントです。
カラダを温めることは、環境整備や運動だけでなく、食事でも対策ができます。
『寒い時期こそ、カラダを温めることを意識し、活動量を上げましょう』と、患者さんにお伝えすると良いでしょう。
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏
株式会社エビータ代表取締役・管理栄養士 食生活コンサルタント
[略歴]
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8,000人以上の栄養相談を実施。
その経験を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。
年間100時間以上の講演を行い、全国をとび回っている。
NHKおはよう日本、TBS「名医のTHE太鼓判」をはじめ、フジテレビ「ダイバイヤー」の準レギュラーを務めるなど、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘルシー商品の考案や、駅弁やコンビニ商品のプロデュースを担当。
「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。420名以上の隊員が所属する「栄養士戦隊☆」を主催、隊長を務める。夕刊フジ「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」を毎週水曜に連載中。
新著: 『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)
『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)
ホームページ: http://e‒vita.jp/
公式ブログ: http://ameblo.jp/evita/
【実践型!食事指導スライド】
カラダを温めることは、寒い冬の中で快適に毎日を送るための重要なポイントです。
血流が悪くなると、代謝量が落ちる原因になるばかりか、冷えることで、
「外出が億劫になる」
「部屋の中でじっとして動かない」
など活動量も落ちていきます。
その結果、体重増加や食べ過ぎなどにつながってしまいます。
また、カラダが冷えると筋肉も固くなり、けがや転倒のきっかけにもなります。
寒い冬こそ代謝量や活動量が上がるよう、カラダを温める食べ方を意識してもらいましょう。
以下ポイントについて解説をします。
■ポイント1:肉や魚を食べる
食事を摂取すると、消化の際に熱が産み出され、その一部が体熱となって消費されます。
その結果、食事の後はカラダが温かくなり、安静時においても代謝量が増えます。
これを『食事誘発性熱産生』(DIT:Diet Induced Thermogenesis)と言います。
栄養素によって、このエネルギー量は異なり、タンパク質のみ摂取の場合は、摂取エネルギーの約30%、
糖質のみ摂取では約6%、脂質のみ摂取では約4%と言われています。
つまり、肉や魚、卵、大豆製品といったタンパク質の摂取は、ほかの栄養素と比べてカラダを温める働きが強いと言えます。
また、筋肉量を増やすと体温はより高まるので、タンパク質の中でも脂肪が少なく、筋肉を作るのに適した栄養成分で組成されているヒレ肉や赤身肉、魚、卵などを、毎食意識して食べてもらうのが良いでしょう。
■ポイント2:温かい汁物を食べる
温かい汁物や食物の摂取には、カラダを直接温める働きがあります。
とくに汁物など液状のものは、喉から胃に流れる過程で温かさを長く感じることができます。
また、胃は冷たいものが入ると収縮し、動きが緩慢になりますが、温められることで動きが活発になり、
消化促進にもつながります。
ポイント3:ショウガを食べる
ショウガの成分には6‒ジンゲロール、6‒ショウガオール、ジンゲロンなどがあります。
生の状態で多く含まれる6‒ジンゲロールを加熱または乾燥させることで、6‒ショウガオールへ変化します。
6‒ショウガオールは内側からカラダを温める働きがあるので、スープや味噌汁など汁物や炒め物に加えるなどの加熱調理による食べ方を意識すると、より効果的です。
また、残ったショウガをスライスして、乾燥させておくと無駄なく利用できるのでおすすめです。
■ポイント4:辛い料理を食べる
カプサイシンは、末梢血管を広げ、血流を改善する働きが期待できます。
血流がスムーズになることで、指先やつま先など末端の循環を高め、酸素や栄養素の運搬を促し、カラダを温める働きがあります。
辛い料理を食べることも良いですが、苦手な方は、炒め物や煮物に輪切り唐辛子を少し加える、うどんなどに七味唐辛子や一味唐辛子をふるなど、一手間加えてみることもおすすめです。
■ポイント5:生野菜より茹で野菜
野菜は水分を多く含むため、生野菜の多量摂取は、冷たい水分を摂取し、カラダを冷やす要因となります。「生野菜を食べないと、ビタミンやミネラルが摂取できない」と考える方も多いですが、茹で野菜でもビタミンやミネラルは摂取できます。
生野菜から流出するのは水溶性のビタミンやミネラルの一部であり、すべてがなくなるわけではありません。刻んで水につけた葉物からは、ビタミンCが約50%減少するというデータもありますが、50%は残存します。
生野菜はかさがあるため、サラダでは大量に食べるのは難しいです。しかし、茹でることで、かさが減り、一度に食べられる量が増えるので、かえって効率的にビタミンやミネラルが摂取できます。
また、ビタミンやミネラルの流出を減らすには、生で食べる場合は“洗ってから切る”、加熱して食べる場合は“茹でてから切る”がポイントです。
カラダを温めることは、環境整備や運動だけでなく、食事でも対策ができます。
『寒い時期こそ、カラダを温めることを意識し、活動量を上げましょう』と、患者さんにお伝えすると良いでしょう。
浅野 まみこ ( あさの まみこ ) 氏
株式会社エビータ代表取締役・管理栄養士 食生活コンサルタント
[略歴]
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8,000人以上の栄養相談を実施。
その経験を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。
年間100時間以上の講演を行い、全国をとび回っている。
NHKおはよう日本、TBS「名医のTHE太鼓判」をはじめ、フジテレビ「ダイバイヤー」の準レギュラーを務めるなど、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘルシー商品の考案や、駅弁やコンビニ商品のプロデュースを担当。
「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。420名以上の隊員が所属する「栄養士戦隊☆」を主催、隊長を務める。夕刊フジ「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」を毎週水曜に連載中。
新著: 『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)
『「コンビニ食・外食」で健康になる方法』(草思社)
ホームページ: http://e‒vita.jp/
公式ブログ: http://ameblo.jp/evita/
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