2018年12月11日
フレイルとは?
フレイルとは?
フレイルとは、体がストレスに弱くなっている状態のことを指しますが、
早く介入をすれば元に戻る可能性があります。
サルコペニアとは、骨格筋量に焦点をしぼったフレイル状態と同義語と考えてください。
フレイルとは
フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。
「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。
日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。
フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では
「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、
複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、
生活機能が障害され、
心身の脆弱性が出現した状態であるが、
一方で適切な介入・支援により、
生活機能の維持向上が可能な状態像」1)とされており、
健康な状態と
日常生活でサポートが必要な介護状態
の中間を意味します。
高齢者が増えている現代社会において、
フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)する
ことが大切です。
フレイルの基準
フレイルの基準には、さまざまなものがありますが
Friedが提唱したものが採用されていることが多いです。
Friedの基準には5項目あり、
3項目以上該当するとフレイル、
1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。
『体重減少』:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
歩行速度の低下
『握力の低下』
身体活動量の低下
フレイルには、体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく、
気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。
次に、フレイル状態に至るとどのようなことが起きるか説明します。
フレイル状態に至るとどうなるか
フレイルの状態になると、
死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。
また、何らかの病気にかかりやすくなったり、
入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。
例えば健常な人が風邪をひいても、
体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治ります。
しかし、フレイルの状態になっていると
風邪をこじらせて肺炎を発症したり、
怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。
また、入院すると環境の変化に対応できずに、
一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、
自分の感情をコントロールできなくなることもあります。
転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。
フレイルの状態に、
家族や医療者が早く気付き対応することができれば、
フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、
要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。
公益財団法人長寿科学振興財団 財団ホームページから
参考文献
厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業) 総括研究報告書 後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究 研究代表者 鈴木隆雄
フレイルとは、体がストレスに弱くなっている状態のことを指しますが、
早く介入をすれば元に戻る可能性があります。
サルコペニアとは、骨格筋量に焦点をしぼったフレイル状態と同義語と考えてください。
フレイルとは
フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。
「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。
日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。
フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では
「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、
複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、
生活機能が障害され、
心身の脆弱性が出現した状態であるが、
一方で適切な介入・支援により、
生活機能の維持向上が可能な状態像」1)とされており、
健康な状態と
日常生活でサポートが必要な介護状態
の中間を意味します。
高齢者が増えている現代社会において、
フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)する
ことが大切です。
フレイルの基準
フレイルの基準には、さまざまなものがありますが
Friedが提唱したものが採用されていることが多いです。
Friedの基準には5項目あり、
3項目以上該当するとフレイル、
1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。
『体重減少』:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
歩行速度の低下
『握力の低下』
身体活動量の低下
フレイルには、体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく、
気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。
次に、フレイル状態に至るとどのようなことが起きるか説明します。
フレイル状態に至るとどうなるか
フレイルの状態になると、
死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。
また、何らかの病気にかかりやすくなったり、
入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。
例えば健常な人が風邪をひいても、
体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治ります。
しかし、フレイルの状態になっていると
風邪をこじらせて肺炎を発症したり、
怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。
また、入院すると環境の変化に対応できずに、
一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、
自分の感情をコントロールできなくなることもあります。
転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。
フレイルの状態に、
家族や医療者が早く気付き対応することができれば、
フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、
要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。
公益財団法人長寿科学振興財団 財団ホームページから
参考文献
厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業) 総括研究報告書 後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究 研究代表者 鈴木隆雄
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