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2018年10月12日

喫煙が認知症のリスクに アジア人でも確認!

喫煙が認知症のリスクに アジア人でも確認!
2018年09月20日

 喫煙は世界で予防可能で最も重要な死因の1つである。

喫煙による心血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、がんなどのリスク増加は知られているが、
認知症との関連を調べた研究は少ない。

韓国・Seoul National UniversityのSang Min Park氏らは、
韓国の健康保険データベースを用いて禁煙期間が認知症リスクに及ぼす影響を検討し、
喫煙継続者では認知症リスクが高かったとAnn Clin Transl Neurol(2018年9月5日オンライン版)に報告した。

4万6,140例を8年間追跡

 Park氏らは今回、韓国の健康保険システムに基き2002〜13年に実施された
全国健康スクリーニングプログラムのデータから、
60歳以上の男性4万6,140例のデータを抽出して検討
(女性は韓国では喫煙率が極めて低いため除外された)。

期間中の最初の健康診断(2002〜03年)と2回目の健康診断(2004〜05年)の際に
アンケート結果で評価した喫煙習慣の変化状況により、
参加者を継続喫煙者、短期喫煙者(喫煙期間4年未満)、
長期禁煙者(禁煙期間4年以上)、喫煙非経験者に分類した。

参加者を2006年1月1日から8年間追跡調査し、
全ての認知症、アルツハイマー病(AD)、脳血管性認知症の発症状況を分析した。

 その結果、継続喫煙者に対する長期禁煙者と非経験者の全認知症リスクは、
それぞれ14%(ハザード比0.86、95%CI 0.75〜0.99)および19%(同0.81、0.71〜0.91)低かった。

喫煙者に対する非経験者のADリスクは、18%低かった(同0.82、0.70〜0.96)。

また、喫煙者に対する長期禁煙者と非経験者の脳血管性認知症リスクは、
それぞれ32%(同0.68、0.48〜0.96)および29%(同0.71、0.54〜0.95)低かった。

認知症リスクを下げるためにも禁煙を

 Park氏は「禁煙によって認知症の長期リスクが低下するのは明確であり、
喫煙者に対し、この恩恵を得るために禁煙することを勧めるべきだ」と述べている。

これまで、欧米の集団を対象とした研究では喫煙が認知症リスクを高めることが指摘されていたが、
アジア人の大規模集団を対象に禁煙が認知症リスクに及ぼす影響を検討したのは今回が初めてだという。

 同氏らは、今回の研究の限界として、
ADへの影響を十分検討するには8年の追跡期間は短過ぎる可能性があること、
2回目の健康診断以降の喫煙習慣の変化は考慮されていないこと、
喫煙状況の確認はアンケートに基づいているため正確ではない可能性があることなどを挙げている。

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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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