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新国立劇場のローエングリン

今日は新国立劇場のローエングリンを観てきました。

お休みを取って、始発電車でチケットを買いに行きました。
早起きした甲斐あって、無事にチケットを買うことが出来ました。

本日のチケットは完売です。すごい人気ですね。
先月の白鳥の湖の時は、売れ残っていたのに。

開演は17時です。平日の夕方、オペラを観に来る人が沢山居るのも
驚きですね。

世の中、ワグネリアンよりバレエファンの方が多そうなのですが、
新国立劇場のお客の入りは、大抵オペラの方が多いですね。
日本人ってそんなにオペラ好きでしたか?



指揮 ペーター・シュナイダー
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
演出 マティアス・フォン・シュテークマン

ローエングリン  クラウス・フロリアン・フォークト
エルザ       リカルダ・メルベート
テルラムント   ゲルト・グロホフスキー
オルトルート   スサネ・レースマーク
ドイツ国王    ギュンター・グロイスベック
王の伝令     萩原 潤

合唱 新国立劇場合唱団


今回の私の1番注目は、指揮者のペーター・シュナイダー氏です。
この方はオーストリア出身の指揮者で、バイロイト音楽祭でも
常連です。
ワグネリアンにはお馴染みの指揮者です。

バイロイトでは、一度でも評価が低いと、二度と招かれない傾向が
あるので、その中で定期的に振っているペーター・シュナイダー氏は
かなり信頼のおける指揮者だと思います。

こういう言い方してしまうと、ショルティファンの私としては辛いけれど…
指揮者のサー・ゲオルグ・ショルティ氏は、バイロイトではあまり評価
されずに降板しています。CDはしっかり残っていますけれどね


第2の注目は、東京フィルハーモニー交響楽団です。
お気に入りのオーケストラーです。

例によって、オケ好きの私は、指揮者とオケを楽しみに、
今回も新国立劇場へ足を運んだのでした。


楽劇ローエングリンは一幕への前奏曲から始まります。

最近の演出は忙しくて、曲が始まる前から幕が開いてバタバタと〜
なんていうパターンも多いのですけれど、そんな事はなくて
深紅の幕を見ながら、静かに曲に聞き入る事ができました。

一幕への前奏曲は、ワーグナーの作品でも一二(いちに)を
争うのではないかと思える美しさです。
まさに天上界系の清らかな響きです。
しかも指揮者もオケも上手い!
これだけでも来て良かったと思える程でした。

しかし今回の聞き所は、指揮やオケだけではありませんでした。
タイトルロールを歌ったクラウス・フロリアン・フォークトが見事でした。

良く考えると、クラウス・フロリアン・フォークは、他でも聴いた事が
あるのですが、あまり印象に残っていません。
最近急激に実力を上げたのかもしれませんね。

この写真は販売していたので、帰りに購入しました。

クラウス・フロリアン・フォークトの歌声は、清らかに澄んでいて、
役柄にぴったりです。
通りの良い歌声で力強く、時として叙情的で、ローエングリンに
相応しい歌手ですね。
この人のパルジファルも、いつか是非聴いてみたいですね。

最後のカーテンコールでも、クラウス・フロリアン・フォークトへの
拍手が一番大きかったです。


☆☆☆ーーーーーーーーーー☆☆☆

エルザを歌った、リカルダ・メルベートも良かったです。
この人も、何年か前に聴いた事があります。
新国立劇場のタンホイザーのエリーザベト役でしたね!

歌唱とは関係のないことなのですが、ローエングリンのエルザは、
私の中では、白鳥の湖のジークフリート王子と双璧をなす愚か者です。
観ていて腹が立ってきて、殴って根性叩き直してやりたくなります。

聖杯騎士ローエングリンと、人間のアホ女エルザでは、
所詮釣り合わないのでしょう。
聖杯騎士ローエングリンと、タンホイザーの聖女エリーザベトなら
ベストカップルですね。

それで、観ていてエルザのバカっぷりに腹が立ってくるのですが、
リカルダ・メルベートの歌声が、中和してくれてました。

でもこのエルザ、演出のせいか、あまり儚げな姫には
思えなかったです。
テルラムントやオルトルートにガンを飛ばしまくるのですよ。

一幕冒頭でも、テルラムントに詰め寄る感じで、
今にも胸ぐら掴んで「ちょっとおっさん!ふざけんじゃないよ!」とでも
言い出しそうな雰囲気でした。

オルトルートに対しても、顔を近づけて行って、舐めるように目を見て
「この私を陥れようとはいい度胸じゃない。ふ〜ん」って感じでしたね。

どういう意図の演出だったのでしょう。
このエルザなら、オルトルートの計略にはまりそうな気がしません。
オルトルートがすり寄ってきても、ガン飛ばして追い返しそうです。

この話、ワグネリアン以外には、意味不明ですね。
今度ローエングリンの簡単なあらすじを、面白可笑しく書いて
みたいと思います。


☆☆☆ーーーーーーーーーー☆☆☆

テルラムント役のゲルト・グロホフスキーも良かったです。

オルトルートを歌ったスサネ・レースマークには、
ちょっと不満を感じました。迫力不足です。
疲れちゃってたのでしょうか…
オルトルートに迫力がないと、この話は活きませんからねぇ…

一回で判断できないので、できれば次回土曜日の最終日にも
観に行きたいのですが、チケットが完売しています。

当日券目当てにまた始発で行くのは辛いし…
検討中です。


☆☆☆ーーーーーーーーーー☆☆☆

新国立劇場のホワイエショップ(グッズ売り場)で見たCDです。
https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/hmvjapan/cabinet/4918000/4916785.jpg?_ex=190x190&s=0&r=1
指揮 ペーター・シュナイダー
テノール クラウス・フロリアン・フォークト

「え?もうCDになっているの?」っと思ったら、抜粋版でした。
お手ごろ価格だったので、買おうかなぁと思ったのですが、
私、抜粋版ってあまり聴かないので…

収録曲
1 「魔弾の射手」より 森を越え、野を越え
2 「ワルキューレ」より 冬の嵐が過ぎ去り
3 「ローエングリン」より 第3幕への前奏曲
4 「ローエングリン」より はるかな国に(名乗りの歌)
5 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より 第3幕への前奏曲
6 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より 朝はばら色に輝き
7 「魔笛」より なんと美しい絵姿
8 「皇帝と船大工」より さらば、フランドルの娘よ
9 「オベロン」序曲 ペーター・シュナイダー
10 「オベロン」より 新たな希望と喜びがわき上がる
11 「マルタ」より ああ、あんなに汚れなく、真剣に
12 「死の都」より ああ、うっとりするような幸せ

でも帰ってから、こうして収録曲を調べたりしてるので、
やっぱり買えば良かったかなぁって思います。
今度買うかもしれません。

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