昨日4/4(木)、上野の東京文化会館へ、ワーグナーのオペラ
楽劇ニュルンベルクのマイスタージンガーを聴きに行ってきました。
4.4 [木] 15:00開演(14:00開場)
4.7 [日] 15:00開演(14:00開場)
東京文化会館 大ホール
■出演
指揮 セバスティアン・ヴァイグレ
ハンス・ザックス アラン・ヘルド
ヴァルター クラウス・フロリアン・フォークト
エファ アンナ・ガブラー
ダフィト ヨルグ・シュナイダー
マグダレーネ ステラ・グリゴリアン
ベックメッサー アドリアン・エレート
ポークナー・夜警 ギュンター・グロイスベック
フォーゲルゲザング 木下紀章
ナハティガル 山下浩司
コートナー 甲斐栄次郎
ツォルン 大槻孝志
アイスリンガー 土崎 譲
モーザー 片寄純也
オルテル 大井哲也
シュヴァルツ 畠山 茂
フォルツ 狩野賢一
管弦楽 NHK交響楽団
合唱 東京オペラシンガーズ
合唱指揮 トーマス・ラング、宮松重紀
音楽コーチ イェンドリック・シュプリンガー
4/4(木)の当日券は、まだ少し残っていました。
ホール内は、探せば所々空席もありましたけれど、
お客の入りはかなり良かったです。
平日の15時開演のオペラに、よくこれだけ人が集まるものだと思います。
4/7(日)のチケットは完売しています。流石日曜日です。
(当日券があるかどうかは劇場へお問い合わせ下さい。)
なさそう〜このニュルンベルクのマイスタージンガーは演奏会形式で、
オーケストラーの席がオケピットの中ではなく、舞台に並んでいました。
舞台最前列に、歌手陣の席。
オーケストラの背後に合唱団の席がありました。
舞台正面にスクリーンがあって、セピア調っぽい背景(ニュルンベルクの
建物の絵等)に、白色横文字で日本語字幕スーパーが表示されました。
よくある舞台の左右に電光掲示板のつけて字幕スーパーを流すものより、
文字数制限が無いのがいいですが、色合い的にちょっと見辛い感じでした。
それに年配の方も多いので、日本語字幕はもっと大きい文字で
表示した方が親切ですね。
と言っても、私はそもそも字幕スーパー自体、要らない気がします。
でも嫌なら字幕は気にしなければいいだけなので、不満はありません。
【タイムスケジュール】
開場 14:00
開演 15:00
第1幕・・・約85分
休憩・・・30分
第2幕・・・約60分
休憩・・・30分
第3幕・・・約120分
終演 20:30予定
※時間は目安となりますタイムスケジュールを見ても分りますが、とにかく長いオペラです。
演奏会形式なのもあって、途中聴き疲れしそうな気がしました。
ですが聴いてみると、そんな事はありませんでした。
これはNHK交響楽団の力に因る所が大きかったと思います。
やはり日本で一番上手い交響楽団なだけはありますね。
完成度の高い演奏でした。
ヴァイグレ氏の指揮は、悪くないのですが、盛り上がりには欠けました。
感情に流されるような演奏ではなく、綺麗にまとめた感じです。
私は物足りなく思いましたが、感情的にガンガン鳴らせばいいと言う
ものでもないので、好みの問題ですね。
フォークト氏のヴァルターは期待を裏切らず、それどころか
想像以上に良かったです。
2008年のバイロイトでのヴァルター役の録音を聴き直した時は、
声が軽やか過ぎるので不安を感じていました。
確かにワーグナーのヘルデンテノールとしては明るく軽やか過ぎる
声なのですが、生で聴くと良さが分ります。
とにかくよく通る美声なのです。
あの優勝の歌の「朝はばら色に輝いて」の
Morgenlich leuchtend in rosigem Schein 〜は、
本当に美しかったです。
天まで届くようなと言っても過言ではない程の美声に、
会場中が聴き惚れていました。
我が家のオーディオシステムの性能のせいもありますけれど、
やはり録音では、本当の良さは伝わって来ませんね。
生で聴くに限ります。
余談になりますが、近くの席の方が、フォークト氏が歌う度に、
オペラグラスを覗き込んで、カチカチ音を立てるので、
物凄く迷惑でした…
見るのは勝手だけれど、音を立てるのはいけませんね。
私はオペラにオペラグラスは持参しません。
気が散って音楽に集中できないし、少しでも騒音は立てたくありません。
(でもバレエには持って行っちゃおう〜っと♪)
ハンス・ザックス役のヘルド氏も、とても良かったです。
輝いていました。(頭が! な〜んて)
このオペラはザックスが要です。上手いザックスで良かったです。
ずしりと重い声ではないのですが、表現力がありました。
ベックメッサー役のエレート氏も、憎まれ役を見事に歌い、
終わった後の、会場からの拍手も大きかったです。
ポーグナー役と夜警役のグロイスベックさんは、長身細身でカッコよく
外見はオペラ歌手らしくありません。
でも歌は見事でした。
昨年の新国立劇場のローエングリンで、国王役を歌っていましたね。
ダフィト役のシュナイダー氏は 「オペラ歌手って、体が楽器だよね」と
実感できる見事な体格で、歌もやはり良かったです。
コートナー役の日本人の甲斐栄次郎氏、この方も目立っていました。
シャープで力強い歌声で、かなり良かったです。
女性陣の歌手では、エファ役のガブラーさんの声が弱かったです。
ですが、野球風?に例えるなら、尻上がりに良くなって行って、
3幕の半ばの5重唱では、美しい声を聴かせてくれて、ホッとしました。
マグダレーネ役のグリゴリアンさんは、明るい歌声で、
私の好みとしては、マグダレーネはもうちょっと重い声質の方が
いいと思いました。
でも歌は良かったと思います。
ガブラーさんもグリゴリアンさんも、代役なのですよね。
特にガブラーさんは、直前に決まったみたいなので、
準備に大変だったのではないでしょうか。
お二人とも、2回目の4/7(日)の方が、4/4(木)より良くなっていそうな
気がします。
それから、東京オペラシンガーズの合唱団も素晴らしかったです。
合唱団が上手いと舞台も冴えますね。
長いオペラなのに、瞬くまに時間が過ぎて行きました。
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休憩中にロビーで、出演者のCDやDVD、東京・春・音楽祭のグッズが
販売されているのを見ました。
3/27に行ったフォークト氏のリサイタルの時と同様、
会場販売特典の2種類のポートレート(写真)もありました。
フォークト氏のCDを買うと、ポートレートが付いてくるのです。
今回は「買おうかな」と思っていました。
ところが思わぬハプニングがあって、止めてしまいました。
ミニペットボトルを持っていて、2度目の休憩の後、飲もうとしたら、
なんと、中身が空っぽだったのです。
「全部飲んでいないのに何故?」
よく見ると、バッグの中が水浸しに…
ちゃんとフタを閉めていないくて、こぼれていました。
パンフレットも何もかも、濡れてヘロヘロに…
幸いタオルハンカチを2枚持っていたので、バックの中のお茶は
ふき取りましたが、悲しい状態でした。
CDを買ったらちゃんと袋に入れてくれるでしょうけれど、
気力を失ってしまいました。
教訓! 缶のミニペットボトルのキャップは締め難いので、
きっちり締めたのを確認してから、バッグに入れましょう。こんなマヌケは私だけでしょうね
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それにしても、輸入版は安いですね〜。