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3/27のフォークトさんのリサイタルに行ってきました。Part2

昨日の続きです。
上野の東京文化の小ホールに、クラウス・フロリアン・フォークトさん
のリサイタルを聴きに行ってきました。

20分の休憩時間が終わり、13曲目からスタートです。

フォークトさんの声は明るく屈託が無く、とても素直ですね。
気持ちが表情に現れて、娘のセリフを歌う所は、爽やかな笑顔です。

客席で対訳をじーっと見ている人が何人か居たのですが、
勿体無いですよね。
文字なんかより歌っているフォークトさんを見ていた方がいいです。
まぁどこを見ようがその人の勝手ですけれどね。

14曲目のDer Jäger(狩人)と、
15曲目のEifersucht und Stolz(嫉妬と誇り)では、詩の内容的に
もう少し屈折した表現があってもいいのでは?と思いました。
でもフォークトさんの歌う若者は、どこまでも素直な心の持ち主
なのでしょうね。これはこれで良かったと思います。

素直な心の若者が、それ故に最後にはあの世へ旅立って行ってしまう
のだなと理解できました。

18曲目の冒頭で、フォークトさんがピアノの伴奏のシュプリンガーさんに
合図を送って、曲が中断しました。

1分弱程の短い中断の後、すぐに再開しました。

歌い損ねたようには思えなかったので、
これは気持ちの問題だったのでしょうか?
真剣に歌っていると、そういう事もあるのでしょうね。


20曲目、Des Baches Wiegenlied(小川の子守唄)は、フォークトさんの
透明感のある声で、天上界的な美しさでした。

最後の部分の、
Und der Himmel da droben, wie ist er so weit!
会場で貰った対訳では(あの高い所に大空が、なんとはるばると
広がっていることか!)とあります。

der himmel は、空と言う意味でもありますが、私は天国のder himmel
を連想しました。

フォークトさんの済んだ声に乗って、若者の魂は天国へ行ってしまったの
だなと思いました。
とても感動的なラストでした。

静寂の後は、拍手喝采でした。

フォークトさんと、ピアノの伴奏のシュプリンガーさんは、
何度も拍手に応えていました。


最後にシュプリンガーさんのピアノの感想です。
軽快でとても良かったのですが、プロのピアニストに恐縮ですけれど、
ペダル使い過ぎかなぁと思ったりしました。
もう少しスタッカートに演奏する部分があっても良かったかと。

シューベルトの譜面を見ていないので、私の認識不足も
あるかもしれません。

今回は伴奏と言う事で、フォークトさんが歌い易い様に演奏するのが
重要だったはずで、機会があればシュプリンガーさんの演奏する
別の曲も聴いてみたいと思いました。

売り場が混んでいたので、良くチェックできませんでしたが、
気のせいでなければ、会場でシュプリンガーさんのピアノのCDも
売られていた様な気がします。



会場を去る時、出口へ向かう人の流れに反して、
舞台の近くへ行ってみました。

舞台の上の美しい一品をよく見たかったからです。
スタインウェイのコンサート用のグランドピアノです!

綺麗ですね。

鍵盤の上と、本体サイドに、Steinway & Sons のロゴがあります。
夢にまで見た(本当に弾いている夢を見た事があります)
憧れのスタインウェイ!


「よし!いつか買う!」 

と心に決めて、会場を後にしたのでした。


来月はマイスタージンガーを聴きに行きます。
フォークトさんのヴァルター役、とても楽しみです♪

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