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2022年11月18日

日本を愛する外国人 もののあはれ

11月8日火曜日の『知恵泉』の特集は本居宣長でした。「もののあはれ」についてゲスト出演したのは、お笑い芸人であり、作家の又吉直樹さん。ご自身なりの表現でうまく説明されていたので、改めて意味を理解しようと思いました。
もののあはれ。辞書には「目で見たもの、耳で聞いたものに触れたときに生ずるしみじみとした深い情趣、無常観的な哀愁」とあります。
又吉氏は「例えば相手が自分のことを好きではないときに、自分の内面に起こる『悲しい』気持ちと向き合うとき生まれる感情のようなもの」といい「自分の知識と経験だけでものを書くと自分の持っているものにしかならず、人の印象や何かを見たものから出発したほうが自分の能力の外に出られる。また人から相談に乗ってもらうように頼まれたときに、なんでこんなに調子がいいんだろうと思うくらい理路整然と答えている自分がいたり、反対に私生活がうまくいってないときのほうが気付かされることが多く、創作活動がうまくいく」。そんな趣旨のことを話されていました。
お笑いで、たまに変な方向に脱線したとき、相方がそこを突っ込んでくるような情景が浮かんできます。
学者の理論ではなく、自身の経験から発見した受けとめ方には説得力があります。その意味で、番組制作の方が又吉氏を招いたのはずばり良い勘が働いたように思えます。
小林秀雄氏の『本居宣長』を読み始めると、宣長の葬儀や遺言のことから始まり、その博学才穎に釘付けになります。国学の先駆者、契沖の話、加茂真淵との出会い。自分はまだまだ「もののあはれ」に到達していませんが、だんだんと『古事記』と『源氏物語』とのつながりが炙り出されてくることでしょう。そして、なぜ『源氏物語』は書かれたのかというところまで導かれるに違いありません。『光る君へ』が始まる前に間に合うかどうかですが。

2022年10月23日

日本を愛する外国人 夢が夢でなくなる

前回記事を投稿してその後はバッタリ。1ヶ月が過ぎました。テーマを絞れず関心が横に広がるばかり。
けれど多くの読者の方に訪れていただきました。ほんとにありがたいです。
世界では円安の加速、クリミア大橋爆破、中国共産党大会、大谷翔平選手15勝目と規定投球回数到達。身近では県外在住の家族がコロナに感染、雨台風15号の被害、外気9℃まで低下し、富士山初冠雪。誕生日、身延山登山、冬野菜の種まき。
新たに興味の湧いたこと。宇宙の始まり、いい質問の仕方、アウトプットが大事、島根県邑南町の取り組み。
自分で制御できることは限られています。明るいニュースが少ないです。
飛行機操縦士の夢を持ち続けた少年とその夢を支え続けた機長との心温まる交流。
滅多に聞くことがなかったほっこりするお話。皆さんと是非共有したいです。
https://maidonanews.jp/article/14739596?p=27155883
いつまでもこんな日本であってほしい。

2022年09月19日

日本を愛する外国人 『核心』

新疆ウイグル自治区で行われていること。暴力、虐待、拷問。弾圧の数々、そして思想改造。
こじるりさんが中国へという報道があってから、同年代の娘を持つ親として、居ても立ってもいられない気持ちから、慌てて手に取ったのが『中国共産党帝国とウイグル』。橋爪大三郎氏と中田考氏の対談の形をとった一冊で、歴史に疎いわたしにも理解しやすく話されています。
世界は人権問題と非難するなか、当の中国はあくまで国内問題として取り合わない。
宗教対立ではない。同様のことがチベット、内モンゴル、香港でも起こっている。そしてこの先台湾でも起ころうとしている。
中国共産党はマルクス・レーニン主義ではない。共産主義でもない。民族を生かしながら思想改造をする。そこに見えてくるのは「中国ナショナリズム」。
中国共産党は国家機関ではない。しかし、国家と政府を指導している。憲法にその規定はない。既得権益のように存在する。何故に中国共産党が存在するのか政府は答えていない。「正しいから存在する」とだけ答える。
そして自らを正統化するために「市場経済」を取り入れた。治安対策として「国家安全維持法」が施行された。体制の変革を実行したり、考えたり、扇動したりすると、取り締まられ、拘束される。
中国はもとより、儒学の教えに従った文人支配、法治思想の国だった。しかしそれは過去のこととして中国共産党のルールブックの中でなし崩しにされてゆく。
近代化、ナショナリズムの形成に遅れた中国。革命によりマルクス・レーニン主義を上回る権威を勝ち取ろうとした毛沢東。文化大革命は力づくで断行された。
現在の中国にイデオロギーはない。あるのは『社会主義核心価値観』。
改革開放から始まった社会主義市場経済。存在理由を盾にしているのが国家安全維持法。
「支那」と呼んでさんざんひどいことをしてきた日本。中国の人たちは決して忘れてはいない。
中国で生きていくには、思想とか政治のことには深入りせず、ある程度の自由の中で、愉しく過ごすことが正解なのかなと考えたりもします。こじるりさん頑張れ。

2022年08月28日

日本を愛する外国人 Def Teck MY WAY

自分に合った曲というのはこちらから探してもなかなか見つからないもので、たまたま何処からか流れていて、「うあっ! 何これ」みたいな出会いがあるのですね。人との出会いも同じ。
歌詞もリズムも最高です。

♫手をつなげば怖くないから
♫そこまでお前は弱くないから
♫でもいつまでもそばにいないから
♫Believe my way, my way, my way

2022年08月14日

日本を愛する外国人 こじるりさん中国へ

来年3月に中国に留学すると発表した小島瑠璃子さん。TBSのサタデープラスのMCを9月いっぱいで卒業することになりました。
NHKのサイエンスZEROでは、ほとんど知識のない視聴者目線で広大な宇宙の神秘を共感し、知ることのワクワク感を伝えてくれたこともあって、私達にとって今回のニュースはショッキングであり、一方では肩の力が抜けてゆくのを覚えます。今では中国語をほぼ不自由なく話す準備もし、将来は移住を視野に入れ日本と往来する計画があるといいます。
言論、表現の自由が統制されるとはいえ、社会主義市場経済で成功している中国。そこへ飛び込む勇気と好奇心は5年後、10年後に日本に住む私達にその過程と現実、それに将来への道筋を見せてくれることでありましょう。その時は僕の懸念も雲散霧消するような気が致します。

2022年07月17日

日本を愛する外国人 「民主主義の失われた20年」

現代は、気候変動に加えて内外の情勢がまさに混沌としていて、救世主が現れないかを待ち続けている人々が多いのではないでしょうか。
国政選挙の投票率は昭和年代には75%近くあったのが、ここ10年来は60%を切っています。投票しない人が半数近くいることになります。特に30歳代以下の若者の投票率は50%に届かない。「投票したところで何が変わるの」。実際30歳未満の有権者の割合は13%ということです。
何ゆえに資本主義と民主主義なのか、これらは共存し得るものなのか。民主主義は機能していないように見えます。
成田悠輔氏の近著『22世紀の民主主義』を是非ご一読薦めます。22世紀と言っておられる。それくらい時間はかかるだろうけど今ここで諦めてはいけない、というメッセージだと受け止めています。
世界一の民主国家を標榜するアメリカ合衆国でさえも社会は分断されています。そして我が国もその後塵を拝している。
図らずも、哀しくも、有り得べくして起こったように思えるこの度の銃撃事件。
いま発想を転換し行動に移さなければ将来の希望はないです。

2022年06月25日

日本を愛する外国人 わたしの子ども

ダンサー田中泯氏がNHKラジオ深夜便の「私の人生手帖」に出演されていました。たまたまこの時間にお話しが聞けたことの有り難さを感じます。
映画「名付けようのない踊り」の解説そのままに桜井洋子さんのインタビューを受けておられます。見逃し配信中なのでもう一度聞きたいと思います。
私も畑をしてますので、しゃがまずに地面スレスレまで手を伸ばし種を蒔くという作業はもはや腹筋、背筋の運動の世界にはあらず、鍛錬そのものだということがわかります。
でも本人は幸せだと仰っしゃってます。
師は「遊び」を追求したカイヨワ氏、踊りの土方巽氏、そして少年期の「わたしの子ども」であります。
藤原秀衡を演じるのにこの人をおいて他にはなかったと思わせていただくのです。

2022年05月04日

日本を愛する外国人 エドワード サイデンステッカー

源氏物語は相当気合いをもって読み始め、平安朝の世界に溶け込んでゆくように魅了されなければとても読了は難しいように思います。私達の年代が源氏物語と出会ったのは高校の古文の授業でしたが、今思えば思春期の生徒を前に、教師は生々しい男女関係の描写を躊躇っていました。でなければ日本歴史上最高にして最長の古典文学を素通りすることはできなかったはずです。
遣唐使を廃止したあと、日本は独自の文化を再興しようと寝殿造りの建物に屏風を巡らし、唐絵を参考にしつつも大和絵の中に漢詩とその感慨を詠んだ和歌を書いたのです。教育係であった女房は幼い姫君に屏風絵を一面ずつ追いながら物語りを始めるのでした。
物語りは時の漢学者や歌人の解説をもとに、女房自身が技巧を凝らして語り、繋いでいったといわれ、男女の生き方を若き姫君に教えました。これらを集大成、言語化し、文字にしたのが女房であった紫式部。作中の桐壺の帝は醍醐天皇、光る君は菅原道長がモデルといわれます。
わが尊敬する松本道弘氏との共編『日米口語辞典』があるサイデン ステッカー氏は海軍日本語学校で日本語を学んだあと従軍、佐世保に勤務。帰国後はコロンビア大学で近衛文麿の研究を行い、外交官となってからも日本語を練磨し、連合軍外交部の一員として日本財閥を調査。その後東京大学においては日本語を研究、源氏物語の読書会に参加、このとき池田亀鑑氏の指導を受けます。1962年帰国してからも大学で日本語の講義を行っていました。
古文では情況を解説する叙述体(ナレーション)での敬語を、どのように翻訳するかによって語り手、登場人物、読者(女房たち)の関係性が変わるということですので、読みやすいということと、原文に忠実であるということは自ずと違ってきます。
「その国の言語文化に習熟しているだけでなく、その国に居住してその精神文化をよく理解して、その言語的発想法に従った翻訳に努める必要がある」とバベル翻訳院の川村清夫氏は言われています。個人的にはその見解を支持させていただきます。
サイデン ステッカー氏の翻訳が出たのは1975年ということですが、年代的に与謝野晶子さん、谷崎潤一郎さんの現代語訳を参照された記録はなく、原書から一字一句英文に置き換えられた偉業は信じがたいと言わざるを得ません。前述の池田亀鑑氏の影響が大きいと思われます。この経緯について『世界における『源氏物語』翻訳者、その出会いと翻訳の意図』KHIN WINE YE氏の検証 に詳しくあります。
源氏物語のテーマは何であったのか、本居宣長の「 もののあわれ」とはどういうことをさすのか、ようやく入り口に差し掛かったところです。令和6年の大河ドラマが『光る君へ』に決まったニュースが入りました。

2022年04月16日

日本を愛する外国人 継続は力なり

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が終わって1週間。余韻に浸っているところです。役者さんたちが身近な存在になったドラマでもありました。ひなたさんも通訳並みの英語力を身に着けていましたが、思えば10年近くも「ラジオ英会話」を聞き続けていた賜物。何でも途中で投げ出していた人が一念発起して継続しさえすればあんなにできるようになるのだと教えられました。
好きだった英語をいつのまにか置き去りにしてきた自分でしたが、ようやく仕事一辺倒から離れて、ラジオを聴きリスニングの勉強を再開することができるようになりました。
アニーさんが「思いがけないところへ連れてってくれますよ」と言われたように、使い始めた教材からオプラ・ウィンフリーさんを知ることができ、スタンフォード大学の卒業講演を聴いたときは感激いたしました(字幕付きですが....)。
何年かかるかわかりませんが、いまは録音しなくても聴き逃し配信もありますし、キンドルのダウンロードもありますし、モノになるかどうかは本人の持続力次第です。
このブログで宿題にしてきたことがすでにいっぱい貯まっていますが、「将来役に立つ」とかではなく、楽しく映画が字幕なしで観れたり、外国の人と話題の話などできるようになればそれで私の人生は完結といっていいのです。

2022年03月29日

日本を愛する外国人 名付けようのない踊り

ふるさと納税をすると、市町村から広報誌が毎月届けられるようになります。そこには毎回のように「人口減少を食い止める」地域おこしと「活気を取り戻す」街づくりへの取り組みが特集されています。
それでも人口は減り続けています。今回は地元の子どもたちが市長と将来の町の構想について意見を出し合いました。高校、大学生からはより便利で安心して住める環境と施設の充実を求め、当所の知名度を上げる声が多くあります。小、中学生といえば漠然としたイメージを抱いているとの印象が強く、「私は10年後もこの街に住みます」という意気込みは伝わってはきません。子どもたちの声は大人が別の言葉に編集しているので本当のところはわかりません。
ここには、経済力があれば豊かになるという図式があります。
私はこの企画について「ちょっと違うかな」と思うのです。
田中泯氏が映画の中で「ダンスをするために身体をトレーニングする」というのは「ちょっと違うかな」と言っておられるのを思い出して、同じような感覚を覚えたのでした。
山梨の山間に居を構え、畑を耕し野菜を育てる。その作業の中で生きるための身体を鍛え上げる。仕事場の東京まで3時間かかる。
先日訪れた映画館は小さく、自分の後ろに並んだ人が「本日は満席となりました」と言われ、がっかりして帰られたのを見て申し訳なく思いました。
田中泯氏の少年期は、学校に馴染めず、友人もできずにいました。山に登り、遠くの空の雲が大きな塊になったり、消えていったりするのを見るのが好きでした。
ある日、いつもの道には立入禁止の札と共に有刺鉄線が張られ、先に行けなくなっていました。その日少年の未来は閉ざされたのでした。
この映画は、自由を求める心の叫びであり、魂の怒りであるように受け取りました。
田中泯氏の話されることは常人には正直難しいです。何かのめり込むものがあるかという問いなのだと思います。たまたま踊りであったり、音楽だったり、絵画だったり、人によって異なります。
ギチギチの寸法でこしらえた機械は円滑に作動しないという意味のことを繰り返し言われる。「遊び」のないところに頂点は届かないと。
偏差値を高くし有名校に進学することがそれほど大事なことか、よくよく考えねばなりません。経験のない子どもたちに答えを求めていいのでしょうか。能力を引き出し、個性を伸ばすのは大人の役目なのではないでしょうか。
以前紹介させていただいた田中泯氏のすすめで畑作業をするようになった松山ケンイチさん。家族は田舎に残り、単身東京へ撮影に通われていると聞きます。賢い選択をされているなあと思っています。
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