2017年04月22日
【札幌・北広島と条件が近いアメリカミルウォーキー ミラー・パークを参考?】日ハム新球場「屋根開閉式天然芝」構想
日ハム新球場構想は先日札幌市が正式に
候補地を2カ所選定し提案したことで、
北大構内・旧月寒ドーム跡周辺の札幌市2カ所と
北広島市のきたひろしま総合運動公園予定地の
計3か所で検討されることとなりました。
併せて球団幹部は「新球場は屋根開閉式天然芝」が
望ましいとの話もありました。
冬は雪に覆われる北海道の大地で、
天然芝?と思われるかもしれませんが、
ヒントは札幌にある他の施設や「ミラー・パーク」。
もしかしたら頭の中にはミラー・パークが?
北海道・・・厳しい冬に「天然芝」は大丈夫なのか?
いやいや!北海道でも天然芝の施設はしっかりあります!
いやいや!北海道でも天然芝の施設はしっかりあります!
およそ1週間前、
札幌市長が新球場誘致を正式に提案した頃、
北海道日本ハムファイターズ球団幹部は
記者会見で下記のように言及しました。
日ハム新球場構想冬は寒さが厳しく雪に覆われる北海道と
国内初「開閉式で天然芝」に高いハードル
北海道新聞 4/14(金) 7:10配信
プロ野球北海道日本ハムの
島田利正球団代表は
13日、ボールパーク構想の新球場について、
国内の球場で前例のない
「開閉式の屋根付きで天然芝」を基本に掲げた。
(以下略 記事全文はリンク先へ)
Yahoo!ニュースより
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170414-00010001-doshin-hok
緑の天然芝が「結びつかない」ような気がするんですが、
決してそんなことはなく実際に天然芝を使用している施設は
結構あるんです。
代表例@ゴルフ場
でも・・・屋外
でも・・・屋外
本州の雪が降らない地域では
通年ゴルフ場が営業していると思うんですが、
北海道では大方のゴルフ場は冬季は閉鎖されます。
屋外のゴルフ場が積雪に覆われたら
ゴルフどころじゃないですからね。
施設によっては同じ敷地で「夏はゴルフ場」、
「冬はスキー場」として営業するところもあって、
例えば「きたひろしま総合運動公園予定地」
がある北広島市。
JR北広島駅から車で約5分の場所にある
「北広島クラッセホテル」。
仕事に携わっていたことがあって、
雪解けを迎える春の初めの仕事はコース内の
除雪作業でした。
冬は雪の下になる天然芝も気温の上昇とともに
毎年しっかりとした美しい芝となります。
代表例A札幌競馬場の芝コース
でも・・・屋外
でも・・・屋外
春〜初夏のG1シリーズ終了とともに中央競馬は、
ローカル開催に変わり、
北海道にある函館競馬場を皮切りに
候補地の北大構内の西隣、
札幌競馬場でも夏競馬が開催されます。
この札幌競馬場の芝コースも夏はきれいな緑です。
代表例B札幌ドームサッカー用天然芝
でも・・・養生は屋外
でも・・・養生は屋外
良く考えてみれば札幌ドームで開催されるサッカー試合。
普段は屋外にあるサッカーフィールドも天然芝でした。
サッカーの試合前にはホヴァリングシステムで、
屋外のサッカーフィールドをドーム内に引き込んできます。
この札幌ドームの天然芝の管理と冬の関係性について、
わかりやすい解説があったのでここに引用します。
北海道の冬はご存じの通り、かえって、積雪に覆われる冬期間では
外気温も低く雪も降りますが、
「ホヴァリングサッカーステージ」は、
屋外の「オープンアリーナ」にて
そのままの状態でひっそりと冬を越します。
今年は例年に比べ、積雪が少なかったのですが、
それでも高さ50cm程度の積雪がありました。
このホヴァリングサッカーステージに積もった雪、
実はとても良い役割を果たしているのです。
雪の降らない地域の天然芝は冬の間、
風や乾燥、寒さに直接さらされてしまいますが、
札幌ドームの天然芝は雪に守られるようにして、
風や乾燥をしのぐことができるのです。
どんなに外気温が低い厳冬期でも積雪のおかげで、
地中5cmの部分の温度は0.3〜0.5℃ほどです。
重労働の除雪で「雪」に対してあまり良いイメージがない
北海道民の方が多いと思いますが、
天然芝にとっては悪いことばかりではないのですね!
ホヴァリングサッカーステージの越冬と除雪〜札幌ドーム
http://www.sapporo-dome.co.jp/dome/backstage_facility03.html
天然芝にとっては割といい環境下なんですね。
勉強になりました。
代表例Cアメリカミルウォーキー ミラー・パーク
屋根付天然芝の球場
屋根付天然芝の球場
屋根付天然芝の球場と言えばアメリカ大リーグ
ダイアモンドバックスの本拠地チェイス・フィールド、
マリナーズの本拠地セーフコ・フィールド、
アストロズの本拠地ミニッツ・メイド・パーク、
ブルワーズの本拠地ミラー・パークといくつかありますね。
その中で、
世界で4番目に完成した屋根付天然芝の球場
「ミルウォーキー・ブルワーズ」の本拠地「ミラー・パーク」。
ここは気候的に北海道札幌周辺と特徴が似ています。
もし、似たような四季だった場合、
冬の厳しい北海道でも屋根付天然芝球場の実現も
夢じゃないですね!
アメリカミルウォーキーと札幌や北広島は気候的にも似ている?
アメリカ・ミルウォーキー
緯度経度で両者を示すと
ミルウォーキー北緯43度(西経87度)
札幌北緯43度(東経141度)
緯度ではほとんど変わらない位置にあるんですね。
それでは気候はどんな感じかとデータをグラフにしてみました。
北海道札幌市とアメリカ・ミルウォーキー市の
気候を「最高気温」「最低気温」「降雪量」の平均値で
比較してみます。
下記はそれぞれをグラフにしたものです。
平年値(年・月ごとの値)〜気象庁ホームページより「最高気温」「最低気温」の平均値は、
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.phpprec_no=14&block_no=47412&year=&month=&day=&view=
wikipediaより
(“NCDC 1981–2010 Climate Normals”.
National Climatic Data Center.)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%BC
かなりきれいな線で揃っていると思いませんか?
「降雪量」平均では雪の降る量そのものは
札幌が群を抜いていますが、
気温の分布はどちらも同じような感じですから、
ミルウォーキーでも「根雪」にはなりそうですね。
(行ったことないので違っていたらごめんなさい)
グラフで比較した印象は、
ミルウォーキーで出来るんだから札幌周辺でも・・・、
という感じです。
日ハム新球場「屋根開閉式天然芝」構想
アメリカミルウォーキー ミラー・パークを参考?
アメリカミルウォーキー ミラー・パークを参考?
今回の「屋根付天然芝」というワードを
球団幹部は言及しましたが、
ひょっとしてこの「ミラーパーク」が
頭の片隅にあるんじゃないのかな?と
個人的に思いました。
これも札幌ドームの人工芝の問題が発端なわけですが、
以前、球団主催のイベントなどで何度か
野球モード時のグラウンドレベルに降りたことがあり、
その時の印象はズバリ「固い」でした。
画像を見る限り「モサモサ」感はありますが、
人工芝があっても固いです。
島田利正球団代表は
「まずは選手に優しい芝と考えている」と話しているように、
私たちのように「遊び」でさえ固いなと感じるわけですから、
激しい動きをする選手にとっては負担は相当なモノ?
という印象があります。
来年の今頃には「一定の方向性」が決まっているであろう、
日ハム新球場構想。
引き続き推移を見守りたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6193971
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック