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高坂圭
フリーランスの放送作家・脚本家、コピーライター として活動し、33年目を迎えました。 最近は、物語プランナーとして、ストーリーの力で ビジネスをアップするクリエイターとしても活動しています。
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posted by fanblog

2023年08月21日

シリーズ  「僕が愛した芸人たち」


物心ついてから、お笑いが好きだった。
好みはソフトケイティストされた、少しシニカルな
都会の笑いだった。
だからドリフターズよりは、クレージーキャッツ。
B&Bよりは、セントルイス。

この間コメディアンのすわさんから再び電話があり、
ちょっと笑いについて深い話をしていたら、
これまで愛した芸人たちについて紹介したくなった。
落語会のプロデュースをしてもう20年以上に
なるし、落語のDVDや本なども作ってきたから、
少しは人前で何かいってもいいかな、と許して
これからシリーズで紹介していきます。
まずは、オシャレで粋で、あの頃に時代には
早すぎた、この方、団しん也さんの至芸から
どうぞ。






つ、つらいことが起きた。

プリンターがカラー印刷するとき
の音が、「ハンセイ、ハンセイ、
ハンセイ、反省」と聞こえる。
いや、間違いなく言ってる。
仕事のためのプリントアウト。
ずっと続くと思うと、いと哀し。

2023年08月18日

さすが、野島伸司さん  「何曜日に生まれたの」

まず主題歌のザ・ホリーズ、
バスストップのセレクションに
ニヤリ。

主人公の10年引きこもりの
黒木すい(飯豊まりえ)が、
漫画家の父、丈治(陣内孝則・久々だなぁ)の
新しいマンガのために、トラウマを乗り越えて
外に出る。
仕掛けたのは、丈治とコンビを組む
ベストセラー作家、公文竜炎(溝端淳平)。
この設定にニヤリ。

何が飛び出すのか、展開が読めないまま一話終了。
このもやもや感に、またニヤリ。

相変わらず、けれんみたっぷりの脚本術。
うまいなぁ。




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なかなかの珍品? 「バービー」


さすがインディーズ出身の
グレタ・ガーヴィック監督。
分かる人にはわかるギャグ、
ユーモアを散りばめながら
フェミニズムメッセージを
ビシッと突き刺します。

ピンク一色のカラフルな
バービーランドは、毎日ダンス&
パーティーのような夢のような街。
けれど、身体に起きたある異変を
感じたバービーは、人間社会へ。
あまりの現実世界に戸惑いながらも
バービーは大きな決心をする。
その決意とは……。

なんて話なんですが、会話が結構理屈っぽく
哲学的な要素も入ったりして、笑いとマジメの
バランスが妙な感じで、いい意味で変な、
珍しい作品だと僕は思いました。
でも考えてみると、バービーやリカちゃん人形の
世界って、今の時代から見ると不思議な気もしますよね。





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2023年08月16日

心疲れてたけど、涙で忘れた。  「サンドウィッチマンの病院ラジオ」


NHKで不定期にオンエアーされてる
番組で、僕は必ず観る。
ひとつの病院で今、病と闘ってる
人達をゲストに院内だけで流すラジオと
いうカタチで全国に流してる。

放送作家としてはこのアイデアがまず秀逸。
それにサンドの優しさ、余命宣告をされたり、
脳梗塞でままならない身体でいたり、
手首を事故で失ったりしてる、
患者たち。だけど、精一杯の
明るさ。

喉元過ぎれば、ってほんとだねー。
ガンになってリハビリの先生にも言われたんだよね。
「喉元過ぎた人は、ほとんどといってくらい、
戻ってきます。その時は前より悪くなってます。
「僕はどっちのタイプだと思う」って聞いたら、
彼、ぽつりと、「戻ってきますね」、だって。
ダメだ、こりゃ。

明石家さんまさんの名言。
「生きてるだけで丸もうけ」って、ほんとだね。
それで、いいや。




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2023年08月15日

泣いたぁ、ハマったぁ。 「あいの里」


ネットフリックスオリジナル。
35歳から60歳までの
いわゆる”あいのり”的な
視聴者参加の恋愛バラエティ。

僕は二十数年以上、放送作家をやってきたので
一応テレビの裏も知ってるつもり。
この手の番組がいつも”やらせ”として
見られるのもわかる。

でも昨今テレビはそう安易にはやらない。
素人の方はテレビに出てもらうのは大変だから、
参加募集しても簡単に集まらない。
だから必然的にこれまでなんらかの形で
出てくれた人や
出ることにある程度平気な人を選びがち。
だって断れることがほとんどだからね。
だけど作家が、スタッフが準備するのはそこまで。
あとは、ほんとにおまかせなスタイルで
撮ってることがほとんどなのです。

そこを了承してもらって話をすると、
本作は、恋模様が相当に大人の方たちなので
よくある恋愛バラエティとは一線を画す
番組になっているのです。

だから結構スレてる僕でも、泣き笑いさせられたのです。
もっとも、かつて、僕がテレビを見て
号泣したという話をしたら、某映画監督から
「圭さん、マジっすか。放送作家やってきて
テレビで泣くって。……バカ、なんすか」と
言われました。
とりあえずなぜ僕が心もっていかれのか、このVをどうぞ。



2023年08月12日

三度目の読了 「今平犯科帳」 村松友視


最初の映画「千年火」を作り
終えたとき(僕は脚本と
プロデューサーを兼任)、
撮影監督の清水良雄さんから
(「絵の中の僕の村」で
ベルリン映画祭銀熊賞を受賞)、
「高坂さん、映画監督に向いてると
思うからやってみない?現場で
僕が支えるから」と誘われた。
正直、心惹かれた。
でも改めてこの本を読み直して、
「やっぱり僕には監督は無理だ。
やらなくて良かった」と思った。

映画「黒い雨」には20分間ぐらいの
幻のラストシーンがあった。
何千万もかけ撮った場面。
助監督だった三池崇は言う。
「スタッフの誰から見ても素晴らしいシーン
だった。けれど、最初のラッシュを見たとき、
今村さんがふっと立ちあがりながら、
”これは駄目だね。後半、いらないねって”」

その後、今村はエンディングを撮り直す。
撮影が終わって二、三カ月も経った後だ。
どんなにスタッフが苦労しようが、
自分が納得いかなかったら関係ない。
こんな執念や情熱は、僕にはない。

誠実に、己のイメージに
忠実にものを
作るというのは、どういうことかを
この本は、作家村松友視の見事なアングル、
筆力が教えてくれる。

映画ファン必読の一冊です。



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2023年08月11日

Netflix 「トッカイ 〜不良債権特別回収部〜 」 (全12話)


僕はスーツ姿でオフィスや得意先を
飛び回るような仕事をしたことが
ないので、基本サラリーマンものは
別世界を見ているようで面白いし、好きだ。

このドラマは、バブルがはじけた後、
経営破綻した住宅金融専門会社の
不良債権6兆7800億円を回収するために
集まった精鋭たちの物語だ。

原作がノンフィクション作家・清武英利だけ
あって、ストーリーにリアリティがあり
僕みたいに能天気に生きてきたアホにとっては
勉強になることも多く、興味津々だった。

伊藤英明、橋爪功、萩原聖人、そして今や時の人の
広末涼子(笑)と、俳優陣の演技も見事。

しかし悪徳債権者って、みんな隠し財産持ってるんだなぁ。
あやかりたい、首つりたい。




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第百六十九回芥川賞受賞作  「ハンチバッグ」 市川沙央 ’


初めて好きになった女の子が
ハンチバック(せむし)だった。
7歳ぐらいだったと思う。
二人手をつないでる写真が今でも残っている。
僕は覚えていないが、両親に
「この娘を一生僕が守る」と言っていたそうだ。

あの娘がもし小説を書いているとしたら……。
読後中、ずっとそんなことを考えていた。
主人公は、親が残したグループホームで暮らす
重度障害者、井沢釈迦。
彼女は自らをせむしの怪物と呼ぶ、
湾曲した背中と気管切開した喉(のど)を持つ
40代の女性。

親の遺産で金には困らない釈迦は、
エロな話を食い扶持にしているライターで、
稼いだ金はすべて寄付している。
いやー、このキャラには参りました。
文章のひとつひとつが胸に刺さるのだが、
おもわず笑ってしまう毒さ加減が癖になる。
たとえば、こんな文章。

<中絶がしてみたい>
暫く考えてみて、そのツイートは下書き保存する。
(中略)炎上しそうな思いつきは取り敢えずここに
吐き出して冷却期間を置くのだ。
<妊娠と中絶がしてみたい>
<私の曲がった身体の中で胎児は上手く育たないだろう>
<出産にも耐えられないだろう>
<もちろん育児も無理である>
<でもたぶん妊娠と中絶までなら普通にできる。
生殖機能に問題はないから>
<だから妊娠と中絶はしてみたい>
<普通の人間の女のように子どもを宿して
中絶するのが私の夢です>

当たり前だと思っている元気な身体は、
当たり前じゃない、と彼女は中指を立てる。

この文章にもやられた。

厚みが3、4センチはある本を両手で押さえて
没頭する読書は、他のどんな行為よりも背骨に
負担をかける。
私は紙の本を憎んでいた。
目が見えること、本が持てること、
ページがめくれること、読者姿勢が保てること、
書店は自由に買いに行けること
ー5つの健常性を満たすことを要求する
読書文化のマチズモを憎んでいた。
その特権性に気づかない「本好き」たちの
無知な傲慢さを憎んでいた。
曲がった首でかろうじて支える重い頭が
頭痛を軋ませ、内臓を押し潰しながら
屈曲した腰が前傾姿勢のせいで地球との
綱引きに負けていく。
紙の本を読むたびに私の背骨は少しずつ
曲がっていくような気がする。

無知な傲慢。僕も間違いなくそのひとりだ。
読書することをこんなに大変に思う人が
いるなんて。
いやー、知らなかった。

多様性などと軽く口走る己を、この小説は
せせら笑い、毒づく。
とんでもないストーリー展開にも驚かされて、
エンタメとしての面白さも内包しているから
一気に読んでしまった。

ただ僕にはラストシーンがよくわからなかったので、
理解できた方にお話を聞いてみたい。
しかしすごい小説家が現れたものです。



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2023年08月09日

この解説は大切!  「薬物依存症の日々」 清原和博

本人の赤裸々な淡々とした
聞き書きによる、覚せい剤に
溺れるまでの話ももちろんだが、
僕が胸を打たれたのは、清原氏の
主治医となった専門医、松本俊彦氏の解説。
いま、日大の大麻問題が大騒ぎに
なってるだけに、余計に彼の言葉が光ります。
少し長くなりますが、引きますね。

まず、人はなぜ、依存症になるのか。
覚せい剤となると一度に快感で溺れると
いうイメージを持つ人もいるが、松本さんは記す。

初めて酒を飲んだとき、すぐに「おいしい」と
感じないように、薬物も同じ。
初体験は、「少し不快な感覚」、あるいは
「どこがいいのかわからない」が多い。

ではなぜ依存症になるのか。
孤立している人、しんどい状況になる人が多い。
「依存症の本質は快感ではなく苦痛である。
そして薬物使用を学習する際の報酬は、
快感ではなく、苦痛の緩和である」

改めて考えてみる。
なぜ薬物を使ってはいけないのか。
歴史的に見れば、「医薬品」として
扱われたときもあった。
しかし社会が変わり、1961年に
厳しい刑罰の対象となった。
松本氏はいう。
この厳罰政策が失敗だった。

地下に潜ったため、薬物の生産量と消費量は
伸び、刑務所に入るものが増え新たな建設で
巨額の税金が使われる。

彼はさらに言う。
有名人や著名人が薬物で逮捕されるたびに
マスコミは執拗に追いかける。
逮捕された著名人を護送するワンボックスカーは
後部座席のカーテンをわざわざ開け、
現代版「市中引き回しの刑」を演出する。
これは「私刑」である。

そもそもこの見せしめは、彼らが犯した過ちに
見合ったものなのか。
大物政治家の汚職とか、大量殺人といったものなら
いざ知らず、たかだか、「人類の健康及び福祉に思いを
いたし」て規制された薬物の話だ。

この一連の報道のダメージは著名人本人にとどまらず、
リハビリをしている患者も深く絶望し、治療意欲が
しぼむ。

松本先生は最後にこう記す。

「みなさんにお願いがあります。今後、著名人の
薬物報道に接したら、ぜひこうした背景や影響に
思いを馳せ、少なくともこの私刑には加担しない、
という選択をしてほしい」

心に刻んでおきたい言葉です。





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